自己紹介
冷夏視点です。
主人公とジグ、デグ、がやっと自己紹介します。
男の人が2人、私の事を覗き込んでいる。
あれ?私どうしてたんだっけ?
え~と、そうか。
だんだん記憶が戻ってくる。
たしか私は死神の泉に投げ出されて溺れかけたんだ。
男の人の1人は溺れている私を助けてくれたスキンヘッドの人。
もう1人は初めて見る赤毛のハンサムさん。
見た目はまるで違うけど、何となく雰囲気が似ている。
ん?私、布の下……裸だ。
た、確かに濡れた服着せたまま寝かせるのはありえないし、着てたのも病院服で、下着も治療の妨げになるから、着けてなかったし。
でも、家族とお医者さん以外に見られたのは初めてで……。
う~。恥ずかしい。
そんな混乱している私に赤毛さんは話しかけてくる。
「大丈夫ですか?」
わからない。聞いた事ない言語。
え~と
「あの…日本語通じたりしません?よね?」
赤毛さんは困った顔をしている。
すると頭の中に
『おかしいな?同時通訳魔法が効いていないか?』
と、あのベッドで聞いた声が響いた。
そういえば意味が分かる。
「大丈夫ですか?」
赤毛さんの言葉がわかるし、こちらの言葉も通じるみたい。
困った顔は、私が日本語とか言ったからだ。
「はい。助けていただき、ありがとうございます。」
「なぜ大地母神の泉に?」
「それに弟が言うには、空中から落ちてきたと。」
「え〜と」
『転移魔法の座標事故だと言え。後、そのせいで記憶が混乱しているとも。』
「え~と、転移魔法の失敗で、あと記憶も、失敗で混乱してて、あの…。」
「そうでしたか。魔法は詳しくないので、わかりませんが、そうなのですね。」
その後、互いに自己紹介をした。
赤毛さんはソロス村のジグ。
弟さんはソロス村のデグ。
私は鈴木冷夏。と名乗った。
すると、ジグさんとデグさんは「竜人族」とか「リザードマン語」とか、2人で話しはじめた。
『疲れたから、もう少し休むと言え。』
そのとおり二人に疲れたので休むと伝えた。
そういえば、契約した悪魔か何か知らないけど、頭の中の君。
偉そうに喋るよね。
しかし、今度は返事はなかった。
考えただけでは駄目かもしれない。
音声入力なのかな?
ちなみに音声入力ではありません。
音声入力もできますが、念話で会話できます。
私の黒歴史がまた1ページ。