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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 逃げる

台風恐ろしい

皆さん大丈夫でしたか?

災害対策はきちんとしておいた方がいいかも

自己防衛って奴ですね

「ぐふっ! おのれぇ……」


はっきり言おう。圧勝だった。鎧を着こんだ衛兵とはいえギルドに所属していた俺からすれば、相手は素人だった。武術の点で言ってもギルドの駆け出しレベル。ステータスダウンの魔法無しでも簡単に倒す事ができた。


「とはいえ問題は……」

「いたぞ! あいつか!」

「おい、あいつやられてるぞ! あの野郎! 抵抗しやがって!」

「絶対に許さんぞ」


そう。町を守る存在だけあって衛兵はたくさんいる。いくら戦ってもキリがないくらいにだ。俺と衛兵が戦っている間に他の衛兵たちが駆けつけてきたのだ。


「パーティーメンバー殺害の容疑に加え、我々の公務に対する妨害。これは重罪だぞ!」

「俺はそんな事した覚えはないんだが」

「ふん。言い訳なら後で聞いてやる。無論、牢屋の中でだがな」


どうやら相手はこちらの話を聞くつもりは一切ないようだ。しかしマズい事になったな。先ほどまでの戦闘の影響もあってか周りに人が集まってきている。


(仕方ない。ここはいったん逃げるか)


どうやらミラーナも同じ考えだったようで彼女もコクリと何も言わず頷いてくれた。


「むっ!?」

「逃げ切る気か? 我々から逃げられるとでも!?」


俺とミラーナはすぐさま話す彼らに背を向け逃走を図る。無論、速度ダウンの魔法をかけた上でだ。


「うわぁ! 何だこれは!」

「あっ足が動かない!」

「一体どうなって!?」


俺の魔法を受けた事で彼らの歩行に影響が出ているようだ。


「えーい、貴様ら何を遊んでいる! 早く追わんか!」

「そんな事を言っても足が……」

「大体貴様が負けていなければこんな事には」

「何だと!?」


何やら背後から言い争っている声が聞こえるがそれを聞いている余裕はない。俺たちはこうしてその場から離れ、人気の無い所まで移動した。


「はぁはぁ。ここまで来れば大丈夫だろう」


途中で別の衛兵にも見つかったが、もれなく彼らにも速度ダウンの魔法をプレゼントしておいた。どうやら魔物だけでなく、人相手でもキッチリ効果はあるようだ。

そんな彼らを振り切り、俺たちは裏路地まで無事避難する事となった。


「大丈夫? ミラーナ?」

「ええ、平気よ」


ミラーナもふぅっと息こそ吐いているものの疲れているようには見えない。やはり、騎士団だけあって体も日々鍛えているのだろう。

「ふふっ」

「どうした?」


というよりも何かうれしそうな表情を浮かべている。疑問を覚えた俺がどうして喜んでいるのか質問を投げかける。


「昔の事を思い出して。こうやって良くヒューゴと二人でおじい様から走って逃げた事があったから」

「ああ、オルディアさんからな……」


オルディア。元騎士団の団長にしてミラーナの祖父。そして親代わりに彼女を育てていた男性の事だ。

性格は豪快で大胆。基本ガハハッと笑うタイプであった。


当然ミラーナと幼馴染であった俺とも面識があった訳で。


「いや……あの時は本当に死ぬかと思ったな」


可愛い孫娘を預ける相手。いつの間にか俺はそういう存在として認識され、これはまた死ぬほどキツイしごきを受けた。それでいてああいう性格だから俺の両親と意気投合して……。


「……大丈夫? 何か良くない顔をしてるわよ……」


過去を振り返っていた俺にミラーナが心配そうな表情を浮かべている。


「いや、何でもないよ。オルディアさんとの特訓の事を思い出してね」

「……心中お察しするわ」


俺の言葉を聞き、ミラーナも納得したようだ。


「それより、この後どうするの?」

「とりあえず領主の元に向かおうと思う」


このままだといわれのない罪で追われ続ける事になり、オークどうこうの問題ではなくなる。とにかく誤解を解く事も含め、まずは領主と会って話をするのが最善の策だろう。


「分かったわ。それじゃあ領主の元に向かいましょう」

「いいのか? 俺とこのままいればミラーナまで」

「ここまで来てどうもこうもないわ。さぁ行くわよ」


本当に頼もしい幼馴染だ。俺たちはこうして領主の元に向かう事となった。


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