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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 ついていく

百聞は一見に如かずの回です

この小説でも慣用句やことわざが出てきますがご容赦を

では続きをどうぞ

オークエンペラー。過去の文献などに載っているだけで本当に実在するか分からない魔物だ。


しかしもし本当にオークエンペラーが存在するならば、とてつもなくマズイ。文献によると、大量のオークを引き連れ国を滅ぼしただの、自分たちの国、すなわちオークによる国を作っただの言われている。


(もしここ最近、オークの姿を全く見かけなくなった理由がオークエンペラーなのだとしたら……)


ただ平然と毎日を過ごすのではなく、誰かの指示を受けて的確な行動をとる。もしオークたちが優秀な指導者の元に集い、全員一丸となって行動を共にしているとすれば……。


「もし仮にオークエンペラーがあちこちに散らばっているオークたちを集めて、何か行動を起こしたら……。多分とんでもない事になると思う」


どうやらレイシアも俺と同じ最悪の予想をしていたようだ。オークは知能こそないが、巨体を活かしての攻撃は中々のものである。もしもそんな魔物が大群で街を攻めてきたとなれば、おそらく止める事はおろか街が壊滅しても何らおかしくない。


「そんな……そんな事って……」


ミラーナも驚きを隠せず、目を見開いている。


「ただこれはあくまで私の予測。オークエンペラーの姿自体は見た事ないから実際は私の思い過ごしっていう可能性も十分ありえるけどね」


彼女の発言はオークたちの姿を見かけなくなった理由の一つとして考えられるだけで、本当にオークエンペラーが存在するとは限らない。

だが、それは逆にオークエンペラーが存在しないという理由にもならないのだ。レイシアの話を聞いてしまった以上、どうしても最悪な展開が頭から離れずにいる。


「まぁ私の発言だけじゃ弱いよね。だから君たちにも見てもらおうと思って」

「見てもらうって?」

「実はオークジェネラルが潜んでいそうな場所を見つけたんだよね。ここからもう少し先に進んだ所にあるんだ。君たちの実力なら万が一オークジェネラルに見つかっても戦えると思うし。良ければ見に行くかい?」


なるほど。どうやら彼女が手合わせを申し込んできた理由はどうやらこういう事だったようだ。オークたちが群れて行動している。その光景を実際に見せつけて納得してもらおうという魂胆だったのだろう。それに加えてあらかじめ実力を測っておけば、戦闘になったとしても対処できる。そう考えたのだろう。


「オークジェネラルほどの魔物がいるなら放っておけないわ。行って討伐しにいきましょ」

「そうだな。でも討伐は様子を見て判断した方がいいと思う」


本当ならミラーナの言う通り、オークジェネラルクラスの強さを持つ魔物は早く退治しておきたい。しかしオークたちが複数で行動している可能性がある以上、様子見もせず戦いに挑むのはさすがに危険だ。


下手をすれば戦っている時に複数のオークたちが増援として戦いに加わり、最悪の場合、囲まれて逃げ場が無くなる可能性がある。


「でも」

「ミラーナの言いたい事は分かる。でも今回は様子見だけにしよう。俺はミラーナを危険に晒したくない」

「ヒューゴ……」

「決まりだね。なら極力見つからないように慎重に移動。戦闘する時は万が一見つかった時限定。この作戦でいこうか」


作戦が決まったため、俺とミラーナはレイシアの後に続き、森のさらに奥深くに足を踏み入れる。

極力慎重に移動している事もあって魔物とは遭遇せずに進む事ができている。


(ここまで奥に進んだのは初めてだな)


魔の森は奥に進めば進むほど、危険な魔物が生息している場所だ。栄光の翼にいた時も、それを警戒してなるべく奥深くに潜らないようにしていた。


最もそれが原因でパーティーメンバーからたちは臆病者だの腰抜けだの、無能は胆も無能だの散々な悪口を言われていたのだが。


「そろそろつくよ。注意してね」


どうやらもう間もなく目的地のようだ。俺とミラーナはゴクリと息をのみ、静かに頷づこうとしたその時。


「グルォォォォ!」


突然辺り一帯に獣の雄たけびが響き渡る。何事かと思い、声のした方向にゆっくりと向かう。そこは崖になっており、咆哮を上げた存在は崖の下にいた。


「ワイルドベアだね。それとその目の前にいるのは」

「オークジェネラル!」


目の前に映った光景。それはワイルドベアとオークジェネラルの二体の魔物が対峙している瞬間だった。


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