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ギルマスワークス!外伝.戦場の花を捕まえて  作者: 真宮蔵人
戦場の花を捕まえて
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004.再殺グループ

エーテロギア暦第2期956年収穫の月12日。ロドリコのスキル上げと西方王国へゾーンチャットの果たし状を定型句で流す日々が数日続いた、その評判は匿名掲示板で「果たし状のログがウザイ。」と書き込まれるくらいに評判となっている。


良し、これで知名度的には問題ないと思われる。そして、そのしぶとい行為には尊敬と嫌悪との評価に分かれていて、実際B太の持つsympaxiアカウントには「イイネ!」が721件と「駄目だね!」が410件と評価が加算されている。

匿名掲示板ではボロクソに叩かれている場合があるが、匿名性の薄いsympaxiのコメント欄には「実現するといいですね、楽しみにしています。」とか「女を追いかける男の絵はいつだってロマンがあるな。」「見つからなくてもビータさんは引退せずに頑張って欲しいです。」と、

たぶんほぼ身内関係からのヨイショコメントで自分の心の均衡は守られている、10代はナイーブな年頃なので匿名掲示板の中傷すら結構心が痛むのだ。


それをギルマスに愚痴ったらギルマス曰く「わしも10代から晒されとったよ?半年で慣れるぞ。それに、真っ直ぐな道を歩めば例え畜生道でも評価してくれる他人はいるさ。」と心強い助言を頂くが。「ってことはあんた30年間くらい晒され続けてるのかよ。」とも心で突っ込みを入れる。


ロドリコのスキルが一部序盤50台の壁に突き当たったので、今日は無理をして2ランク上の狩場を目指す、定型句のゾーンチャットはアイテム欄がいっぱいになった時に街へ収集品やコモン、ハイクラス装備しょぼいやつを売った後にすれば良いだろうと決まっていた。

王国首都ローラントの南南西、ダークエルフ山の東近くにブルークロック墓地という狩場がある、MPが150以上、スキルが数種60以上推奨といった中難易度の場所ではあるが、スキルカンスト(基礎上限700+課金40)の自分が付いているのでたぶんロドリコのスキル上げには苦労しないと思う。


墓地に近づくとその地域固有のクエストが2つあった、これは自分もやったことはないものだ。片や無念の顔をする幽霊がいきなり目の前に出て来て依頼をしてくる、曰く「私は墓地中央の大時計墓標の管理をする一族だったのが、生まれたばかりの子供を残して死んでしまい仕事が出来なくなった、代わりに時計のメンテナンスをやってくれないか?」という社畜根性溢れる幽霊の依頼だ。


もう片方は、墓地の入り口付近でウロウロしているネクロマンサーの見習いから受けれて、依頼内容は「実験用に地表を歩いているスケルトンやゾンビの破片を集めて欲しい、ついでに墓標のいくつかに花も捧げてくれるとありがたい。」という『ネクロマンサーの葛藤』と呼ばれるクエストであった。前者は難しく、後者は楽だと見た。


早速二つのクエストを二人共受けてブルークロック墓地へと踏み出す、丁度門番の様にウロウロしているスケルトンメイジとグールが居たので、自分はロドリコへ顎で「やってみろ。」と合図をした。


するとロドリコはキリっとした顔をし、大きな声で技名を叫ぶ、これは恥ずかしい。「複合召喚40ナチュラル40狩神30!出でよビッグスクイラ!そして、お前の名前は今から『バビエカ』と命名する!更に複合召喚50ナチュラル60狩神80のライドオン!そして!」

そう言いながらロドリコは自身が召喚魔法で出した巨大リスに乗った、リスにリス?が乗るという実にあざといシチュエーションではあったが、自分は「前置き口上が長い。」と一言告げておく。


するとロドリコは頭を下げてから「あ、はい、ではライドチャージ!」と叫びながらスケルトンメイジへ騎乗突撃をした。ライドチャージは射程26m突撃スキル、単体対象にダウン3秒と敵側面と敵背後状態に対する突撃ダメージ大を与える落ち武者狩りプレイに人気な技で、ウォーデンクラスを目指すなら大体が持っているスキルである。


