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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第10章 卵料理

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金融機関

タイトルを高利貸しにしようか迷いました(笑)

魔術師ギルドハルピア支部は商人の街らしく、大きな建物だった。

その大きな建物内は商人達で、ごった返している。


魔術師ギルドには魔術を研究する部門、魔術師を養成する部門、そして魔術を利用した金融部門がある。


「正魔術師のブレナ様ですね。奥へどうぞ」

入口で魔術師ナンバーを告げると、僅かな確認で順番待ちをすることなく奥に通された。

表面上は貴族でも、大商人でも、受付は早い者順になっているから、正魔術師の数少ない特権だったりする。

(もちろん有力貴族や大商人を故意ではなく待たせる無能は金融部門には配属されない)


「本日はどのようなご要件ですか?」

奥の小部屋で金融部門のギルド員に尋ねられる。

奨学金の返済に来た旨を告げると、

「少々、お待ち下さい。」

と言って、ギルド員は小部屋を出て行った。


魔術師ギルドの金融部門には大魔法で作成された魔導具があり、各支部と情報のやり取りや蓄積が出来る。

通貨統一などを成し遂げた転生者の天才魔術師がもたらした発想で作られ、権威はあるが実力がなかった魔術師ギルドを至高神、大地母神の教団を凌ぐ組織にした。


「お待たせいたしました。」

ギルド員が戻ってきた。

「奨学金返済の残り金額は利子を含め金貨13.31枚、正確には金貨13枚と銀貨10枚と銅貨10枚です。」

いくらご返却されますか?


「全額を」

金貨14枚を取り出しギルド員の前に出す。

正魔術師は金貨5枚までなら、両替に手数料取られない。


「ありがとうございます。返済証明とお返しの銀貨を用意いたします。」

すぐさま返済証明と銀貨23枚が用意され、それを受け取りギルドを出た。



何故だろう、借金の先が魔術師ギルドからデグさんに変わっただけなのに開放感がすごい。

デグさんがヴァンパイア退治の報奨金をほぼそのまま貸してくれ、ギルドへの借金を返す様に言ってくれたのだ。


「アヤメには秘密だ。」

確かにアヤメさんは[家族や友情は金の貸し借りをする時点で終わる]と言ってパーティー内個人の金銭の貸し借りを禁止している。


「利息はいらない。返済期限は……お互いが生きているうちに。」

冒険者の生死など先は分からない。

だが、必ず返すと約束した。

なにか他に条件はないか?と尋ねたが

「ない。」


デグさんはジグさんが亡くなり変わった。

復讐と言う人生の目的が出来た事でここまで人は変わるのか?

自分もアロンやサムスの仇は取りたいし、ジェーンに会ったら平静ではいられないだろう。

しかし、それを人生の目的には出来ない。


久しぶりに本でも読もうか?

隣の建物内にある魔術師ギルドの研究部門にある図書館に向かう事にした。

今の大銀行は金融商品販売所なので、庶民は相手してくれません。

というか、庶民はコストかかって面倒くさいと思っている様ですね。

私の黒歴史がまた1ページ。

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