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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第15章 王位と聖女

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疑念

茶渋視点です。

「飲む、打つ、買う、茶渋姉は打つってやつすか?」

カジノの入口を顔パスで通りダイステーブルにつくと、茶殻が尋ねてきた。


「お前はバカか?」

情報を買いにシーフギルドに来たが、茶殻を連れて来ていた。

ハルピアのシーフギルドに面通しぐらいはと考えていたが、連れてくるのではなかった。


「そちらが新しいお仲間さんのチャガラさんですか?」

いつの間にか近くにいたシンデレラが声をかけてきた。


「そうっす。生まれは竜の島火蜥蜴、人買い神殿で産湯を使い……」

茶殻が新しいシーフギルドに顔出しする時述べる、今では誰も使わない古い挨拶を始めようとしたので止める。


「お前はもういいから。あっちで遊んでろ!」

両替していた銀貨10枚分のチップを全て茶殻に押し付ける。


「悪いっすね。用が済んだら呼んで欲しいっす」

嬉々として茶殻はスローイングダイステーブルに歩いてゆく。

俺はその背中をじっと見つめた。




「チャシブさま。ジナリー王国についてでよろしいですか?」


「あぁ。だが、その前に」

俺は当たり前に置かれた軽い果実酒を舐める。


「アイツは何者だ?」

シンデレラが笑みを浮かべながら、予想した返答を返す。


「貴女様の妹分のチャガラ様ではないですか?」

俺は銀貨を1枚シンデレラに滑らせる。


「わかりません。ただ推測では[変幻の雫]ではないかと。」

「様々に姿を変える忍びだったのですが……ただ数年前妖魔カルトに殺され死体も上がってます。」


「あの刀は?」


「魔力付与はされてますが、ただの刀ですよ。何か憑いているかまでは、わかりません。」

ギルドにとっては魔剣も、そこまで特別な物ではないらしい。

俺はもう1枚銀貨を滑らせた。




「本題を聞かせてくれ。」

シンデレラは事務的な調子で話始めた。


「ジナリー王位の継承候補は3人に絞られています。」

3人?既に聞いた話と違う。


「王国宰相カメレ侯爵らの推すコート。」

「宮廷貴族アンセム伯爵らの推すタウアー。」

「地方貴族リキタ伯爵らの推すサード。」


「コートとタウアーは先王の息子、サードは王よりも先に病死した皇太子だった嫡男の息子。」


「さらに、それぞれ至高神司教、至高神高司祭、大地母神教団の後ろ建てが絡みます。」

スローイングダイスで歓声が上がる。

5投で1ゲーム。

7か前の目と同じ目が出たら負けで、後は前の出目よりも大きいか小さいかを当てる単純なゲーム。

茶殻が大きく勝った様だ。

あのバカは……。


「膠着状態を打破する策として今回レイカ様に白羽の矢が立ちました。また[聖女作成薬]のレシピを探る意図もある様です。」

聖女作成薬?

そんな薬聞いた事がない。


「初代勇者の仲間だった聖女が常用していた薬に神力増加効果があると言う説があります。聖王国派は否定していますが。」

まじかよ。

でも、レイカが何か飲んでいなかったか思い出す。


「石化病の治療薬を知っていて、以前は8の神力だったレイカ様の神力が20を越えて3倍近い。何か秘密があると考える者がいても不思議ではないでしょう?」

シンデレラの眼は笑っていない。


「俺は知らない。それに……」

そこで一つ思い当たる。

玉薬を調合すると言って、たまに冷夏が引き籠もる時がある事を。

だがまさか?


「何らかの副作用の場合、本人に自覚が無く摂取している場合もあります。何かあれば教えてください。」

もし、そんな薬が存在すれば世界が変わる。


何故だろう。

ギルドに来るたびに必ずヤバい話を聞いてしまうのは……。


スローイングダイスで再度歓声が上がった。



仁義を切るネタ。

わかりづらいですかね〜?


私の黒歴史がまた1ページ。

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