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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第8章 哀れな生き物

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確認を

捜査機関と呼べるレベルではありませんが、治安機関が捜査はします。

妖魔神殿から手紙が来た。

文字を習ってはいるが、まだ完全ではないのでデポ姐さんに読んでもらう。

内容は簡単で、レイカ様達の戻りは明日になるという内容だった。

兄達も帰ってこない。


「デグ君、ワイン飲める〜?」

食堂の閉店後、デポ姐さんが声をかけてきた。


「妖魔族との関係は現状維持成功〜。乾杯〜。」

デポ姐さんは上機嫌だった。

自分も、ご相伴に預かり美味しいワインを飲んで気分が良かった。

魔術師が訪ねてくるまでは……。



商隊護衛で一緒だった魔術師ブレナが治安維持の傭兵2人を連れて訪ねてきた。

この街の治安維持は豪商達が雇った傭兵達と臨時雇いの冒険者が担っている。

そう兄者が言っていた。


四半刻後

魔術師ブレナに連れられ、自分は治安維持事務所に併設されている死体置き場にきていた。

そこで確認を求められた死体2つ。

共に酷く焼け焦げ、片方は耳や胸の感じからハーフエルフの女性、もう片方は人間の男性と分かる程度だった。

まさか、兄者達が……。


「二人は、くっついた状態で発見されてます。」

「後、これが近くに落ちていた片手剣です。」

魔術師ブレナが抜き身の片手剣を手渡してきた。

一昨日、市場で購入した兄の剣だった。


「兄の剣です……いったい何が」

やっとのことで、魔術師ブレナに伝える。

これ以上、言葉が出ない。


「聞き込みでは、赤毛の剣士とハーフエルフがエルフとドライアードに襲撃されて、交戦になったとの事です。」

「その後の推移は不明ですが、現場には死体が4つ。」

「それで、もしかして[五芒星]のお二人ではないかと……。」

魔術師ブレナが、すまなそうに話す。


「兄者!ミケさん!」

涙が溢れる。

膝から力が抜けた。

自分にはそれ以上、何もわからなくなった。

豪商達による治安機関なので、公平性には著しくかけます。

サイバーパンク小説とかではよくある設定でしたが(笑)

私の黒歴史がまた1ページ。

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