表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

(2人劇台本)タイムマシン(仮)

作者: うめみや

A:男。父子家庭で育ち、念願の娘が生まれる。

B:バカ。未来から来たAの娘?



A:…もしもし?

はいっ今やっと仕事抜けてきたとこです…!!

…え?産まれた!!??

……っはい!すぐ行きます!!


B:たのもー!!

A:うわぁ!!誰!?

B:たのもー!!

A:すいません!今急いでるんで…

A:って何だその絵に描いたような未来人のコスプレは!?

B:え!?これは…最近の流行りですよ!!

Aそんなテカテカテロンテロン素材に触覚生やしたファッションは流行ってない!

B:そんなことより、私はあなたに会いに来たんです!

A:はぁ?俺急いでるんですよ!

ついさっき念願の娘が産まれて!!

B:あっそれ!私です!!!

A:あーー君が………ってなるかぁっ!!

B:ホントです!私は20年後から来たんですから!!

ってちょっと!歩き出さないでください!

A:何言ってんだこの人!?

B:パパ!なんで立ち止まってくれないんですか!?

A:いきなり出てきてそんなこと言われて信じられるか!!

未来から来たっていうなら証拠見せろよ!

B:それは無理です!

未来のことをパパに教えてしまったら、風が吹けばバタフライなんとかで歴史が変わる危険がありますから!

A:納得できねーよ!ってかお前が来るのはいいのかよ!?

A:しかもタイムパラドックスとかで自分に会ったら消えるんじゃ…

B:代わりに未来で聞いたパパのことなら答えられます!

B:パパは父子家庭でちょっと苦労しつつ育ちました!

ゆえに女心がわかりません!

A:ぐっ…今はもう嫁もいるしぃ!そんなことねぇしぃ!!

B:それからパパは生まれつき難病を抱えていて3歳まで生きられないだろうと言われていましたがこうしてすっかり元気です!

A:なんで知ってんだよ!!

B:あとあと、パパはおしりと背中のホクロで大三角形が作れます!

A:なにそれ!俺も知らないんだけど!?

B:いいから…はぁ、話を……はぁ、聞いて…………

A:うわっちょっと!倒れないでくださいよ!!


A:落ち着きましたか?

B:はい…お水まで…ありがとうございます

A:いえ…くそっ時間食っちまった…

B:…何を見てるんですか?

A:スマホで病院までの道確認してんだよ

B:すまほ…?

A:まさか、未来にはより進化した携帯電話がありまーす!とか言うのか?

B:え……ええっそうです!

もう映像が空中にファッて出てシュッですから

A:確かに似たようなのはもう現代にあるらしいしな

B:ええっこの時代にもう!?

A:で、あんたは何しに来たの?

B:はい!私はパパと産まれたばかりの私を見に来ました!

A:…それが事実だとして、未来の俺たちに何があったんだよ…

B:それは……。えっと……

A:………どうせ言えないんだろ?

A:わかったよ、倒れた奴置いていけないし、病院までは連れてってやるよ

B:ホントですか!やったー!

A:あんたが未来の娘とは思えんが…なんかほっとけないんだよな…


0:(病院)


A:先生!!うちの妻と娘は……!?

良かった、そちらですね!!

B:ほう…これがこの時代の病院か…

B:なるほどね…

A:この子が俺たちの…!!

……っ!!

B:………………。

A:頑張ってくれてありがとう!

本当に元気で…はは…お前にそっくりだ

B:………………。

A:ああ、こいつ?いやなんか道端で声かけられて倒れられるしほっとけなくて…いきなりごめん。

B:…………この子が…

A:え?

B:…この子が私の…………

A:どうしたんだよ急に?

B:いえ!そろそろ時間みたいです。タイマーがピコンピコン言ってますので!

A:ウルトラマンかよ!未来でもまだ流行ってんだ!?

B:帰る方法も極秘なので!ここらへんでサヨナラです!

A:急だな!まあ、元気でやれよ

B:はい!

B:最後にひとつ。過去ってね、変えられないんです。変えられるのは今だけなんです。未来だけは素敵にしていけるんです。

A:…何当たり前のこと言ってんだよ。

B:そうですね。えへへ。

A:とりあえず貧血には気をつけて、健康に生きろよ

B:はい。…………アンタも元気そうで良かったよ

A:え?

B:さようなら!

A:行っちまった……最後何て言ったんだ…?

A:ああ、あの人、なんか未来から来た俺たちの娘とか言っててさ……。

A:…アイツ本当に未来から来たのか…?

A:よくわかんないけど…

この子がまともに育つように俺も頑張るよ

A:ありがとう



0:(別の時代)


B:ただいま。…最重要機密なのに私事でタイムマシンを使わせてくれてありがと。

やっぱりあの時代の人々にもまだタイムマシンの存在は知られてなかったわ。

B:…うん。タイムマシンの存在が公表されなかったのは正解だったかも。

B:さて、初孫の顔も見られたことだし

B:そろそろまた先の未来へ旅立つことにするわ


0:終

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