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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 想像する

しばらく考察回が続きます

戦闘シーンやイチャイチャ期待の方しばしお待ちを

俺とミラーナが二人で魔の森に潜っていたあの日、俺たちの知らないところで魔物と戦っている姿を見られてしまっていた。その事実に驚きを隠せずにいた。


「見てたなら加勢くらいしてくれても良かったんじゃないか?」

「良く言うよ。あんな簡単に倒しといてさ。あの時、魔物たちに使っていた魔法。それとさっき私と彼女の戦闘中に君が仲裁に入った時に使った魔法。どっちも同じものだよね?」


どうやら彼女には俺の魔法の力を見抜かれているようだ。


「……無能って呼ばれてた俺にあの戦闘を仲裁できる魔法が使えると思う?」

「逆に今更そんな言い訳通用すると思う? 君に魔法をかけられた時、ものすごく力が抜ける感覚に襲われたんだ。あんなのかけられたら戦闘どころじゃないね。逆に魔物相手にかけてもらったら、戦闘もかなり……いや最早戦闘とは呼べなくなるくらい一方的な戦いができると思うよ」


とぼけてみたが、厳しい指摘をされてしまった。


「まぁあの魔法があれば誰であれ実力以上の戦績が残せるだろうね。本当はAランクはおろかBランクの実力すらないメンバーばかりだけど、ある魔法の力で自分たちの実力以上の結果を出せちゃって調子に乗りまくってるパーティーがいてもおかしくないくらいにね」


笑みを浮かべながら話すレイシアの言葉に、俺は頭にあるパーティーの姿を思い浮かべる。


栄光の翼


俺を無能呼ばわりして追放したパーティー。彼らは全員Aランク相当の実力を持っている。ギルドや周りの者たちもみんなそう思っている。だがもし目の前の彼女の言う通り、"ある魔法" のおかげで今の彼らがあるならば、いずれ真実が明るみに出るだろう。


Aランクになったからといってゴールではない。高報酬の依頼を受けられる分、それを達成するためにはその分、難易度も高くなる。まだ実感がないが、パーティーの要となっていた魔法の使い手がいなくなった彼らは分相応でない依頼を受けた時は一体どうするんだろうか?


だがまずは人の事より自分の事だ。このまま何もしなければ自分の評価は最悪のまま追放、大切な幼馴染の身も犠牲になってしまう。それだけは何としても避けなくてならない。


「おっと話が逸れちゃったね。元に戻して話を続けようか」


レイシアも話が脱線していた事に気づき、すぐさま切り替えて続きを話し始めた。


「どこまで話したかな? たしかミノタウロスを見たって話までだっけ? そうそうミノタウロスを見たんだよ。君たちを見てたあの日」

「ワイルドベアやキラータイガーと出会った事には驚いたけど、まさかミノタウロスまで出てきてたなんて……」


あの時探索してたエリアは主にCランク相当の強さを持つ魔物たちが生息しており、基本その魔物たちよりも強い魔物と出会う事はあまりない。


魔の森に住んでいる魔物たちは縄張り意識が強く、自分たちの縄張りに足を踏み入れた者には敵意をむき出しにするが、逆に自分から他の魔物たちの縄張りに足を踏み入れる事はほぼない。


とはいえ、餌を手に入れるためにといった理由などで、本来そこでは出現しないであろう魔物が姿を現すといった光景自体も少なからずあり、実際ギルドでもそういった報告は過去にされた事がある。


だが自分たちが前回活動してた場所で、ミノタウロスのような魔物が出現するという話はさすがに聞いた事がない。ワイルドベアやキラータイガーならまだ分からなくもないが、その二体よりも強いミノタウロスがほいほい姿を見せるような事ははっきり言ってありえない。この一言に尽きる。


「ちなみに嘘は言ってないからね」


レイシア念を押す形でそう言ってくる。にわかには信じがたいが彼女が嘘をつく理由もない。となれば考えられる理由は一つ。ミノタウロスが本来の生息地から移動しなければならない何かが起きている。そう考えた方が辻褄があう。


「さてここで問題です。オークの集団行動化に加え、ナイト、メイジ、ジェネラルの出現。それに加えミノタウロスちゃんがビビッて逃げ出すほどの何か。この二つと繋がる何かがあるはずですがそれは何でしょう?」

「えっ!? いきなり何!?」


突然問題を出され。俺とミラーナは戸惑いを覚えてしまう。


「全く関係なさそうに見えるこの二つ。どうやったら繋がると思う?」

「それを聞きたいのはこちらなのだけれど?」

「人に聞くばかりじゃ成長しないよ。少しは自分で考えないと」

「あなたねぇ!!」


さも当たり前のようにけろっとしているレイシアにミラーナは怒りの声を上げる。ここに来て質問形式で返されるとはさすがに予想はできなかった。


(オークたちの謎の行動と魔の森の異常。それもミノタウロスが逃げ出すほどの……)


オークはともかくナイト、メイジ、ジェネラルは変異種だけあってそれ相応の強さはある。しかしミノタウロスもギルドでAランク相当の実力を持つ者たちでようやく倒せるくらいの強さを持つ魔物。


ミノタウロスは相手を見て逃げ出す性格ではなく、むしろ好戦的な性格をしている。オークの軍勢を相手に数の利で勝てない可能性はあれど、逃走せず戦うだろう。それに加え負けたとしても相手に対しそれ相応の被害を与えられるはずだ。


(とはいえ彼女はそのミノタウロスに出会って無事。しかもミラーナとの戦いで見せたあの実力。あれを見るにおそらく)


レイシアはミノタウロスと遭遇したと言っていた。遭遇した以上、戦うか逃走かの選択はしているはず。予想が正しければミノタウロスすら一人で倒してしまえる化け物が目の前にいるという事になる。そしてそのミノタウロスを倒してしまえる化け物というのは他にもいるのだ。


(信じられないけど彼女の話が本当なら……)


ナイトやメイジ、ジェネラルの変異種誕生の話は過去にギルドでも聞いた事があり、実際に討伐実績もある。


(まさか……本当に……でもミノタウロスが戦わず逃げ出すくらいとなれば……)


当たってほしくない予想。だがもし予想が当たっているとしたら、ミノタウロスが逃げ出すほどの存在が現れた事になる。

そしてその存在はあくまで噂程度。実在するかも怪しい存在。そう言われているのだが、ごくまれに現れるとも言われている。


"ジェネラルすら従える何か" "オークを統べしもの"


そんな存在が。そして俺の予想と同じ事を想像していたのかミラーナの顔も真っ青になっている。


「その顔。どうやら私の質問の回答が頭に浮かんだみたいだね。って言っても私も答えは知らないから、あくまでこう予想しているんだ。オークエンペラー(・・・・・・・・)が出現したんじゃないかって」


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