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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 先行する part3

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もう少しお待ちを!

魔の森に入ってから俺とレイシアは森の奥に進みつつ、魔物を退治していった。


「結構進んだね」

「ああ、ここまで来たら強い魔物がいつ出てきてもおかしくない。注意して進もう」


栄光の翼にいた時でもここまで森の奥深く潜ったのは指で数えられるくらいしかない。レイシアがいるとはいえ、油断は禁物だろう。通常の魔物たちに加え、オークもいるのだから。


よりいっそう気を引き締め歩を進める。するとある光景が目に映りこんできた。


「いたね」

「間違いないオークだ」


目の前にいるオークに気づかれないよう小声で会話する。数匹のオークが一匹の魔物を運ぼうとしている姿が目に映ったのだ。


「あれは……ミノタウロスか?」

「動かない所を見るに、もう死んでいるんだろうね」


オークたちがせっせとミノタウロスの死体を運んでいる。ミノタウロスはAランク相当の強力な魔物。その亡骸からはその強さに見合う素材をはぎ取る事ができる。


「でもオークがミノタウロスを解体できるとは思わないけど」

「食用にでもするんじゃないかな? 彼らの味覚は私たちとは違うだろうし」


ミノタウロスを食すという話はこれまで聞いた事がない。というよりその強さゆえに素材が出回る事があまりなく、その肉を食用として振舞われる機会というものはさらに確率でいえば低いのだ。

美味しいという話は聞いた事は無いが、もしかするとオークたちにとっては良いご馳走なのかもしれない。


「さて、相手は搬送に夢中なようだし」

「ああ、不意を突いて撃破しよう」

「よしきた!」


返事をしたかと思うとレイシアは素早くオークの元へ駆け出し、自身の得物である刀を抜刀して斬りかかっていた。


「ブフォ!?」


突然の襲撃にオークたちも驚いている。しかし不意を突かれた事もあってか戦闘の態勢を取る事ができない。オークナイトやジェネラルのように武装しているならともかく、ただのオークではレイシアの動きを止める事ができず、そのまま抜刀の餌食となった。


「うーん。オーク相手じゃ物足りないなぁ」


当の本人は不満げな表情を浮かべているが、大きな消耗をせず倒せたのは大きい。これからの事を考えると極力消耗を避けたいからだ。


「でもこのミノタウロス。誰が倒したんだろうね? オーク相手じゃ話にならないしナイトやメイジでもそう簡単には倒せないと思うんだけど」

「ランクだけで言えば太刀打ちできるのはジェネラルだろうけど……」


ここに来てやはり不安を覚えてしまう。このミノタウロスという魔物は簡単に倒せる相手ではない。強さだけで言えばオークナイトやオークメイジを超え、オークジェネラルにも匹敵しうる。


「やっぱり”あの魔物”なのかな」


そんな魔物を倒したとなれば、相手はオークジェネラル。もしくは”それ以上の”強さを持つ魔物と戦ったとしか考えられない。


「ふふ、これは期待できそうだね」


最も目の前にいる彼女も自分一人だけで、ミノタウロスを倒してしまったようだが。ミラーナといい、見た目によらず彼女も筋肉ゴリ……


「……失礼な事考えてない?」


ジローっと怪訝な目で見られてしまったため、コホンと咳払いをして誤魔化しておく。


「とはいえオークが出てきた以上、ここから先は彼らの拠点になっている可能性もある。ここからは慎重に」

「うわぁぁぁ!」


突然叫び声が辺り一帯に響き渡る。それは人の悲鳴であった。


「誰かいる!? 急ごう!」

「何か上手く誤魔化された気がするんだけど!」


レイシアの言葉を無視し、俺は悲鳴が聞こえた方向に向かって走る。すると悲鳴を上げたと思われる男性と、それを追い詰めるために足を動かす一匹の魔物の姿が視界に入る。


「オークナイト!」

「どうやら狙われているみたいだね」


男性は完全に腰が引けており、とても戦えるような態勢ではなかった。一方でオークナイトは剣を握りしめ、いつでも襲い掛かれるぞという態勢を取っていた。


「加勢する!」


このままではマズイと判断し、俺とレイシアはすぐさま男性とオークナイトの間に割って入り、代わりに戦う事となった。


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