スケルトンをスタンさせた後にグールからの援護反撃には突撃後に分離したリスをぶつけて時間を稼ぎ、更に召喚魔法30のサンドゴーレムを敵がスタンをしている3秒間に詠唱しサンドゴーレムと一緒にスケルトンメイジを格闘でたこ殴りにし敵の魔法詠唱を妨害する。

これはウォーデンの基本的な戦術だ、その後数秒この状態を維持しながらスケルトンメイジに付いた「気絶耐性」のBuffが切れるのを確認して、格闘スキル50のジュードースルー(人型敵に単体大ダメージとダウン3秒)を使用し、もう一度ダウン3秒を与え、更に格闘スキル20のエルボウ(ダウンや気絶中の敵へ300%ダメージ)をライトアタックキャンセルで狂ったように連打する。


リスが骨の上にどっすんどっすんと肘打ちを連打している。

自分の口からつい言葉が漏れる「完璧すぎる…こいつ本当に初心者かよ。」

サンドゴーレム詠唱を予めしておいても良かったのだが、召喚魔法は複合スキル召喚ではないと召喚されるペットが30秒で消えるというデメリットがある為、現在の総合的に中スキルで装備にも自信がないロドリコでは良い判断である。


スケルトンメイジは骨なので格闘の衝撃属性に物凄く弱い。よって、あっさりと肘打ちと投げ技とゴーレムパンチの連打に沈む。

しかも、ちゃっかり敵のダウン回復直後には溜め攻撃と狩神信仰魔法を使いEPとSPの調整に抜かりは無い。グールにも同じように投げエルボウとペットでのタコ殴りで止めを刺す。


実に誇らしげに敵のドロップを拾っているロドリコに自分は質問する「なあ、お前ソロでいけるんじゃねえの?」

んーっとロドリコは少し考えて答える「3匹グループのノーマルクラスがつらいのと、ボスにダウンが効くかわからないので先輩のお助けは欲しいっす。」とこいつは思考力と判断力もきっちりある。

「そうか。」と短く返事をする、クエストの骨の欠片カウントはグループで共有されるので自分にも『骨の欠片を獲得1/20』と表記が出た。


「ところで、墓に捧げる花はどこにあるんすかね。」とロドリコがキョロキョロと周りを見回す。自分は「花はほら、あの敵3匹が湧いてる所の中心にあるぞ。」と答えてやった、ロドリコの戦闘中に予め花の位置は確認しておいたのだ。

「え、3匹相手にするんすか。先輩手伝ってくださいよ。」そのロドリコの嘆願に、どうしよっかな、数回見殺しにして戦闘不能にするのも悪くないだろうしな。

と考えていたら、後ろから声をかけられた。

「すみません、クエストやっているならご一緒しませんか?」と3人の西方人から熱い視線を受けた。


この集団は3人とも西方の種族である、声を掛けて来たのは青い肌色に二本角で金眼のデビル女、その後ろによく日焼けしたエルフ?といった外見を持つダークエルフと獣人よりやや小さいかもしれない小柄な人間コビットの二人、ロドリコはその発言にうろたえたようなモーションを取った後にこちらを見る「どうしやすかボス?やっちまいますか?」と言ってる様な目だ、お前殺意高いな。


ロドリコが返答に迷っているならと自分は答える「クエストのボスにちょっと自信がなかったのでご是非一緒しましょう。」その発言にあざと、かわいらしい外見のデビル女は喜色を浮かべ「ありがとうございます、ではグループの申請を送りますね。」と言う流れでグループが組まれる事になったのだが、メンバーが5人になってしまう。

このゲームでは単体グループは最高4人でそれ以上は大規模組レイドグループになってしまうシステムだ、結成後に小さくて見づらいレイドグループのMP表示と名前を確認する、デビルは『愛微笑』、ダークエルフは『ナイトウィンド』、コビットは『一人で殺れるもん』と表記されている。


