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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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討伐隊 任務開始 part12

ついに75話!

ここまで来たかという感じです

「グルォォォォ!」

(うそ……まさか……)


雄叫びを上げる一匹の魔物。その姿をただ見ただけであるにも関わらず震えが止まらない。この魔物と比べたらオークジェネラルですら可愛く見えるくらいだ。


体の大きさだけでいえばオークジェネラルよりやや大きいくらいである。しかし禍々しさが違う。どす黒い肌をしており、見るだけで恐怖を覚えてしまうほどだ。そして本能で察してしまう。この魔物こそいるかもしれないと思っていた魔物。


オークエンペラー(・・・・・・・・)なのではないかと。


「あ……あぁ……」


ローナルは最早声すら出せないのかただ震えている。


(逃げないと!)


この魔物には勝てない。すぐに逃げるべきだ。頭に警鐘が鳴り響くが足が動かない。いくら頭で分かっていても自身の身に襲い掛かる恐怖によってミラーナは行動を制限されてしまっていた。


「た……たかがオーク……オークごときに! 私は!」


そんな中、ウィズが敵意をむき出しにし、魔法の詠唱を始める。先ほどミラーナと行った会話で彼のプライドはずたずたにされていた。


恐怖よりも自身のプライドを傷つけられた怒りの方が上回ったのだ。


「消えなさい! エアカッター!」


魔法で風の刃を作り、禍々しさを放つオークに向かって放つ。しかし魔法が迫ってきているにも関わらずオークは回避する素振りすら見せずその攻撃を受ける。


「まだまだ!」


「エアカッター! エアカッター! ストーンクラッシュ!」


短時間で詠唱できる魔法を何度も何度も放つウィズ。完全にやけくそになってしまっている。しかしその攻撃をいくら受けても目の前のオークは表情一つ変えない。


「ああああ!」


何度も何度もウィズは魔法を放つ。しかし魔法は有限ではない。魔力を消費して放つ物だ。気が付けば魔法を乱発した事で魔力切れを起こしてしまったのだ。


「あ……ああ……」


魔法が使えなくなったことでウィズの表情が青ざめる。魔法を使えない魔法使いなど何の役にも立たない。それを自分が何より分かっているからだ。


そんなウィズに対しオークは拳を握りしめて殴りかかってきた。


「ぐふっ!」


メキメキと何かが壊れる音が鳴ったかと思うとウィズの体は大きく吹き飛ばされ、背中を木にうちつける。誰でも大怪我を負ったと分かるくらいひどい音が辺りに響き渡った。


「ああ!!!!!   痛い! 痛い! 痛いぃぃぃ!」


大声で悲鳴を上げるウィズ。これほどの怪我を負った事など一度もなかったため、痛みに耐性を持っていないのだ。


「嫌だ! じにだくなぁい! でんざいの……わだじがぁぁ!」


痛みで喘ぎながらもガサガサと自身の服を漁り、一つの石を取り出す。するとその瞬間ウィズの姿がパッときれいさっぱり消え去ってしまった。


転移石


高額な貴重品


非常事態用に確保していた道具を使い、ウィズは真っ先に戦闘を離脱したのだ。



二人を置いて



ウィズが消え去った事でオークは自身の目線を未だに恐怖で震えているローナルに向ける。そして先ほどと同じように叩きのめそうと言わんばかりに殴りかかる動作を取る。


「ひぃ!」


もう駄目だと判断し咄嗟に目をつぶるローナル。しかしその攻撃は彼女の体に襲い掛かる事はなかった。


「はやく……逃げなさい!」


その一撃をミラーナが剣で受け止めたからだ。彼女は恐怖ですくんでいた足を気合で動かし、何とか戦闘の態勢に入る事ができたのだ。


「そんなに持たない! はやく!」


ミラーナに叱責された事でローナルもついに自身の足で立ち上がり、疲労した体を無理やり動かしその場から走り去っていった。


「これで後は私が……」


逃げるだけ。そう言いたいが目の前のオーク。やはりただのオークではない。得物無しの素手による一撃。それだけでもオークジェネラルの攻撃を上回っていた。


(速攻で撃破する。できなくても時間を稼げば!)


一度オークから距離を取り、ミラーナは自身の剣に魔力を使って、光の魔力を込める。


「はぁぁぁ!」


フォトンキャリバー。オークジェネラルを葬った光魔法を付与した剣による一撃。それを目の前のオークに向かって放ったのだ。


「グゥゥ……アアアアア!」


ここで驚くべき光景が目に映る。何と目の前のオークは防御の姿勢を取り、その一撃を素の肉体で防ぎ切ったのだ。


「う……そ……」


自身の攻撃を完全に防ぎきられ動揺するミラーナ。そんな彼女に追い打ちをかけるかのようにさらに驚くべき事が起きる。


「ほう。ニンゲンにしては良い攻撃をするじゃないか」


オークの口から"言葉"が出てきたのだ。


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