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刀使いとデート part1

まったり日常回です

自分が書きたかった部分の一つではあるのですが上手く表現できてるかな……

ざまぁ待ちの皆様にはしばらくお待ちして頂く事になりますがご了承ください

ギルドを出た後、俺とレイシアは食事をするために、店を訪れていた。


「うん、甘い。このパフェ最高だね」


満足げな表情を浮かべながら、レイシアがパフェにのっている果物やクリームを次々と口に入れている。


「喜んでもらえたなら何よりだよ」


俺は軽めに食事を済ませようと思い、サンドイッチを注文した。ここの店のサンドイッチは、取れたての新鮮な野菜や魔物の肉を使って調理されている。そういった工程を踏んでいるからか、他の店とは一味違う旨味を持っているのが特徴だ。


「雰囲気も悪くないし、良いお店だね」


ふふんと嬉しそうに鼻を鳴らす。いきなり店を紹介しろと言われた時はどうしたものかと思ったが、どうやら気に入ってもらえたようだ。


「ご馳走様でした!」


軽めの食事だった事もあり、気が付けばレイシアのパフェの中は空、俺が頼んだサンドイッチがのった皿も空になってしまっていた。

「さてと……これからどうしようか?」

「そうだなぁ……」


うーんとレイシアが顎に手を添え考え始める。


「よし、それじゃあ町を案内してよ」

「案内?」

「この町は結構広いし、出し物みたいなのもやってるでしょ? 回れば何か面白い物が見つかるかなって」

「……分かった。期待に答えられるか分からないけど頑張ってみるよ」


目的地こそ決まらなかったが、次の目的は決まった。会計を済ませた後、俺とレイシアはぶらぶらと町を回る事にした、



「何か面白そうなのがあるね」

「あれは射的だな。あそこに置いてある銃で景品を打ち落とすんだ。無事に落とせたら景品が手に入るって仕組みになってる」

「へぇ……」


レイシアの目についたのは射的屋だった。割と有名な出し物だが見るのは初めてのようだ。


「せっかくだしやってみるか?」

「そうこなくっちゃ!」


俺の提案にレイシアは目を輝かせる。こうしてみると外見も相まって、本当に少女のようにみえる。本人に言ったら怒られそうなので、口には出さないが。


「へい、らっしゃい」

「一回やってみたいんだけどいいかな?」

「へへ、まいど。見た所嬢ちゃん、射的は初めてだな? 弾一発サービスしてやるよ」


店員の男に硬貨を払い、レイシアが銃と弾を受け取る。


「銃の使い方は分かるのか?」

「うーん。何となくだけど」

「おうおう、兄ちゃんたちカップルかい? お熱いねぇ!」

「いや……俺たちはそんな関」


店員の男に冷やかされ、それを否定しようとした瞬間、俺の腹に痛みが走る。レイシアが俺に肘うちを仕掛けてきたのだ。


「そうそう。私たち仲良しさんなんだ。それに今日は初デートで」

「はっはっはっ! そりゃめでてぇな! 記念に弾をもう一発サービスしてやるよ」

「ふふ、ありがたく受け取らせてもらうよ」


店員の男に笑顔を振りまくレイシア。一方で俺は不意打ちの痛みに必死で耐えていた。


(そんな関係じゃないって言うつもりだったけど……そんなにまずかったのか?)


レイシアという人物は大切な仲間である。俺自身はそう思っているが、彼女がどう思っているかは正直分からない。少なくとも今の俺にはレイシアの事をどうこう言う資格はない。


ましてや"男女の仲"であるなどありえないのだ。


(うーん。駄目だ。分からない)


痛みに耐えながら何故肘うちされたのか考えるが答えが見つからない。これ以上考えても、今の俺ではおそらく答えは出せないだろう。


「それじゃあ、ありがたく景品を頂いていこうかな」

「はっ! 嬢ちゃんの腕前見せてもらおうか」


レイシアが銃を構え、その銃口を景品に向ける。ふぅっと息を吐き神経を集中させており、完全に自分の世界に入り込んでいる。


(楽しんでくれてるのは何よりだけど……課題は山積みだな……)


人知れず、俺はひっそりとため息を吐いていた。


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