ビデオゲーム
今日は2話投稿です。
「レイカ関所はわかる?」
ミケさんの囁く様な声が聞こえる。
オペラグラスを覗いた時みたいな感じで、時代劇に出てくる関所の西洋版みたいなのが見えている。
一時期、病院の窓から外を眺めるのにはまっていたな。
あの時は余命の残数を数える日々だった。
「見えます。」
私が答えると直ぐにミケさんから指示がきた。
「なら始めて。」
人が動くのが見える。
テレビで見た、無人機パイロットの苦悩する映画のワンシーンみたい。
これから、私は人を殺す。
人間は知っている人にしか優しく出来ない。
「嬢ちゃん、よろしくな。」
ロバートさんは、ちゃんと念を押していった。
詠唱を始める。
いつもどうり、自分の声なのに自分ではない詠唱。
前に魔剣を作った時程のイメージの沸騰はない。
『(範囲殲滅こそが大魔法の本領だからな。)』
「(単にぶっ放し系が得意分野ってことだよね?)」
詠唱を続けながら軽口を叩く。
[憑依詠唱](使1)
[高速詠唱](使1)
[流星召喚](使1残6)
まだ夜が残る空に星が流れる。
衝撃波の発する轟音が近づいてくる。
「だ、大丈夫だよね?」
『最小出力だぞ』
轟音と閃光を残して、流星が関所に命中した。
ロシアに隕石が落ちた時の動画がヨウツベ(笑)にありますが、びっくりしますよ。
私の黒歴史がまた1ページ。




