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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第5章 仮面の魔女

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56/385

仮面

魔術師ギルドではゴミ処理にスライムを利用しています。

村長と男達が去って女だけになった後、ソバカスが老女に話かける。


「先程はご馳走さまでした神官さま。」

「[三本の矢]に報酬をピンハネされて厳しかったんです。」

「村長からパーティー払いで銀200 枚前払いで全額払ったって聞いてびっくりしました。」

「[三本の矢]はパーティーで銀100枚経費込み後払いって。」

「報酬を前借りして、移動中の保存食節約しましたよ。」

「村での食事は使用人と同じで量少ないですし。」

「赤髭みたいに酒が飲めれば気にしないわけではないですから。」

畳み掛ける様に話す。


転生者が「魔術師って早口の練習もするの?」と呟やいている。

魔導書はなんと答えたのだろう。


「実は今朝その事で[三本の矢]と揉めたんです。」


それで報酬の再分配をしたらしい。

[三本の矢]は気まずいのか魔女の森に自分達だけで出掛け戻っていない。


赤髭の傭兵崩れは、昼間から呑んでしまい「ゴミ捨て場のスライム」の様だという。


「ユウ坊やは、そこらへんが甘いからのう。」

老女がしみじみ話す。

聞けば村長は、老女の弟の孫。


こんな村に簡易神殿があるのは老女が村長の血族だからこそ。


相手の冒険者も瓦解し、血を見るような争いにはならないと見ている。

おいしい依頼になった。


「神官さま[魔女の仮面]ってなんですか?」

ソバカスが老女に訊ねる。

「[三本の矢]が[魔女の仮面]を持ち帰れば依頼は達成出来る。」

って出て行ったんですけど。


「伝承では魔女が村に用がある時、魔法の石仮面をつけて現れたと言われておる。」

「騎士に破れた傷痕を隠す為とも、美しすぎる顔を隠していたとも言うのじゃが。」

老女が生まれてから、一度も村に魔女が訪れた記録はないという。


「う~ん。はぐれエルフさんの可能性は?」

転生者が疑問を投げてきた。


「可能性は低いわね。」

確かにエルフなら長寿だし、[エルフ魔法]も使うだろう。

ただその場合騎士が、ただの降伏を認めないだろう。


魔女と言うからに女エルフなのだろうし、降伏したなら、伯爵なり自身なりの玩具にするも良し、贈答品や下賜品にしても良い。

エルフとしても破れて降伏するぐらいなら自害する。

それに仮面では耳は隠せない。

エルフなら判るし、判れば伝承に残るだろう。


「[魔女の仮面]があれば魔女の不在を証明出来ますよね?」

ソバカスの意見に、老女が渋い顔で肯定する。

平和裏になら[五芒星]としては開墾派が勝っても、問題はない。


転生者は「ゴミ捨て場のスライムって……」と魔導書と交信中。


私は楽観していた。


しかし[三本の矢]は3日過ぎても戻らなかった。

スライムは某ゲームの影響で雑魚扱いされてますが、

金属以外は溶かして消化してしまうので、ゴミ捨て場にいると便利です。

スライムも餌貰えてWin-Winですよ(笑)


私の黒歴史がまた1ページ。

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