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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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栄光の翼のその後 part5

お待たせしました!

別パーティー視点はいったんここまでになります。

本当はもう少しサクッと行く予定だったのですがちょいと伸びてしまいました……

次回からは再び主人公サイドに戻りますので

「早速行きますよ! エアカッター!」


走っている男を追いかけているワイバーン目掛けてウィズは魔法を放つ。しかしその攻撃をワイバーンは難なくかわし、すぐさま態勢を整える。


「この技は通用しませんか……。ならファイアアロー!」


今度はワイバーン目掛けて炎で出来た矢で攻撃を仕掛ける。しかしその攻撃すらもワイバーンは回避し、追いかけている荷物持ちの男を捉えようと足を伸ばしていた。


「一発でダメなら三発でどうです?ファイアアロー!!」


炎の矢が今度は三本現れ、それらが一斉に襲い掛かる。


「ちょっ! ちょっと待っ!」


さすがのワイバーンも三本の矢による攻撃をかわし切れなかったのかその身に炎を浴びる。当然その攻撃の余波に追いかけられている男も巻き込まれ、あたり一帯が炎に覆われる。


「おー派手じゃねぇか!」

「魔の森と違ってここなら火の魔法を存分に使える。これこそが私の本領ですよ」

「でもあのおっさんも巻き込まれたんじゃない?」


ワイバーンの周りに炎が巻き上がっているのを見たステラがあーあといった感じで言葉を発する。


「囮になるのは荷物持ちの仕事。彼は彼の仕事を果たしただけですよ」

「はっ! あんな糞みたいなおっさん。あれくらいしか役に立たねぇだろ」

「油断するな! 来るぞ!」


フォールの声を聞いた全員が炎に向かって視線を移す。すると咆哮を上げながら炎の中からワイバーンが姿を現した。


「おかしいですね。手加減無しで放ったはず……。前回戦った時はあれで全身大やけどを負っていたのですが……」

「どうやら自称天才様は調子が悪いみたいだな。だったら俺様が一撃で仕留めてやるよ! うおらぁぁぁ!」


ドヴォルが向かってくるワイバーンに対して斧を大きくスイングさせる。その体を潰してやる。そんな思いを胸に放った一撃だった。

「えっ!?」


潰れたのは予想通り。だが潰れた物が予想通りではなかった。ドヴォルの持っていた斧の取っ手より先端、刃がついていた箇所がすっぱりと抜け、粉々になっていたのだ。


「何だと!?  俺の……俺の斧が!」


この斧は、高い金を出して買ったもの。決して粗悪品ではないし、実際にこの斧で多くの魔物を葬ってきた実績もある。


「おいステラ! てめぇ! 強化魔法ちゃんとかけてんのか!?」

「かけてるわよ!」


それに加え、ステラがパーティー全員に対して攻撃力を上げる魔法を使っていた。そのため自分たちは本来の実力以上の力を発揮できる状態になっているはずなのだ。


「下がれ! ドヴォル!」


ワイバーンが襲い掛かってきたため、フォールが自前の剣で攻撃を仕掛ける。しかしその攻撃ですらワイバーンに弾かれる。


「これならどうだ!」


フォールが跳躍し、頭目掛けて一閃を放とうとする。しかしワイバーンは口から火を吐き、その攻撃が届くよりも先に、ブレスによる攻撃を放ったのだ。


「ぐわぁぁぁ!」

「フォール!」


炎で焼かれたフォールの元に駆け寄りすぐさまステラは回復魔法を唱える。ステラは同時に複数の魔法を使う事ができない。そのため、パーティーメンバー全員が補助魔法がかかっていない素の状態になってしまったのだ。


「ぎゃぉぉぉぉ!」


その隙を見逃さずワイバーンが大きく翼を羽ばたかせ、風を発生させる。フォールたちは為す術なく吹き飛ばされ、その体を地に打ち付ける。


「きゃぁ!」

「ごほっ!」

「がはっ!」


その痛みにそれぞれが呻き声を上げる。


「クソがぁぁ!!」

「このままだとマズいですね」

「フォール! フォール!」


こちらの攻撃が通じないどころかリーダーのフォールが敵の攻撃を受け気を失っている。ステラが回復魔法を唱え続けているが、一向に目を覚まさない。このままだとパーティーは壊滅だ。


「転移石を使って撤退しましょう。値は張りますが死ぬよりはましです」

「ちっ! 仕方ねぇか」

「フォールしっかりして!」


ウィズが手の持っていた石に魔力を込める。するとワイバーンが再びこちらに向かって火を吐こうとした寸前に、フォールたちの姿がその場から消え去った。

ワイバーンはあちこちをキョロキョロと見渡すがその姿を見つける事ができない。


逃げたか……


そう思ったのかワイバーンはその場を離れ、元いた自分の巣に戻っていった。


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