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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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無能 情報を集める

イエーーイ!

本日、二本目投稿しちゃいます!

どうぞよろしくお願いします!

宿で一泊を終えた俺たちは情報収集をするために町を回っていた。


「ふぁーぁ。眠い」

「しっかりしなさいよ。昨日キチンと眠らなかったの?」


寝れるわけないだろと心の中でつぶやく。宿泊した宿にはシャワー室が一部屋しかないため、必然的に交代で使う事になる。食事を終えた後、ミラーナが先にシャワーを浴びたいと言ったので言ってもらったのだが、交代する際にみた彼女の姿が脳を離れずにいた。

いつもの騎士格好ではなく部屋着を着ていたミラーナだが、肢体が目に見えて分かる格好をしていた。

俺も所詮ケダモノの男だ。そんな彼女の姿を見た俺は悶々したままシャワーを浴び、就寝する時も隣の部屋に彼女がいると思っただけで中々寝付く事ができなかったのだ。


(ドヴォルの事。俺も言えないな)


心の中でドヴォルと自分が同レベルの知能であった事にため息をつく。


「ここはダメね。次に行きましょう」


その後も俺たちも町内をうろつき何か目新しい情報がないか探し回った。


「そんな話聞いた事ねぇな。昨日俺たちが狩りに行った時も特に変な事はなかったぜ」

「そうですか。情報提供感謝します」

「それより姉ちゃん。これから俺たちと遊ばねぇか? こう見えても俺たちはCランク。そこの頼りがいの無い兄ちゃんよりよっぽど満足させてやれるぜ?」


目の前にいる二人組の男がへへと笑いながら舌なめずりをする。俺は内心ため息をつく。町の男に情報を尋ねようとすると決まって、ミラーナが目を付けられる。


「申し訳ありませんが。まだ私たちにはやる事がありますので」

「そういうなって俺のテクを受ければ姉ちゃんも……イッテー!! 何しやがるこのアマ!」


ミラーナは自身の体に触れようと伸ばしてきた男の手を避け、逆にその手をつかみ大きくひねりあげる。


「あっ兄貴! おいてめぇ! なにしやが」


もう一人の男が手を出そうとしてきたため、俺はその男よりも先に動き、握った拳を男の目の前で寸止めする。お前が何かしようとすればその前にお前の顔面を殴るぞという脅しをかけるつもりで。


「ナンパなら他所でやってくれ。俺の大切な連れなんでな」

「ひぃぃぃ! すいませんでしたーーー」


二人組の男たちは逃げるようにしてその場を後にした。


「ったく。今日だけで三回目だ。ミラーナ、大丈夫か?」


返事が返ってこなかったため、彼女の方に目を向けると何やら意識ここにあらずといった形でぼーっとしていた。


「ミラーナ?」

「あっ! うん大丈夫よ。ヒューゴって何だかんだで強いんだなって。さっきの寸止めも私の目で追いきれなかったし」

「そうか? 栄光の翼にいた時は武器無しで囮にさせられてたからな。体を鍛えて何とかするしかなかったんだよ」


囮役にさせられてた時は一撃でも攻撃を喰らえばそれだけでアウトな状況であった。回復魔法を使えるステラがいたが自分が負傷しても傷を癒すという事をしてくれなかったため、自分で体を鍛え、魔物の攻撃を喰らわない立ち回りをする必要があったのだ。


「なんていうかその……ちょっとカッコよかった」

「ん? 何だって」

「ううん。別に。何でもないわ。それよりもお腹空かない? そろそろお昼にしましょう」


ぼそぼそとしゃべっていたため、一部言葉を聞き取る事ができなかった。まぁ本人が何でもないと言っているのだから問題ないだろう。既に日が上に昇り、昼になろうとしていた。

一休みするために俺とミラーナは近くにある飲食店に足を運ぶ事にした。


店は昼時という事もあって、大勢の客でにぎわっていた。そんな中でもやはりミラーナの存在感は大きく、店にいる多くの男性客の視線を奪っていた。中にはカップルで来ている者もいたが、男の方が視線を奪われていたのを見て、相方の女性に耳を引っ張られたりしていた。


「はぁ……こうも視線を浴びてばかりだと息がつまるわね」

「はは……美人も大変だな」


他の女性からすれば贅沢なため息なのかもしれないが、大きなため息をこぼした彼女に思わず苦笑いする。俺の場合は悪い意味で注目を浴びていたのだが、良い意味で注目されるというのもそれはそれで大変なようだ。


「騎士団にいた時はどうだったんだ?」

「基本は男女別で別れての行動だから。それでも覗きをしようと考える馬鹿な男が大勢いたわ。全員教官に見つかってかなりしごかれてたけど」


男女混合だと性に関する問題などがあるようで、騎士団に配属となった場合の日々の鍛錬は基本男女別で行われるようだ。騎士団では寮も用意されているが当然男女で寮は完全に分かれており、お互いに顔を合わせるのは合同訓練を行う時だけらしい。そのため女性騎士の中には男性に触られるだけでもダメというような人物もいるようだ。


「って事はミラーナもあまり男の目で見られる事は慣れてないんだろう? 大丈夫なのか?」

「男女別って言っても休暇の時は嫌でも男の人と顔を合わす事になるし。それに誘われたとしても乗るつもり何てさらさら無いし。別に気にしてないわ」

「そ……そうなのか」

「……もし男の人と一緒になるならヒュー君とが良いとずっと思ってたし。そもそも今回の派遣で名乗りを上げたのもしかしたらヒュー君を見つけられるかもと思ったからだし」

「お待たせしました。こちら今日の一品になります」


また目の前の幼馴染がボソボソと何かを呟いていたが、それをかき消すかのように店員が料理を運んできた。まぁ俺の目から見てもミラーナはかなりの実力者だし、そうそう遅れを取らないだろう。


「さぁ、お昼を食べて休んだら情報収集を再開しましょ」


ボソボソしゃべっていた内容、気にはなるがそれを聞くのは野暮だろう。

そして食事を終えた後、引き続き情報収集にあたったが有用な情報は得られず一日が経過する事となった。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 面白いんだけど、設定が大雑把すぎないかなぁ。 ギルドのたかが受付嬢が騎士と対等に言い合うとか、冒険者の処分を一方的に決める権限を持っていたりとか。 さらに言えば、ミラーナの爺ちゃんが剣…
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