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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 狙われる

前回あっさりしすぎでしたでしょうか?

もう少ししっかり書いた方が良かったのかどうか……

何かあればコメお願いします

「「ヴァルト様!!」」


ヴァルトが吹き飛ばされたのを見て、戦いの様子を見守っていた騎士の男たちが走って駆け寄る。


「ば……馬鹿な……騎士団隊長の男が負けたのか? それも無能に」


心配する男たちとは別に信じられないという表情を浮かべている者もいた。この屋敷の領主だ。


「騎士団の隊長でも歯が立たないなんて……」

「き……聞いてないぞこんなの!」


何人かの衛兵たちもいつの間にかこの場に集まってきていた。戦いをしている間に騒ぎを聞きつけ、様子を見に来たといった所だろう。


「だ……だが、奴は消耗しているはずだ! お前たち! 今すぐ奴をひっ捕らえろ!」


これはマズイな。魔法を使う事でヴァルトを突破する事はできたものの、大分消耗してしまった。衛兵たちの実力はヴァルトと比べ、遥かに劣るが数は多い。多人数で襲われれば最悪逃げ切れない可能性もある。


「何をしているお前ら! さっさといかんか!」


しかし俺の予想とは裏腹に衛兵たちは俺に襲い掛かってこようとはしなかった。どうやら先ほどの戦いを見て自分たちでは敵わないと悟ったのか躊躇しているようだ。


(潮時か……)


本当なら倒したヴァルトからミラーナの居場所を聞き出したかったがそれどころではなさそうだ。このままここに居続ければ、外で見回りしている衛兵たちがなだれ込んでくる可能性もある。そうなればさすがに拘束されてしまうだろう。

俺は情報を聞き出す事を諦め、一度屋敷から離れて人目のつかないところに移動する事になった。


「はぁはぁ……」


屋敷から出た俺は、人通りの少ない裏路地まで避難してきた、ここまで来れば大丈夫だろう。裏路地は治安が悪く、本来治安を守るべき衛兵ですら立ち寄らないところだ、ここならば簡単には見つからないはずだ。

本当なら宿の女将に頼りたい所だったが、衛兵たちに追い回されている俺が駆け込めばさすがに迷惑がかかる。となれば避難する場所としてここを選ばざるを得なかったのだ。


「これからどうしよう……」


オークたちの危険を伝えに奔走したがうまくいかず、ミラーナは騎士団に拘束されてしまい、彼女と離れ離れになるという結果になってしまった。最も彼女自身が騎士団所属なため、拷問など受けてはいないだろうが。


そして当初の目的であった領主にオークについての情報こそ伝える事はできたがあの様子だと信じてはくれないだろう。それどころかいつの間にか俺自身が犯罪者扱いされる始末。このままだと避難勧告をするどころか、俺が牢屋に放り込まれてしまう可能性がある。

捕まってしまえばそこで終わり。下手をすればいわれのない罪を押し付けられ、ミラーナの身柄も栄光の翼に引き渡さなければならない最悪の結果となってしまう。騎士団の者たちがそれを良しとするとかは不明だが、少なくともギルドと騎士団の間で確執が生まれてしまう事にはなるだろう。


「本当なら全員で協力しあわないといけないのに」

「なら俺たちと協力してくれよ兄ちゃん」


声をかけられたため、その方向に目を向けると、短剣を手に持ち、バンダナをつけた男たちがニヤニヤしながらこちらを見ていた。


「あんた町のお尋ねものになってるらしいな?」

「捕まえたら懸賞金が出るかもしれないな。俺たちの懐を潤すためにさ。協力してくれよ」


ここは裏路地、治安が悪く衛兵たちも近寄ろうとはしない場所。だからこそこういうゴロツキたちがうろついているのだ。衛兵たちに見つからないように必死で逃げていたが、彼らのような存在がいる事をすっかり忘れていた。


「悪いが捕まる訳には」

「おっと」

「そうはいかねぇよ」


反対側に向かって駆け出そうとするとどこに潜んでいたのか、同じ格好をした男たちが行く手を遮るようにして姿を現した。


「久々の金づるだ。今日はご馳走にありつけそうだな」

「生死は関係あるんだっけ? めんどくせえからサクッとやっちまおうぜ」

「生かして捉えるのは難しいからなぁ。不慮の事故ってのは十分ありえるよなぁ」


相手はただのゴロツキだが、こちらはヴァルトとの戦いで消耗している。むやみに戦うのは得策ではないが戦わないと逃げれそうにない。


「仕方ないか……」

「あっ!? 何余裕ぶっこいてやがる!」

「その面。二度とできないように……」


突然、会話に割り込むようにして何かが現れる。


「何だ!」

「ちっ! 魔法か!?」


それは氷柱だった。俺とゴロツキたちを分けるようにして氷柱が突然地面から生えてきたのだ。氷の魔法、つい最近、これを操る人物を俺は見た事がある。


「てめぇか!? この魔法を使ったのは!」

「俺たちを敵に回してどうなるか? 分かってんだろうなぁ?」


魔法を放った人物が、俺とゴロツキたちの前に姿を現す。


「しばらく君とは会う事がないと思ってたんだけどね。これも何かの縁かな?」


空色の髪をした女性。レイシアがそこに立っていた。



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