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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第9章 再始動

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前世(レイカ)の事

両親の趣味が、分かる人には、わかります。

(変なリザードマン語、いや日本語です)

『そう言えば冷夏。冷夏(レイカ)とは音はともかく字は変わっているな。』


『リザードマン語は文字にも意味があるのだろう』


『冷たい夏、農業的に見て、あまり良い意味にとれないが……』


「冷夏の名前の由来?酷いんだよこれが……語っちゃうぞ。」


「私には姉が一人いるんだけど、いや私が前世では死んだから居たんだけど、う~ん、まぁどっちでもいいや。」


「名前は優子(ゆうこ)


「両親が、ある大魔族の娘にあやかって名付けたんだ。」


『冷夏の前世の世界に魔族は居ないはずだぞ。』


「違う次元には居るんだよ。マドウ。マドウだってアプリだから、同じ次元にいるでしょ?」


『すまない。時空に関係する理解が足りない様だ……。』


「話戻すよ。とりあえず姉の名前は優子。だけどそしたらこれが両親の両親、つまり私から見た祖父母に古臭いって大不評。」


「そこで私が産まれた時は両祖父母も交えて話あったが……決まらない。」


「結局役所への登録期限ギリギリになって、苦肉の策で(くじ)で決める事になったんだ。変則的籤(くじ)でね。」


「両祖父母、両親、から上がった候補の「千夏(ちなつ)」「冷美(れいみ)」「心愛(ここあ)」「麻理鈴(まりりん)」「良子(りょうこ)」「陽葵(ひまり)」「(むぎ)」の漢字をバラして壺に入れて3才の姉が引いたんだよ。引く回数も姉にお任せでね。」


「そして姉が二回壺から漢字を引き決まったのが冷夏だよ。」


『姉が二文字目、[麦]引いていたら、冷麦か。ちなみにどんな姉だったのだ?』


「姉は文武両道、才色兼備、8つの部活に席を置く万能超人なんだよ。渋谷歩くとスカウトされるし……。」


「私が姉より勝るのは、持ち時間短い将棋ぐらいかな?長い持ち時間は私の体力が持たなかったから。」


『将棋か……ちなみに冷夏の姉はどのくらい強いのだ?』


「う~ん、どうなんだろ?今度、呉服屋さんで開かれる大会で、アマチュアなのに本戦に出るって言ってたけど……」


『……冷夏、その姉に勝てるそなたは相当ではないのか?』


「ちょっと自信あったけど、そんなことなかった。アヤメと互角だし、そこそこだと思うよ。」


「う~ん。冷や麦か。麺つゆが出汁とる高級品になっちゃうよね?マドウ」


『食べる才能あるのは、間違いないな……』

一般的でない二次元の概念がマドウには分からなかった様です。

壺に漢字入れるのは、某大河ドラマに影響受けた誰かの発案でしょう。

ちなみに「麦」は2021年の名前ランキングの上位です。

猫の名前ですが(笑)


私の黒歴史がまた1ページ。


追伸

現実世界では、呉服屋さんで開かれる女性の将棋大会は非公式ではありますが、女流棋士も出場するハイレベルな大会です。

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