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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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栄光の翼のその後 part6

今日から数話栄光の翼視点になります

皆様よろしくお願いします

転移石を使って何とかワイバーンから逃げ切ったステラたちはその足で何とか町にたどり着くと、すぐさまギルドに事の顛末を報告した。


ワイバーンに焼かれたフォールを見たギルドの受付嬢はすぐさま回復要員を手配し、フォールの治療に取り掛かった。

ステラが回復魔法をかけ続けた事もあって、幸い命に別状はないと判断された。

しかし受けたダメージは大きく、しばらく療養が必要との事ですぐさま宿屋のベッドに運ばれた。それに加えまだフォールは目を覚まさず寝たきりの状態になっていた。


「フォール……」


ベッドで眠る彼の傍でステラがボソッと呟く。彼と出会ったのは数年前、一目惚れだった。自分も周りから容姿を褒められていた事もあって、自分には自信があった。

意を決して告白すると彼も、自分に気が有ったのか了承の返事をくれ、念願の恋人になる事ができたのだ。

そしてそれからは二人で冒険者と旅を続け、仲間も増えいつの間にかAランクに上り詰めるまでに至った。


「それなのに……どうして」


ステラは未だに自分たちの身に起きた事を信じられずにいた。確かにワイバーンは強力な魔物だが、過去に何度か戦い撃破した事もある。


今回の簡単にワイバーンを撃破し、その報酬で今頃楽しく食事でもしているはずだった。

それがあの有様である。自分たちの攻撃が通じず一方的になぶられ、おまけに転移石まで使う羽目になった。


転移石は一瞬で別の地点に移動する事ができる優れものだがその分かなり値段が高い。その値段は今回得られるはずであった報酬を全額つぎ込んで何とか買えるかというくらいのものなのだ。


結果的に今回は大損。その結果にドヴォルもウィズもかなり不満げな表情を浮かべていた。


「どうしてこんな事に……」


一体何を間違えたのだろうか。様々な考えがステラの頭に浮かぶ。その中である一つの疑問が浮かび上がってくる。


「そうよ……! あの無能よ! あの無能が悪いんだわ!」


頭に浮かんだのはある男性。かつては同じパーティーに所属していた黒髪黒目の男の事だ。


「あいつが何かやったに違いないわ! そうじゃないとこんな事になるのはおかしいもの!」


思えばあの無能は昔から腹立たしかった。多くのデバッファーはステータスダウンの魔法に加え、毒や麻痺といった状態異常の魔法を扱う事ができる。


一般的にステータスダウンの魔法は僅かに相手の能力値を下げられるだけの気休めの魔法で、本命は状態異常の魔法にこそあると言われている。


自分たちが日々鍛錬を続け成長する中、あの無能は他のデバッファーと比べ、どれだけ鍛錬を積んでもステータスダウンの魔法だけしか覚えなかった。


最初こそ気にするなと言っていたが、いつまで経っても成長しないあの無能についには我慢の限界が来てしまったのだ。それでも同じパーティーのよしみで、少しでも役に立たせる為に囮役や雑用をさせていたが事あるごとにあーだこーだと何かしら自分たちに言ってきたのだ。


「考えれば納得がいくわ。私たちがうまく立ち回れなくなったのもあの無能がいなくなった後だもの」


思えばうまくいかなくなったのはあの無能を追い出してからではないかとステラは過去を振り返りながら考えていた。


あの無能を追い出してから行った魔の森では、魔物との戦いでこれまで以上に消耗するようになっていた。具体的には簡単に倒せていたはずの魔物に苦戦するようになったのだ。


それに加え、ウッドモンキーの変異種に襲われる始末。何とか一体だけは倒せたが残りの二体には消耗させられるだけさせられて逃走を許してしまったのだ。


「そうと決まればすぐに手をうたないとね。待っててねフォール。必ずあの無能に報いを受けさせるから」


キッっと強い表情を浮かべながらステラは自身が無能と呼ぶ黒目黒髪の男にどうすれば報いを受けさせる事ができるか考え始める事にした。


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