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282 総勢十七名の団体様

 宴まで一週間。

 体力を戻さねば。

 授業以外、どこにも行かぬぞ。

 のんびりして、しっかり睡眠もとって。


 幸い、ガリからの苦言はないし、大学からの呼び出しもない。



 ヴォルガから連絡を受けた。


 京北の財団職員殺害事件の犯人ピックパットを確保。


 尋問を始めてるけど、変な供述をしてるんだよ。

 お告げだとかなんとか。

 例の天王寺のパワースポット、居酒屋店主クワッチーサビラが自殺したあそこ。

 そこで、指示されたと言うんだよ。

 京北のパワースポットで女を殺せ、と。


 そう、ミリッサ君から聞いた話と同じ。


 それから、栗東の元ジョッキー殺害事件なんだけどね。

 どうも、こっちも妙な具合なんだ。

 供え物があっただろ。

 その線から追ってたんだ。

 コロシヤ商店街で買い求められたもの。

 各店で聞いて回った。

 そしたら、能勢の滝で殺されてた男、元京都競馬場職員アサツリ、この男の関与が浮上してね。

 八月二十六から二十七日未明にかけて、栗東へ向かったようなんだ。


 どっちもよくわからない事件だよ。

 まあ、人殺しなんて、常人のすることじゃないから、動機なんてそんなに単純なものじゃないけどね。


 それからミリッサ君が言ってたコールミー。

 確かに、各地に赤いクーペで出かけてる。

 でも、無関係だと思う。

 日が合わないから。

 出かけてたのは、もうちょっと前か、後。




 宴はランの独断によって段取りが進められた。


 お館様の御殿。

 現地時間の午後三時に集合。

 その後、自由行動。

 風呂に入るなり、おしゃべりするなり、庭を散策するなり、村を観光するなり。

 午後五時半、開宴。

 閉宴は、その時次第。

 風呂に入って、宿泊。

 朝食後、お館様に挨拶をして帰ってくる。

 サークルメンバーはそのまま京都競馬場に直行。

 とのことだった。


 参加者は、在校生はいつものメンバーにシュウを加えた八名、卒業生および休学中の学生はラン含め六名、それにヨウドウ、ガリ、ミリッサ。

 総勢十七名の団体様、となった。勢揃いだ。

 妖怪側の出席者は、ランにお任せ。

 たぶん、親衛隊三名だけになると思うけど、ということだった。


 ラン曰く。

 ショウジョウとかオロチとか、呼びたい?

 オロチは特赦で、出てきてるよ。

 本人はまだあそこに閉じこもってるけどね。


 ランに任せるよ。

 じゃ、呼んであげてもいい?

 だから、任せる。


 お館様への贈り物は、ランと相談のうえ、シンプルに花束。

 好きな花どころか、花を愛でるなんて話、聞いたこともないらしい。なのでヒマワリをメインに。お館様は太陽のような存在、ということにした。

 気持ちのものだからね、とランも了解。

 ジンお手製のケーキもみんなで作って持って行くことになった。


 ジンと相談し、当日、事件の話はしないことにした。

 せっかくお館様がご招待くださった宴。陰気な話はふさわしくない。

 翌日曜日の競馬後ミーティングで、少しだけ、ということにした。

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