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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 脅す

おはようございます

また一週間頑張ります

俺は領主に魔法をかけた状態で交渉を開始する。といってもこの領主が実力者のようには見えないし、下手をすれば衛兵よりも弱そうに見えるのだが。とはいえ念をおいておくに越したことはないだろう。


「まず最初に、無実の罪で捕まる気はない。あんたには衛兵たちに手を引くよう手を言ってもらう」

「ヒィ!」


ギロリと睨むとそれに領主が怯えた表情を浮かべる。


「それともう一つ。魔の森でオークが大群で何か行動を起こそうとしている情報が手に入った。あんたには領主として住人たちの避難を行ってもらいたい」


俺から手を引くように言いつつ、本来の目的であったオークの情報を伝える事、住人に避難するよう指示する事、この二つを伝える。

「な……何を言っている? オークの大群? そんな情報私の元には」

「だろうな。俺も最近手に入れたばかりだからな」


だからこそ情報を伝えに来たのだから。しかし当然だが、領主はこちらの言う事を一切信用していないようだ。


「馬鹿馬鹿しい。嘘をつくならもっとましな嘘を……」


睨みつけ領主を黙らせる。最初から信じてもらえるとは思っていないが、彼に動いてもらわなければ住人たちも動いてはくれないだろう。


「仮に貴様の言う事が本当でもすぐに動く事はできん。今はウッドモンキーやワイバーンの変異種討伐に精一杯でそんな余裕はないのだからな」

「その情報が虚偽だとしたら?」


確かにウッドモンキーやワイバーンの変異種が出現したとなればそれもただ事ではない。変異種が複数体現れたとなれば、ギルドとしても領主としても放っておけない問題であるという事に違いはない。あくまでその話が本当なのであればだが。


「虚偽だと? あの栄光の翼がいう事を虚偽だというのか? 無能の貴様が?」

「こう見えても"元"栄光の翼の所属なんでね。人一倍あいつらの事は分かってるつもりだ。例え無能であったとしてもな」


誰からどういわれようと俺もかつては栄光の翼の一員だった。そのため、世間以上にパーティーメンバーの事を俺は知っている。それに加え、レイシアからの情報。それらを合わせると、おのずと答えは見えてくる。


彼らは自分たちの実力を過信し、本来自分たちでは到底敵わない相手に挑んで敗れたのだ。それも自分たちが弱いと改めるのではなく、相手側が異常であったといった形でだ。


そうでもしないとプライドの高い彼らは納得できなかったのだろう。自分たちが悪いのではなく、ただ今日は調子が悪かった、相手が異常であったと言い訳している姿が目に浮かぶくらいだ。


「だがギルドも彼らの報告が真実であったと判断している。それを虚偽だとは」

「ギルドもAランクからの報告となれば無視はできないからな。だがそれも嘘なんだよ」


これまた厄介な事に栄光の翼は実力が伴っていないのにAランクという地位まで上り詰めてしまった、ギルドでもAランクのパーティーはわずか、それもこれほど異常な速度で昇級するパーティーなど今までいなかったくらいだ。


当然、ギルドもこれを放っておくはずがなく、栄光の翼に対しそれ相応の待遇を与えていた。栄光の翼の存在はギルドの広告塔としても扱われ、いつの間にか切っては切り離せない関係になってしまったのだ。


俺は無能だからと無下にされてたが、フォールたちは良くギルドから様々な接待も受けていた。はっきり言ってずぶずぶの関係になっているのだろう。


「だ……騙されんぞ! 大方、活躍する昔のメンバーに嫉妬し、貴様はこのような凶行に及んだのだろうが! ワシは負けんぞ」


これは困った。領主も後ろめたい何かがあるのだろうか、中々強気な姿勢を崩さない。それとも俺が知らない何かを握って


「貴様! そこで何をしている!?」


声のする方向に目を向けると何やら鎧を着こんだ男二人が扉を開け部屋に足を踏み入れてきた。


(衛兵? いやこの格好は)

「おお! 騎士様! ちょうどいいところに! 侵入者! この男は侵入者だ! 今すぐ捉えてくれ!」

(騎士様? という事は)


なるほど。どうやら彼らはミラーナと同じ騎士団所属の者たちのようだ。


「声がすると思えば。まさか侵入者とはな」

「この男。確か今町を騒がしている……となれば見逃す訳にはいかんな」


そういい、騎士の男二人が剣を抜き、構えを取る。


「待ってくれ。俺は敵じゃない。俺はただ話を」

「問答無用! 侵入者をここでひっ捕らえる!」

「逃がしはせんぞ」


ここにきてミラーナ以外の騎士団の人間まで現れるとは。領主が余裕の表情を浮かべていたのはこれが原因だったようだ。彼らもまた衛兵たちと同じようにこちらの話を聞こうとはしてくれない。

まぁあの時とは違い、俺も不法侵入をしているから彼らの言い分もあながち的を外れている訳ではないのだが。


「仕方ないか」


衛兵の次は騎士団か。何故騎士団の者がこの場にいるかは分からないが捕まる訳にはいかない。俺は再び戦闘の態勢を取り、立ち向かう事にした。


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