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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第6章 商隊護衛

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空襲

商隊長のゴルツ目線です。

リキタ伯の領都を出発し数日が過ぎた。

馬車は荷馬車7台、雑馬車3台。

馬車を操るの使用人達に護衛の冒険者10組。


便乗でついてくる行商人達と勝手についてくる慰安馬車1台。

街道をのろのろと商隊は進む。

街道の両脇は森林が続いている。


ジナリー王国国境までは比較的治安も良く街道も整備されている。

野盗が出た情報もない。

国境の街まで、冒険者は追加せずに半分にすべきだった。

無駄な経費は極力減らすべきだ。



最初に気がついたのはしばらく前に王都で雇った下男だった。

どこぞの伯爵家の推薦状を持っていたが、多分偽造の書面だろう。


「上空に何かいます。ゴルツ商隊長様」


上を見る。獅子の身体に鷹の頭と翼。

魔獣グリフォンがを旋回している。


「上を見ろ冒険者!」

無駄口を叩いていた冒険者達が、のんびり上を向く。


「馬車から馬を外し、森に追い込め」

使用人達に命じる。

グリフォンの好物は馬肉。

だが馬がやられたら商品が運べなくなる。


行商人達はいち早く森に逃げ込んでいる。

何人かの冒険者も逃げ腰だ。

「グリフォンから商品を守れ!」

冒険者に激を飛ばす。


「ゴルツ様も退避を」

下男の案内に従い馬車から離れる。

冒険者の肉でグリフォンが満足してくれたら良いのだが。


グリフォンが急降下をはじめた。

狙いは……慰安馬車。

慰安馬車は馬鹿な御者が自分だけ逃げ出していた。

馬車が止まったので、寝ぼけ眼の女が出てきた。


グリフォンが馬2頭を一撃で仕留める。

馬車が横転し女達の悲鳴があがるが、外に出てきて嘴で一突きされた女よりはマシだろう。

新米冒険者達がグリフォンに向かってゆく。


リキタ伯爵の領都で冒険者を5組雇い入れたのは経費の無駄ではなかった。

慰安馬車の妓女を5 人追加したのは失敗だった。



一刻後、食事を終えたグリフォンは悠々と飛び去った。

被害は馬2頭、冒険者6名、妓女3名の死亡。

負傷者は重傷含め多数。

「商品に被害が出なかったのは不幸中の幸いです。」

下男が報告してくる。


冒険者に森に放った馬を探す様に指示を出し、お気に入りの妓女を雑馬車に呼ぶ様に下男に申しつけた。

馬車が動かせないので、ここで夜営になるだろう。

馬と新米冒険者、商隊長には馬の方が価値が高いのです。

ただ現代日本にも居ますよ。

駐車料金をケチり、駐禁取られたくない為に、炎天下に従業員立たせる経営者が。


私の黒歴史がまた1ページ。

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