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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 注意する

何とか今週も毎日投稿できましたが来週は……という状況ですが

できるだけ頑張ると思うのでお願いします

攻撃がぶつかり合う寸前、俺は攻撃力低下の魔法を二人にかけた。さすがにあれほど激しい戦闘を繰り広げる二人を放っておくわけにはいかなかったからだ。


とはいえまさか自分の魔法であそこまで威力が抑え込めるとは思ってもいなかったが……。自分で言うのもあれだが、どうやらミラーナが言ってた通り、俺のステータスダウンの魔法は俺が思っていた以上にヤバイ代物らしい。


(あれほど激しい攻撃を放っていた二人の一撃を、あんな軽いものにしてしまえるなんてな)


思わず心の中で自分の事を褒めてしまうが、それは後だ。まずやる事がある。


「さっきの戦闘。手合わせのレベルを超えている。正直殺し合いと言ってもおかしくはないレベルだった。分かってる?」


そう、二人への説教が先なのだ。


「それはその……先に彼女が魔力付与して来たから……熱くなってね」

「魔力付与だって立派な戦術の一つでしょ! むしろそれを見て興奮したあなたがあんな激しい攻撃ばっかりしてきたんじゃない! 私はただその攻撃を防いだだけよ!」

「興奮って……。人の事変態みたいに言わないでくれるかな?」

「そこ! 勝手に話し合わない!」


二人がお互いに騒ぎ始めるのを見て、俺は両手を叩き視線をこちらに向ける。


「次にウッドモンキーたちが襲い掛かってきた来た時の事。彼らが襲い掛かってきたのは予想外だったけど、本来なら手合わせを中止して、協力すべきだったと思うんだが?」

「その件については怒られる筋合いはないと思うけどなぁ。ちゃんと撃退したし」

「確かに熱くなってたのは事実だけど……。でも倒せたから別に」

「倒せたかどうかじゃない! 本来なら協力しあうべきだったところを二人が無理やり力業で突破して、それでも戦闘を続けていた事に俺は怒ってるんだ。最後の二人の攻撃。もしあのまま打ち合っていたらどうなっていたか……」


二人は確かに強い。こう言っては失礼だが化け物と呼ばれても仕方ないくらいの強さだ。そんな二人がかなりの魔力を込めて放った一撃。それがぶつかりあったとなれば威力は相当なものとなっていただろう。

下手をすれば二人ともただでは済まなかった可能性すらある。


「つまり……君は私たちの身を心配してくれたって事かな? そこの彼女はともかく会って間もない私の身の事も?」

「目の前で人が大怪我を負ったとなれば気分がいいものじゃないからな」

「ふふ……とんだお人好しだね君」


光属性の魔法を操る騎士団所属の彼女との戦い。レイシアはその戦いの中で強い高揚感を覚えていた。強者との戦いにいつの間にか心が踊りとても楽しい時間となっていた。

しかし最終的にその手合わせは邪魔される事となり、中断してしまった。彼女にとっては不本意な結果となってしまったのだが、何故か悪い気分はしなかった。


「あーあ、こうなったら君たちを認めないわけにはいかないな。彼女に私の本気。引き出されたし」

「なら」

「約束通り、私が知っている情報、全部話すよ」


ここにきてようやく、彼女を納得させられたようだ。これで当初の目的である、森で起こっている異常な状況。これについての情報を手に入れる事ができる。


「ミラーナも……。さっきは色々言っちゃったけどごめん。俺が言える台詞じゃなかったよな……」


偉そうに説教したものの、今回の功労者は間違いなくミラーナだ。レイシアを本気にさせその実力を引き出したのは間違いなく彼女の強さがあっての事だ。

彼女がいなければレイシアから情報を得るという機会を得る事もできなかっただろう。ここまで何から何まで彼女に助けられっぱなしだ。


「ええっと? ミラーナ?」


しかし彼女はずっと下を向いたまま肩を震わせている。これはまさか……やはり怒っているのだろうか? レイシアと激しい戦闘を繰り広げたのも、襲い掛かってきたウッドモンキーを撃退したのも彼女だ。


そんな彼女が何もしてない俺から怒鳴られもすれば逆に怒りたくもなるだろう。


「…………………………………………れた」

「あの……ミラーナさん?」


ボソッとミラーナが何かを呟く。


「ヒ………に……………………………れた」

「ごめん、本当にごめんなさい」


考えるよりも先に謝罪の言葉が口に出る。これはマズイ。話しかけても何の反応もしないしこれは相当怒って……


「ヒュー君に怒られたーーー!」


怒っていたと思っていた彼女が突然、子どものように泣き始めたのだ。これはさすがに予想できず、驚いて目を見張ってしまう。


「ちょっ!? ミラーナ!?」


泣き始めたミラーナはそのまま俺の胸に縋り付いてくる。


「さすがの私も……これは予想できなかったな」


先ほどまで自分と激しい戦いを繰り広げていた女性と同一人物とは思えないその仕草に、レイシアは完全に呆気に取られてしまう事となった。


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