デビルとコビットだけは名前が変わっているからか自分から紹介し始めた、デビルは「私はアイとお呼び下さい。ロールはバード兼タンクです。」と言い、コビットは「レルモンって呼んでくれ。スナイパーでレンジャーを目指している。」と言った、ダークエルフは無言であったが、これはロールプレイではない、たぶんこれといった渾名が無かったのだと思う。


こちらも自己紹介する「俺の事はビータと呼んでくれ。ロールはディフェンダー、パラディン、マジックナイト、アルケミストで盾は持たない十手サブタンクサブDPSだ。」

ロドリコがそれに追従する。「先輩、長いっす。オイラはロドリコ、ロドって呼んで欲しいっす。ロールはウォーデンなのでDPS(攻撃特化)っす。」と言い、口上が長いと指摘した事に反撃された上にロドなんて渾名始めて知ったわ。こいつぁ執念深い。

アイはにっこり笑い答える「ああ、お二人はちょっと有名人ですね、では行きましょうか。」アイの後ろでコビットとダークエルフがピョンピョンとジャンプするモーションを連打している、恐らく催促だろう。


実際の戦いは自分以外の4人にして貰った、理由は自分がスキルカンストしているからだ。それに「5人レイドになってるけど4人グループダンジョンの練習の為に4人で戦うのがいいよ。」と勧めておいたからだ。自分は4人の戦う横で座るモーションを取って戦闘を見守る。


デビル女のアイは武器が楽器でこれは両手装備だが、盾はバックラーと呼ばれる杖か楽器か弓か格闘なら同時に装備出来る特殊な盾である、盾としての性能が低いのと毒付与が使えなくなるというデメリットがあるので楽器使いはよく持つがそれ以外でのバックラーは見かけない。攻撃速度も多少落ちるからな。

バックラーバードは信仰魔法を取らないという珍しい選択も多い。アイは楽器スキルの『命の歌』と『戦歌』を同時に発動させながら盾スキルの『挑発』で敵を集める。楽器でバックラーをコンコン!と叩いて敵を挑発する姿はタンクバードではよく見られる姿だ。


コビットのレルモンはスキル構成が弓と暗闘と毒と天然ナチュラルと戦術と時空信仰と人狼レアスキルを使っている、こいつはおそらくもう将来の構成ビルドが決まっているタイプだ。

ゲーム中で一番小さい種族の男がいきなり「グォォ!」と叫びながら大柄な人狼になるシーンは圧巻である、ロドリコがちょっとびびってた。恐らくこいつが一番対人で強い、たぶん誰かのサブキャラだと思う。


ダークエルフのナイトウィンド君は二刀流に強化魔法と投擲と暗闘と死神信仰だと思う、典型的なインファイター範囲アサシン、敵集団を乱す役割だ。

タンクが固定した敵の背後に回り、暗闘スキルのハイディングから二刀流の範囲攻撃スキルで多数の敵を蹴散らす、敵が分散した場合は死神信仰50の「門は開かれん」(20m以内の指定円形5m範囲以内の敵を中心に吸い寄せる)という信仰での当たりスキルをきっちり決めてくるので腕は良い。


最初はこの構成だと「回復が薄く、CC(足止め)役がいない。」と思ったが、将来的に彼らが完成すると大きな問題は回復以外解消するだろう。

頑張ればグループダンジョンの楽な所は行けそうな構成だろうから、その狩りは敵を2グループの6体を集め、範囲スキルでまとめて轢き殺すまでに余裕が出来ている。


長い時間もかけずに「花と骨が揃いましたか?」とアイが質問してくる。戦闘に不参加の自分もあっさりと花と骨は集め終わっていた。花を墓に捧げるフラグはレイドでも共有されるし、死体からのクエストアイテムもきっちり拾っている。


