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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第3章 初仕事

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作戦

ミケ視点です。

神聖魔法使ってもらった村人は大抵お礼をします。

神殿には大まかな料金表があります。


臨時宿舎の集会所に仲間と赤毛が戻ってきた。

転生者は村人に請われ出かけている。

禿頭はその護衛につけた。


宿屋さえない村に簡易神殿があるはずもなく、それでも、病を見てほしいと願う村人は必ずいる。

転生者には神聖魔法の使用も許可を出している。


歩き巫女が居ると地方の村でのパーティーの評判は格段に良くなる。

どうせ一晩ぐっすり寝れば神力は戻るのだから、安全なら、夕方に力を出し惜しむ必要はない。


「どうでしたか?」

赤毛に微笑みながら尋ねる。

赤毛は顔を少し赤らめる。

これから3人で行動計画を練りたいと言った。


頃合いを見て、赤毛とは試して見ても良いと思っている。

その為の態度は何度か見せている。

備えは必要なのだから作戦はすすめている。


村の南の湿原は4つの巡回エリアに分けられる。

東エリア1、2。

西エリア1、2。

それぞれ3日程で巡回出来る。

女性を狙った人喰いが出る情報が得られたのは大きい。


巡回だけにしては報酬が良いのは、やはり裏があった。

討伐依頼ではないのだから、あの金髪のお嬢様に英雄的な活躍をお願いするとしよう。


「村長の姉が死んでいたエリアは東1で間違いない?」

仲間から肯定の返事がくる。

「あの金髪パーティーは、今、東1地区ね?」

これにも赤毛が肯定。


「ならば我々は西2地区から巡回しましょう。」

同意をとる様に提案する。

「そうだな。お嬢様達が当たりを引くなら楽だ。」

仲間が笑って言う。


なるべく危険を避ける。

巡回下請けは敵を殺しても、見逃しても、報酬に差はないのだから。

歩き巫女や旅神官は料金表より格安で神聖魔法を使うことが多いのですが、教団は布教になるので黙認しています。

冷夏が受け取ったお礼はパーティーの管理外収入です。


私の黒歴史がまた1ページ。

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