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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第10章 卵料理

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報酬

金貨は仲間と分けました。


[カボチャの馬車]が迎えにあがります。

ある日、シンデレラから連絡が来て俺はカジノに来ていた。


「チャシブ様、お待ちしておりました。ご案内します。」

入口のチンピラの態度が違っていて、びっくりだ。


今はVIPルームでシンデレラと向かい合っている。


「どうぞ、お召し上がりください。」

出された飲み物に氷が浮いている!

この季節に氷とは……しかも飲み物に浮かべるなんて……。

俺は今、王侯貴族か大商人だけが味わえる贅沢をしている。


先日もパライバ商会から一人頭銀貨330枚+ボーナス銀貨100枚を貰っている。……自分の実力を勘違いしそうだ。


「呼び出しって何があったんだよ。」

シンデレラに平静を装い尋ねるが、全く驚きを隠せてない自信がある。


「ラチア島のギルドから報告等が届きましたので、お呼び立てしました。」

シンデレラが説明を始めた。



説明によれば、支店長は[竜の卵]の甘言に乗り三号船を一日遅れて出港させた。

しかし、三号船は無事ハルピアに到着。

支店長がケチったので、銀は全く積んでいない。


そしてそれが、アヤメが先に提出していた報告書、[支店長による銀の横領、反乱の隠蔽、虚偽報告について]の証拠になった。


その後、臨時急便を送られ本店から詰問された支店長は、その場で服毒自殺したそうだ。


「そして、こちらがラチア島ギルドが依頼した暗殺に対する報酬です。」

シンデレラが硬貨の入った小袋を5袋出してきた。

数えると一袋20枚の金貨が入っている。

計100枚、まじかよ。


「ギルドマスターの髭面より『謀略による見事な暗殺に敬意を表する。』と伝言が添えられています。チャシブ様。」

え?

俺が謀った事になってる?


「報告書にチャシブ様のカンの良さ、演技力に感服したと、また尾行を斬ろうとした[人狼斬り]を諌めたともあります。」

ちげえよ、俺じゃねぇ。

しかし金貨の入った袋を手渡され……。

とても言い出せなかった。


「チャシブ様、これからも懇意にお願いいたします。」

シンデレラに頭を下げられ、俺は困惑したままカジノを出た。

まじかよ……。



この章はこれで終わりです。

よろしければ、評価、感想、コメントなど、よろしくお願いいたします。


私の黒歴史がまた1ページ。


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