そうなると残るは。アイは「ボスですね。」レルモンは「こいつはソロじゃまず無理なんだよな。」と言い、ナイトウィンドは語らず。ロドリコは「単体なら任せろー!」と各々が喋っている。そこへアイが自分に呼びかけてきた「ビータさん、ボス戦のタンクなんですが、危なくなったらスイッチタンクとして助けてもらえませんか?」と下手に出てきた、まったく働いていない人間に対して下手に来るとは、なんて出来た人だなぁとは思った。


確かにノーマル雑魚戦でアイのタンクぶりは概ね大丈夫と言えた。ただ、ここのボスの特殊仕様ギミックを他国出身の自分には分からない、自キャラのスキル最大上げは自国東方で完結していたからだ。

ロドリコが言う、「昔の人が言ってたっすよ、迷わず行けよって。」と、その発言でボスの居るだろう墓地中心の大時計墓標の元へ一同は向かう。すると一匹の、大きさはローランダーの2倍はでかい青白い幽霊型(西洋風なので足はある)モンスターが居た。ボス属性で星は3つ、名前が『死空の巨人』周囲に雑魚のPOP(発生)は無し。


各々が補助魔法や召喚を唱えて戦闘の準備をする。それが終わると「では行きます!」とアイが言いながら巨大な幽霊正面へ突撃をした。各々が配置に付く、ロドリコとナイトウィンドはタンクが挑発でターゲットを持っている間にボスの真裏へ回り込み、更にそのタンクバードから15m後ろにはバードの楽器スキルが届くギリギリの位置にレルモンが付く、自分は保険タンクなのでメインタンクであるアイの真横だ。


出し惜しみしていた補助魔法をアイがタンクをしている間に掛ける、強化魔法全種は自分のみにしか掛からないが、戦神信仰魔法にグループ補助魔法がいくつかある。

戦神信仰50『叫叫叫!』この補助魔法によりグループの物理攻撃力が20%も上がる戦神壊れスキルの内の一つだ、このグループは物理メインなので相性も良い。

その後に戦神100のアドレナリンラッシュで自身の攻撃速度を上げ正面からボスを削りに行く、アイ以外が攻撃寄りなだけあってボスはすぐにそのモチベーションポイント(MP)を70%まで減らした。

ただし、アイのMPもじりじりと減らされている、音楽とポーションによる回復が受けるダメージに追いついていないのだ。


そのタイミングでレルモンが叫ぶ「ボスのモチベが60%になったら敵の援軍が出てくる、ボスと援軍のターゲットもタンクで引き付けて欲しい!」

その説明にアイは「ボスだけでも厳しい!ナイトウィンドさん、ポーションをすみませんが投げてください!」と悲痛な叫びを上げる、するとナイトウィンドが攻撃の合間に愛微笑へポーションを投擲スキルで投げるようになる。

ポーションは自身が飲む分と投擲によるポーション被りでは使用クールタイム(連打防止時間)が違う為に投擲はサブヒーラーも兼ねると言われている。


白い巨霊のボスが叫ぶ「イーディディーカムニェーーッ!」ボスの残りMPが60%に達したのだ、すると大時計墓地の周辺から4体のスケルトンに似た敵が同時に攻めかかってきた、名前は『時計仕掛けの骨細工』ボスランク星1。


アイから悲痛な叫びが聞こえた。そこで自分はボスへ攻撃する手を止め、冒険スキル40の『罵声』(距離20mまでの単体敵ターゲットを20秒取る)を全ての敵へ向かって順番に使用する。さあ、一人舞台の始まりだ。


