表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第16章 西へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

320/385

呪われし魔獣

リリ視点です。

時間前後あります。

後半メタネタあります。

お嫌いな方もいるかもしれませんが、ご了承下さい。


夜。


大地母神殿内に与えられた小部屋で、チャガラさんが、竜の島で使われているという墨を擦っています。

リザードマンのルチェさんが同じく竜の島で使われている筆と和紙と呼ばれる物を準備して待っています。


[聖女レイカ]様はその様子を不思議そうに眺めており、いつもどおり何か呟きました。

夜間は神殿内は男子禁制なのでデグさんだけが、離れの聖戦士宿舎にいます。


「始めるっす」(使1残5)


墨をつけた筆を取り、チャガラさんが和紙に何かを書き始めました。

見ると何かの報告書が和紙の上に再現されてゆきます。

筆跡は父に古くから仕える尋問官の筆跡。

どんな魔術なのでしょう?


「むぅ、すごいぞ。なんの魔術?」

冷夏様も驚かれています。


「魔術でなく忍術でス。[瞬間記憶]。[天啓]にある[瞬間記憶]を再現した忍術でス。」

ルチェさんが説明してくれました。


まれに[天啓]という神から与えられた才能を持つ人がいるのは常識ですが、それを再現出来るのは初耳です。

更にチャガラさんが、竜の島の忍者だというのも驚きました。


「うーん、[瞬間記憶]って本当にあるんだ。神殿での試験とかに役立ちそう」


確かに聖女レイカ様の言葉どおり、大地母神殿の資格試験で欲しがる見習いは多いでしょう。

私は貴族として幼い頃から学問を学んでいたので筆記試験は困りませんでしたが、平民出の神官は実技は得意でも筆記は苦手という人が多いのです。


「暗記試験には役立ちまス。でも知識は理解しないと意味ありませン。でも情報だけ盗む使い方がありましたネ」


「ん?もしかして、ルチェさんも使えるの?」


「はイ、ただ私のは忍術ではなク、[天啓]でス」


「え!そうなの!?」


さり気ないカミングアウトに聖女レイカ様もわたくしも驚きました。


☆☆☆


「うーん、これって、ピ◯◯ダ◯とかバク◯◯◯ドとか呼ばれる奴なの?マドウ。」


「冷夏、いけませン。神の御名と同じク、口にすると呪われまス」


小声で呟いた聖女レイカ様をルチェさんが慌てて止めます。


「竜の島では鈴木家の左衛門と呼ばれてるっす。」


[竜の卵]の皆さんが報告書を見て魔獣の正体を語りあっています。

描かれた詳細な絵から見るに、私には2メートル弱の大きな眼球の不気味な化物にしか見えません。


「私と同じ名字なの?」

聖女レイカ様が憤慨された様に呟いて、チャガラさんが魔王戦争時に開発運用した竜人系魔族の名字だと弁明していました。


「呪われた魔獣でス。イゼ◯ロー◯と言い換えてモ、呪われた噂がありまス」


開発した魔族が名称に強く呪いをかけた話は子供でも知っている有名な話で、老エルフが草穴小人にかけた呪いと共に御伽話に出てきます。


「うーん、どんな能力があるの?」

首を傾げる聖女レイカ様にルチェさんは説明を始めました。


ルチェさん曰く、

魔獣らしく魔力の操作に長けるが魔術は使わない事。

浮遊金属とも言われるオリハルコンが核に使われている為、絶えず浮遊して移動している事。

瞳の奥にルビーが使用されていて、魔力を強力なレーザーに変換して打ち出してくる事。

などが説明されました。

ちなみに体当たりされるだけでも、その質量による衝撃は侮れないそうです。


「ただ説明の通リ、貴石や希少金属を使う為、材料費が莫大なのでス。魔王戦争終結までニ、公式に生産されたのハ、二十体程と言われていまス」


「倒せば宝の山っすね。」

説明を聞きチャガラさんは冒険者らしい感想を述べました。


「レーザーの射程距離は?魔術とはいえ減衰するよね?」


「報告の限りでは最低50メートル、条件によりますガ、推定で100メートルはありそうでス。それに発射間隔は不明でス。」


「先に見つかったら、狭い坑道じゃ、致命的っすよ。連射可能なら無敵っすね。」


「熱の発生から連射は出来ないカ、出来ても、ある程度連射後は冷却時間ガ、必要になるでしょウ。」


「戦うなら、その差は大きいよ。ルチェさん。」


「冷夏、あっしらは魔獣調査が目的っす。後は[左衛門]という証拠が多少あれば充分っすよ。」


恐ろしい推定を皆さんが話しています。

討伐隊は大丈夫なのでしょうか?

兄はコボルト集落などではなく、魔獣を退治に行くべきだったのではないのでしょうか?

私が、そう述べるとルチェさんが違う意見をくれました。


「坑道で大軍は意味ありませン。魔獣に勝つにハ、ユホ隊ぐらいの規模が最適でス。」


「8割がたは死ぬっすけど、残り2割で倒せばヒーローっすよ。」


マンティコア卿、ロバート伯爵もそうだったとは聞いてますが、魔獣を倒すには捨て駒が必要な様です。


私は少しでも、少ない犠牲で魔獣が倒される様に大地母神に祈りました。

「メタネタについて」

作者代行の鈴木です。左衛門じゃない方です。

早速ゆくよ。


著作権の呪いは強力だよ。

草穴小人にホ◯◯トとかフリガナつけたらアウトだし、バグをバクにしていたりビホルをピホルにしたり微妙に変えてるよ。

触手なしの、ただの球体にして、出すのもレーザー一択にしたし。


(リスクは取らない方が良くないか?鈴木左衛門さえグレーかも知れんのだぞ。)


むぅ、固有名詞っぽいのに著作権は及ばないとおもうぞ。

芸能人とかの名前じゃないし。

ただ左衛門かガイエスかも迷ったよ。

大きなシャレコウベの目からレーザーとかにしようかとも思ったって。

体当たりならガイエスの方がネタ的に……。


(それは某スペースオペラの方面でマズイぞ)


(運営殿、いきなりバンは勘弁して欲しい。警告来たら差し替えるのでな)



そういえばマドウ、オリハルコンって飛ぶの?


(魔力を通すと浮遊する希少金属だな。太古にオリハルコンで空に浮かぶ島もあった。採掘し過ぎで墜落し海に沈んだが……。そのせいではないが今ではオリハルコンは海水から採る。塩作りの副産物としてな。)


ミスリル、アダマンタイト、オリハルコン、レアメタル多いよね?


(竜の島で採掘されるヒヒイロカネなども有名だな。合金にして竜力を通すと色々……)


私の黒歴史がまた1ページ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