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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第10章 卵料理

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西向く侍

四六九士(にしむくさむらい)です。

勿論、この暦はフィクションです。

郊外の大地母神殿に付くと、練武場から黄色い歓声が聞こえてきた。


「アヤメお姉さまの手拭いになりたい!」

う~ん、アヤメはモテモテみたいだ。


『黄色い音とは変わった概念だな。

それに手拭いへの変身願望は信じがたい。』

推しとか二次元とか昭和とかマドウには理解できない概念あるんだよ。


「デグさま〜」


『デグもモテているようだぞ』

ジグさん亡くなってから、デグさんは随分変わった。

はっきり言わないが復讐を考えているみたいだ。

[愛は人を殺し、憎しみは人を生かす]

相談したアヤメはそう言っていた。

ミケさんとデグさんは次、会ったら殺し合いになるだろうけど……。


『気にならないのか?』

正直、良くわからないから、黙ることにした。



「歩き巫女様、書籍は持ち出し禁止になっておりますが閲覧は自由です。また飲食や火の使用は厳禁です。」

図書室に案内してくれた下級神官は基本的説明だけすると去っていった。


今日は午後から無料診察日らしく神殿内は準備で忙しい。

正確には豪商達の人気取り政策なのでかかった費用は豪商達に請求するらしいのだが、一般の人には[月に一度]の無料で治療が受けられるイベントなので外には既に行列があった。

その[月に一度]が暦によって違うのだから知っておきたい。


まず竜人暦は365日で1年。

前世と違い公転が365日ちょうどなので閏日はなし。

31日ある大の月が5回、大の月は[西向く侍]で前世とは逆。

ローマのカエサルなんて居ないから前世の2月みたいに短い月はなし。

考えたな真祖。


次に大地母神暦は月の満ち欠けに合わせて一ヶ月30日、12か月で1年間。

ただこれだと季節と暦がズレるから6年に一度閏月が入り13ヶ月で1年間になる。

1年後に逢いましょうが390日後の時があるのか……。


最後にエルフ暦。

これも月の満ち欠けで一ヶ月30日、12ヶ月で1年。

そして季節と暦は段々とズレてゆくが72年で戻るから気にしない。

う~ん、エルフらしい気の長さ。

ちなみに至高神の一部の宗派は儀式が優先の生活しているからエルフ暦を使っている様だ。

魔族が竜人暦なのは同盟国のリザードマンが使っていて、合理的なのをみて導入したらしい。


次は創世神話とか見るかな〜と書架を歩いていると、

「あの、歩き巫女様。」

いつの間にか案内役だった下級神官が戻って来ていた。


「歩き巫女様、すいません。」

下級神官が恐縮している。

イベント担当の神官が急な怪我人の対処で神力を使い果たし人数が足りなくなったらしい。

臨時でイベントの回復要因に入って欲しいと頼まれた。

夕方には強制終了してしまうイベントなので快諾し会場に向かっている。

無茶振りされる下っ端が大変なのは前世で看護師さんを見て知っているんだよ。

「本当に、すいません。」

腰の低い下級神官と一緒に治療テントに入った。


テントの中には薬草をコネコネしている薬師と涙目の神官見習いがいて、私達が入ると同時に「次の方どうぞ」と外から声がした。

う~ん、正直良くない対応。

治療列って実は外の割り振り役が全てなんだよ。

薬草治療組と神聖魔法が必要組とお話だけ組に振り分けテントも分けておく。

神官に会うと魔法が必要かどうか関係なく魔法かけて欲しくなる。

普段は高額な費用に遠慮するけど、ただなら尚更。

でも、魔法には限りあるから、魔法かけられなかったら不満だけ残るんだよ。


予想どおり、お婆さんが入ってきて腰が痛いと訴えられた。

う~んマドウ。知恵を貸して。


『老齢を癒やす魔法はない。この老人にはマッサージして、その後は撃って出る』


なるほど、それしかないか。

困った事に異世界設定は楽しいです(笑)

ただぶっ飛んだ設定は作れません。

世界を平面にした時、地平線はどうなるか?

それ一つとっても整合性取れません。

ファンタジーだし、気にしないは有りですが読む人は地球人なので……多分(笑)


私の黒歴史がまた1ページ。

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