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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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幼馴染 叫ぶ

PV10万突破してました!

皆様ありがとうございます!

今後もよろしくお願いします

「……ありがとうございます。後で頂きますのでそちらに置いておいてください」

「せっかく持ってきたというのに無愛想なこと。さすがは首席様(・・・)。こういう時でも冷静なのですね。何と頼もしいですわ」


金髪縦ロールの女性がクスクスと笑う。声色のそれは相手を敬うものではなく、誰が聞いても馬鹿にしている人のそれであった。


「お褒めの言葉ありがとうございますローナル様。私の事はどうぞ気になさらず」

「まぁローナル様何て他人行儀な呼び方、やめて下さいまし。ローナルと呼んでくださってかまいませんのよ。首席様(・・・)

この女性はローナルといい、ミラーナと同じ騎士団所属のそれも同期の女性騎士だ。だがこの女性は実は只者ではなく、国の大貴族の令嬢なのだ。当然、騎士団内においても彼女の存在は無視できるものではなかった。


それに加え、彼女自身武術の経験や知識もそれ相応にあり、騎士団内おいて彼女の派閥には大勢の人間が集まっていた。誰からも認められる女性騎士団の超エリート。彼女自身、自分がそうなる事が当然だと思っていた。だが実際はそう上手くいかなかった。


ミラーナがいたからである。


同姓でも見とれてしまうほどの美貌を持ち、さらに祖父が元騎士団団長という事もあってか彼女自身の実力はかなりのものであった。頭脳の方は上回りこそしたものの、さすがのローナルも武術においてはミラーナに敵わず、結果として本来自分が手に入れるはずだった首席という地位を奪われてしまう事となったのだ。


それ以来、ローナルはミラーナを敵視し、彼女に嫌がらせをするようになったのだ。表立って行動すると自身の悪事がバレてしまうため、表立ってするのではなく裏側で、しかも自分でなく他の同期メンバーにやらしているのだ。


派閥メンバー含め、多くの同期メンバーとグルになり彼女を無視する事は当たり前、勉学に使う資料を捨てるといった行為なども平然と行ったりしていた。


(はぁ……まさか彼女もここに来るなんてね)


色々な嫌がらせを受けてきたミラーナ。こういった環境で育ってきたためか、彼女は感情をあまり表に出さないようになり、いつの間にか周りからは不愛想、冷酷などと騎士団内で言われるようになってしまった。

最も見た目の良さと相まって、一部の男連中からそれが良いと言っている者もいるらしいが、それはまた別の話である。


「それにしてもまさか、かのミラーナ様が殿方に対してそんな大胆な行動をするとは思いもしませんでしたわ」


この町でのミラーナの行動はすぐに派遣されている他の騎士団の者の耳に入っていた。その内容が男を誑かし、ギルドに取り入ろうとしている。そんな噂付きでだ。


「しかし残念でしたわね。栄光の翼に取り入ろうとしたまではよかったものの、まさか取り入ろうとした方が追放されていただなんて。残念ですわ」


取り入ろうとした相手が周りから無能と呼ばれ、しかも追放された身である事が発覚。その事に対しローナルはミラーナに対し残念がる仕草を取る。


「私なら迷わずフォール様を選んでいましたのに。若くしてパーティーのリーダー。ルックスも良く、その実力もかなりの物だと聞いておりますわ。それなのにあなたは……」


自分が目の敵にしている相手が篭絡に失敗した事。それが嬉しくてたまらない。そんな風に考えているような表情を浮かべていた。


「人を見る目が無かった自分を恨む事ですね。明日の変異種討伐には私も参加する事になります。そこで活躍すれば首席はおろか出世も考えられますわ。あなたも参加はできるかもしれませんが精々サポート要員くらいでしょう。それならばいっそ現場にいる男を喜ばせるよう身を差し出しては……」


下を向きながら拳を震わせるミラーナを見たローナルはビクッと肩をすくめる。


「そ……それでは失礼しますわ。私、男に媚を売るような事をするあなたと違って忙しいので」


いくら彼女が失敗したとしても戦闘の実力は自分よりも遥かに上だ。彼女が逆上し、今ここで襲われたらひとたまりもないと考えたのだろう。そう言い残し、ローナルはその場を後にした。コツコツと彼女の足音が時間が経つにつれ少しずつ遠のいていく。


「……じゃないわ」


ボソッと呟く。


「ヒュー君は無能じゃないわよ!」


今度は辺り一帯に響き渡るくらいの大声でミラーナが叫んだ。


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