ボスと時計仕掛けの骨細工達の出現と移動パターンを見て少し安心した。こいつら魔法使わないタイプだ、と。

物理のみの攻撃とあらばここはもう自分の独壇場だ、盾スキルと十手と強化魔法スキルのダメージシールドと戦神の『不捨守』スキルを活用して5匹全ての敵の攻撃をさばく、『不捨守』は防御成功時にEPとSPを少し回復するという効果の補助魔法(Buff)であり、十手による『逸らす』はスタミナ消費の防御スキルである、ダメージシールドと不捨守はエーテルポイント消費だ、これに自家製のMPEPSP回復ポーションを錬金スキル50のポーション効果+2で飲めば物理攻撃に囲まれた時ではまず死ななくなる、例外としてはレイドボスの一撃をガード失敗やボスギミックダメージや魔法でタコ殴りだが、今回は型にハマったので花形を譲って貰おうか。


5匹の敵のターゲットを一人でさばく姿を見てグループメンバーは「あれでサブタンクかよ。」と囁きあっている。

余裕が出来た事はいい事だ、それに時計仕掛けの骨細工にはCC(足止め)が効くらしいが、催眠系メスメライズを持っている味方がいないので、ナイトウィンドの二刀とレルモンの弓等の範囲攻撃で削り殺すしかない。


レルモンがまた叫ぶ「ボスモチベが30%になったらもう4体出てくるからボスのモチベ削りより雑魚処理を優先してくれ!」


自分が防戦一方になり攻撃が出来ない状況だと雑魚の処理時間はやや遅れる、そこへ体性を持ち直したアイがボスに対して挑発を当てターゲットを受け持ってくれる、これで4匹の雑魚へ『横薙ぎ』の範囲攻撃スキルを使う余裕が出来た。三人が範囲攻撃を連打し雑魚を削り、ロドリコがボスのMPが残り30%になるまで殴り続ける。するとボスのMPが残り37%という所で雑魚を掃除し終えた。


各々がまた補助魔法や召喚を掛け直す。その時間を稼ぐアイは先ほどよりガードタイミングがうまくなっていると思う。補助が終わると他の4人は一斉にボスへ対して殴りかかった。4人が一気に攻撃に移ったのでボスのMPが瞬く間に減り残り30%となった。


青白い顔の幽霊が苦痛に顔を歪め叫ぶ「プリィィィビィィ!ポマギーチェェ!」すると、また4体の骨細工が無から湧いてくる。

自分はその湧いた4体だけに罵声スキルを浴びせターゲットを取り、叫ぶ「雑魚処理より先にボスを削りきろう!」防御と攻撃を繰り返しながらボスへ挑む、メイン火力の3人は各々に攻撃方法を『処刑スキル』と呼ばれる相手の最大MPが一定以下の時にダメージ300%というスキルに切り替えた、暗闘スキル40の『急所狙い』や格闘スキル60の『かかと落とし』といったスキルの事だ。

自分は処刑スキルを持っていないので、この3人がこれを持っていた事に驚きと安堵をした。グループの回復が薄ければ他に強い面があるという事だ、そうなれば追い込みは早かった。


青白い顔の巨人が地面に膝から倒れる、自分を囲んでいた骨細工達も無へ帰る、「おお。」と各々が安堵の声を上げた。

レルモンが呟く「サブタンクかCCはここじゃやっぱ必須だよなあ。」「ではお宝拝見!」とロドリコがウキウキとボスの死体を調べている。

「何か良い物はありましたか?」死体に駆け寄った5人は各々に発言する。「素材」「素材」「帽子」「素材」「収集品」レルモンが驚き尋ねる「え?帽子?もしかして時計仕掛けの帽子です?」と、その帽子と発言したロドリコは首を傾げる「その通りっす、当たりですかねこれ。」ほぉ、とレルモンは溜め息を付き説明をする。


「時計仕掛けシリーズは帽子なら布装備で時空魔法のクールタイム15%カットとBuffDebuff(補助、減少)の効果時間を30%延長するという時空信仰をしている者にはなかなか手堅い装備ですよ、何せ単品でセット効果ですからね。」


ロドリコはなるほどなーという顔をして返事をする「なら時空信仰してる人にあげるっすよ。」気前の良い話だなと思った。他の人間も驚いた顔をしたが「じゃあ、この中で時空信仰は誰だ。」となると、おずおずとアイが手を挙げて言った「信仰上げるの遅かったのでお役に立てませんでしたが、時空信仰100スキルのクールタイムも減るなら買わせて頂けますか?」と。

