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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第15章 王位と聖女

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まだまだ

視点???

冷夏と見聞きした事を商隊長に報告すると、すぐに[竜の卵]が密かに馬車に呼ばれた。


商隊長と主にブレナが話をして作戦を決めてゆく。

さすが大商会の管理職と魔術師。

情に流されず、冒険者を効率的に使い潰す作戦が立案される。


「俺とブレナは冒険者達を引き連れて、これから傭兵達を急襲する。」

「冷夏達は、来ると分かってるとはいえ、3人で大丈夫か?」

茶渋姉が心配して声をかけてきた。


「そちらこそ回復役が誰も居ないんだよ大丈夫?」

冷夏が逆に茶渋姉達を気遣う。


商隊長とブレナが立案した作戦は、ブレナと茶渋姉が指揮する[おのぼり冒険者]約50人で傭兵約20人に挑み、[竜の卵]は残り3人で10人の傭兵を迎え討つ策だった。


しかも、その間は商隊は動かさず、もし負けたならハルピアに引き返す安全策付き。

冒険者は消耗品とはいえ酷い話だ。


「皆を密かに集めて、日暮れ直前に出発します。」

そう告げたブレナと茶渋姉は具体策を話ながら出て行った。



「うーん、私は何をすればいい?」

冷夏が私とデグに尋ねる。


「冷夏は一応[妖魔筒]準備すればいいだけっす。餌が無いと釣りは出来ねえっすから。」

私が答えると、「正直だぞ」といい冷夏が笑った。


「宿は貸し切りになるか?」

デグがボソリと訊く。


商隊長は頷く。

「妖魔に兵を借りるとなると、1人銀貨6〜8枚はかかります。10人も集めたら謝礼も含め金貨5〜6枚は、すぐにかかります。それに比べ宿の貸し切りは一晩金貨1枚。それぐらいなら何とかしますよ。」


ここは妖魔族の交易拠点。

金さえ出せば妖魔族は兵を貸してくれるだろうが、商隊長はそこまで資金を出す気はないらしい。


「なら一階は、あっしに任せるっす。灯り無しで斬り合う様にすれば仲間は居ない方が良いっす。」

「竜人のあっしには[竜暗眼]っ手も、あるっすからね」

私が提案するとデグは頷く。


「なら討ち洩らしは2階で、自分が仕留める」

「レイカは死者への祈祷だけ頼む」


「分かった。でもデグには魔術で[暗視]もかけるから。」

あっさりと作戦は決まった。


商隊長は魔術も使えると洩らした冷夏を驚きの目で見ている。


「早速、宿に移動しよう。」

我々3人も話し合いしていた商隊馬車から降りる。

貸し切ってもらった宿は村の外れだ。



「まだまだっすね~」

私は黙っていられなくなり話す。


「うん?何が?」

冷夏が言葉を返してくれる。


「商隊長っすよ。宿の貸し切りは高くつくっす。」


「ん?そうなの?」

デグと冷夏は屋台で買った炙り肉を噛りながら歩いている。

傭兵の斥候に尾行(つけ)られてるのに2人とも肝が座っているのか、鈍いのか分からない。


「貸し切り条件の書類覗いたっす。原状復帰条件付きで、商隊の負担だったっす。」

念の為、契約書控えを盗み見た内容を話す。


「あっしらは、宿で好きに戦えるっす」


「うーん、?」

冷夏は、やはり分かっていない。

宿屋はこれから血の海になるという事が。


[雫]が鍔鳴りをする。

少し待て、後で好きなだけ血を吸わせてやるから。

友人から、アヤメを主人公に

「おちこぼれ竜人の私に幼なじみの年下の竜公子がグイグイ来るんですが……」

とか書いた方が人気出そうだがと言われました。

うーん。

私には無理です。


私の黒歴史がまた1ページ。

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