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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第6章 商隊護衛

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盾と矜恃

マンティコア戦です。

破壊された関所の跡で、本隊が魔獣マンティコアと戦っている。

既に死体がいくつも転がっていた。


「[黒い(たてがみ)]とはそのままだったのね」

マンティコアの姿を見てミケがいう。

「随分、押されています。急ぎましょう。」

アヤメが戦況を見て取り話す。


「魔獣相手の殿(しんがり)は大抵死ぬわよ。リーダーどうするの?」

ミケが冷静に分析して確認を取ってきた。

「ロバートさん、怪我しているよ」

レイカが言うとおり、ロバートは少しさがった位置で指示を出している。


「このままマンティコアと戦い、撤退を援護する」

皆に伝える。

瞬時に判断し決断するのがリーダーの役割なはず。


「ではジグ、戦闘指揮はもらうわよ。」

ミケがまた見透かす様な目をした。

ロバートなら見捨てる指示を出すと言うのか?



素早く展開して、ミケの指示に従いマンティコアを取り囲む。

[光の矢](使1残10)

後に回り込もうとしたアヤメにマンティコアから、光る3本の矢が飛ぶ。

アヤメはリザードマン刀で矢を払う。

通常なら武器では払えない魔法の矢が霧散する。


皆が魔剣を求めるのもわかる気がした。

しかもアヤメは魔剣に相応しい達人だ。

自分と弟はアヤメがマンティコアの気を引いた間隙に近づき肉薄する。


マンティコアがこちらに向きなおり、蠍の尾が上から高速で打ち下ろされる。

何とか盾で防いだが、盾が嫌な音をたてた。

後、1回かそこらで割れてしまうだろう。


ロバートが傷を癒やされ戦線に復帰する。

魔術師が部隊の生き残りを連れて離脱していく。

[稲妻障壁](使1残9)

[避雷球](使1残2)

マンティコアが自身の周りに稲妻の障壁をたて白兵組と距離を取ろうとするが、ミケが対抗魔法で許さない。


アヤメが八相の構えから神速の踏み込みを見せ、蠍の尾を斬り飛ばす。

ロバートが横合いから鋭い突きをマンティコアの胴に入れた。

自分はマンティコアに飛びかかられ、押し倒されていて身動とれない。

「兄者!」(使1残2)弟が雄叫びと共に戦斧を振り下ろす。

マンティコアの首が跳ね跳び、血が降りかかった。


弟の戦斧は、そのまま振り抜けば自分の胴まで断ち割る勢いだったが直前でピタリと止まっている。

神殿での鍛錬が実を結び始めていた。


無口で学も勇気もない弟をどこかで侮っていた気がする。

しかし弟は聖女(れいか)を見つけてから変わった。

度々勇敢な態度を見せ死を恐れぬ献身を示している。


それに比べ宿の中庭で多少素振りしていた程度の自分。

ミケとの色恋にうつつを抜かしていた自分。

自分には裏付けなき矜恃だけだ。


弟がマンティコアの死骸の下から引き出し助けてくれた。

情けない。

情けない自分をミケは見透かしているのだろう。

盾は真っ二つに割れていた。

珍しく魔獣と戦った[五芒星]

今まで避ける、逃げる、ばかりでしたので(笑)


この章終わるまでストックはありますが、そこから先は冒険者と同じくわかりません。


私の黒歴史がまた1ページ。

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