グループやレイドで手に入れた一部のアイテムには『トレード可能人物はドロップ取得時にグループ内にいた人物』と設定されており、更に「取引制限時間2時間以内でトレードしないとその後トレード不能になる」というアイテムシステムがこのゲームにはある、その対象がこの帽子であった。


「この帽子がレアな理由はさっきの見ての通り、ソロだと専用の構成じゃないと取れない程の難易度だが、ペアやトリオをするなら別の装備を狙う。つまり、取りに来る、ファーミングする人間がまずいない上にドロップ率も低い。」とレルモンの解説に

「へー。」という顔をしながらロドリコはアイに帽子をトレードで押し付けている。アイは「いくらですか?いくらですか?」と繰り返し発言しているがロドリコは「持ってけばぁろう!」と言ってたぶんトレードの承知ボタンを連打している。


そんな時にナイトウィンドが珍しく口を開いた。「ボスがREPOP(復活湧き)したらマヌケだからさっさと時計に入ってクエストを進めよう。」と、それを聞いて興奮気味だった数名が「確かに」と言った顔をし大時計墓標へ向かっていった、すると時計の前に扉の判定があり、皆でいそいそと駆け込んだ。ボスに阻まれていた二階建ての時計塔の中では『操作する』『掃除をする』といった簡素なコマンドが出て、それを選択するだけでクエストフラグは終わった。


それが終わるとアイが「皆様お疲れ様でしたー。」と言い、各々がそれに「おつー。」と唱和した。

後はNPCにクエスト終了報告するだけだが、皆が時計墓標を出た途端に戦闘モードが開始された。ボスがREPOPしている…。


「先輩、どうすんすかこれ。」ロドリコが尋ねると、自分は当たり前の様にグループメンバーへ言った。「走るんだよォ!出口までェ!俺が先に行く、付いて来い!」と自分は逃げ道にいる敵へ挑発スキルをばら撒き走り出す、走りすぎてスタミナポイントが切れた一同はアンデットにボコボコに殴られながら墓地の出口へ走り去っていった。

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信仰魔法、元素魔法、召喚魔法、強化魔法、魔力操作、両手武器、片手武器、二刀流、格闘、弓、盾、投擲、罠、戦術、音楽、天然、暗闘、耐性、冒険者、錬金術、料理、金属、木工、裁縫、装飾、エンチャント、人狼、吸血鬼。

この内から無課金だと最大700までしか上げられない。大体の人は有料のスキル上限UPを買うが、上限値760辺りから子供には手が出せない値段になってくる。有料サービスでのスキル最大値は900まで上げれると言われているが、「800以上は富豪か。」と言われている。月額無料とガチャの世情に押されたとは言え、このネットゲームもサービス料は暗黒面へ落ちたままである。

 一応各スキルの90以上は対人向けスキルとなっているので複数スキルを80くらい取ってバランスよく上げ最大700で調整してもそこそこ強い。

エンドコンテンツへ到達したと思った人は信仰と生産系を取らないらしい。


・時空魔法100スキル『タイムエスケープ』

効果瞬時:使用者の「位置」と3種ステータスが15秒前に戻る。信仰壊れスキルの1つ、現在かかってるプラスBuffも乗ったままで15秒前のプラスBuffも復活する。問題はクールタイム(連打防止時間)が5分。


余談2ではあるが、信仰魔法はES○のムンダスシステムのオマージュとEl○naの信仰を混ぜたもの。魔法内容はアロ○ズやDD○等のおもしろ魔法を採用、天然はM○E、音楽はL○tRo、生産は色々混ぜこぜ等といった過去の偉大な作品達のオマージュは多い、でも完全オリジナル要素もいくつかちゃんとあります。


6/7 スキル一覧に罠を入れ忘れていました。

9/9 日本語修正

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