表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第15章 王位と聖女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

298/385

蘇生と復活

冷夏視点です。

「ねぇ、マドウいくつか訊いて良い?」

久しぶりに夢の中で語りかける。


以前は一方的に講義を受けている感じだったが、契約深度が深まってからは、こちらからマドウに呼びかける事も出来る様になっていた。

なんだかんだでマドウには世話になっている。

以前初めて人を殺した時も、カウンセリングの様な事をしてくれた。


(質問とは珍しい。雲の動きから明日は天気が晴れると見ていたが違ったか……)


相変わらず口は悪い。

マドウの口の悪さは大地母神様のお墨付きだけどね。


「この前、私、死んだよね?復活させてくれたのはマドウ?」

先日、[知識と計算の神]の神殿で私は魔導司祭の魔法で心臓停止した。

危うく三途の川を渡りかけたのだが、何とか戻って来れた。


([復活]はさせてない。正確には冷夏は死んでないからな)


ん?


(前の世界での定義は知らんが、この世界での死は肉体から魂が不可逆的に離れる事だ。)


(例外は[永遠の神]に肉体や魂を書き換えられる事だが、アンデッドを生きていると主張するのは少数派だな)


うーん。

相変わらず説明は下手くそだぞ。


(この前は止められた心臓を[AED]で直ぐに動かしたのに、冷夏の魂が勘違いして離れただけだ。)


(ちなみに[AED]とは転生者が名付けた魔術の術式で機械的な物ではない)

それぐらいはわかるぞ、マドウ。


「心臓は前世の事があるからね。弱いんだよ」


(こちらの世界にきてから、機能的には問題ないはずだから心理的なものだろう。)


(大抵の死は肉体の損壊や機能不全により肉体から魂が離れておこる。)


(肉体に問題ないか直ぐに修復出来るなら[蘇生]で蘇るが、そうでないなら[復活]が必要だな)


そういえばレイスに殺されかけた時はデグさんが[蘇生]かけてくれたんだった。

マドウ曰く、あの時は危うくアンデッドになる所だったらしい。

大地母神の講義で聞いたが、アンデッドに殺されるとアンデッドになりやすい統計があるそうだ。


「それじゃ完全に死亡したら[復活]で蘇るの?」


(理論上はな)


「理論上?」

理論上と言うのは、大抵は現実的には困難の枕言葉だから聞き返す。


(話を聞いていたか?基本、肉体に問題があるから死亡するのだ。)


(問題を取り除かぬ限り、魂を呼び戻しても意味はない。それに機能を停止した肉体は直ぐに腐り始める。)


(肉体の修復、保存、魂の召喚、結合。それを冷夏の言う[ヨモツヘグイ]の儀式が終わる迄に済まさねばならない。)


(莫大な神力が必要になる。大抵は複数人で協力して行う儀式だな。)


私の言う[ヨモツヘグイ]?


(死後の事は良く分かっていない。)


(以前[復活]の研究で成功した事例も少ないがあるにはある。)


(ただほとんどは肉体は完全に治したのに魂が戻らぬ事例ばかりだった。)


(そうなる原因が不明であったが冷夏の説明通りなら時間制限の理由がつく)


うーん。

私も一回死んだけど良く分からないぞ。

でも、魂を入れる別の肉体を用意すれば[ヨモツヘグイ]の前なら[復活]出来そうだよね?


(冷夏は腐っても転生者だな。発想が邪悪だ。)


([永遠の神]の邪法に他人の肉体を奪い復活する秘術がある。)


(その秘術は転生者由来らしいからな。)


むぅ、漫画で魂を鎧に入れているとかあったんだよ。

まぁ、その漫画でも禁忌の代償だったけど……。


(第一次魔王戦争の魔族の研究者と発想が同じだ冷夏。人前では話さぬ様にな。)


うーん、マドウにディスられたのが、なんか腑に落ちないけど……。

確かに発想が邪悪かも知れなかったかな?

異世界転生で他人の肉体を乗っ取り転生する物ありますが、魔法のある世界だと気付かれそうな気がしています。

大抵は世界管理者的な者や神的な者が導入で行うので大丈夫だと思いますが。


私の黒歴史がまた1ページ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