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ギルマスワークス!外伝.戦場の花を捕まえて  作者: 真宮蔵人
人外魔境に咲く花
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39/95

B002.仲魔を求めて

周囲を見渡すと、俺と同じ亜竜でプレイを開始したであろうプレイヤーが各々好き勝手に空を飛び交い、地上の獲物を奪い合うようにレベリングに勤しんでいる。

今作も前作同様に同じ敵を叩いた時の共闘経験ボーナスがある上にドロップが各自表示であろうが、それでも亜竜プレイヤーの個体数が多すぎる為にマンモスを追うのに疲れた亜竜同胞達の半数以上が新天地を求め羽ばたいて行く。

やっと天空を駆け巡る事に慣れてきた俺はワールドマップでいうと現在西のはずれから一番近い仲間のロドリコの元へ進路を取り南の空へ飛翔する。エリーンとジノーもマップのはずれ、ジノーは南東の大森林とエリーンは北東の判別しにくい地形辺りにいる。


ロドリコの居る場所は砂漠地帯らしく、遠めに見ても陽炎と砂色のでこぼこした地平線が見渡せる。

当初の位置よりロドリコのマーカーは北東を目指して移動をしていた、何遊びに行ってるんだよ。

「ロド、追跡が面倒だから無闇に移動しないでくれ。」と俺は正直に懇願する、かなりの高高度を飛べる亜竜からは地表で動く微妙に砂色と保護色なマミーは見つけ難い。

「先輩、気になりませんか?私達がなぜ全員ワールドマップの辺境からスタートしたか。これは偶然ではないと思うんすよ。」と待合場所からの移動理由を正当化しようとするが、こいつはそういう奴だ。

「好奇心は猫をも殺すと言うぞ。」と俺は溜め息混じりにロドの移動方向へ進路をずらす。

「私はマミーなんで不死者だそうですからセーフです。スキルにも書かれています。」と言われてもこれはゲームだから全員不死者じゃねえか、それともゲーム内でも死んだら中身も死ぬ昔流行ったデスゲームか何かよ。

「それだよ、スキルリスト。飛行中のオートラン機能が微妙に難しく使えないからスキルリストをじっくり見る事が出来ないんだ、だから動かないでくれ。ぷりーず。」と言うが。

「あ、村があるっす。え?」とこいつは本当に人の話を聞かない。

「どうした?」と一応相槌は打ってやろう。

「村に近寄ったら『覇王軍の領域に侵入しました。』って表示が出たっす。」というが、

「ワールドマップで確認した、『盗掘者の村』か。地域毎に勢力があるシステムなのかな。」と俺はこのMMORPGではあまり見かけないシステムに首を捻る。

「あ、他のプレイヤーがその村を襲ってるっす。マミーと、ゴキブリ人間が多いっすね。」とロドは村から少し離れた砂丘の上で動きを止めた。

「流石魔王軍、殺意高いな。もう少しで到着するぞ。」と俺は眼下にある巨大なピラミッド上を通過する辺りで急降下を開始した。


俺はこれからの暑い季節には絶対近寄りたくも無い砂漠の巨大ピラミッドと盗掘者の村の間に舞い降りる。

ロドリコの様に村を観察していた周囲のマミーやローチャープレイヤー達が口々に「あれが亜竜か、でけえな。」と呟きあう。

そりゃそうだ、キャラメイクは一番大きくなるようにランダムメイキングボタン連打して作ったのだからな、俺は細かいキャラクターメイクは時間が惜しいのでしない主義だ。

ただ、なぜか顔面キャプチャー機能が明らかに人外種族の亜竜でもあったという所がやはり気になる。

人間の顔を竜の顔に変換するAIでも積んでいたのか?


ロドリコが覇王軍の勢力から戻るまでの短い時間でスキルリストを確認する。

まずは種族ライン亜竜Lv1、これは上昇すると基本ステータスが上がると書かれている。

次に竜鱗スキルライン、これは防御力や属性耐性に影響するらしい。

次はブレスのライン、様々なドラゴンブレスを覚えます。ざっくりしてるなおい。

爪牙ライン、近接攻撃にボーナスを得たり特殊な攻撃が増えます。

大翼ライン、飛行能力を向上させます。

貪欲ライン、ドロップアイテムボーナス及び敵の捕食時にボーナスを得ます。

信仰魔法ライン、神の力を借りて魔法を発動させます、現在無信仰。

レベルを上げられるスキルラインは全部で7つか?

この中のスキルをレベル上昇時に得られるスキルポイントを振り分けるシステムか。

しかし、信仰魔法か。これは早めに神々の神殿を見つけないと後々困るだろうと見た。前作では明らかに信仰魔法は初心者救済魔法だったからな、急いで神様選ばないと。


「先輩、お待たせしたっす。」とロドリコが俺の元へ走り追ってくる、ロドリコのマミーキャラはマギラ2の時のこいつの持ちキャラである紺髪のコラーダを「車に引かれたマンガの中の人」みたいな包帯まみれにしたような外見であった。ボディーラインや腰つきも前作コラーダそのものである。

ロド、お主もなかなか分かっておるな。

「んじゃ、他の二人の所へ向かうが。ジノー、エリーンの元へはもう着いたか?」と俺は平行して単独行動させたくない味方ナンバーワンの妹の下へ秀才ジノーに迎えに行って貰っていた。

「はいお兄さん。ですが、飛行して来るなら気をつけてくださいね。」とジノーは警告するが、

「ん?道中に狙撃でもされたのか?」とさっそくPvPのこんにちは死ね!か、さすがマギラシリーズだなとは思ったが。

「いえ、飛行ユニットは地形効果の影響を強く受けるようです、特にスワンプマン達の沼は雷が多くて、それに当たると墜落して戦闘不能になる可能性があります。」と航行に対するTipsコツであった。

「分かった、情報ありがとう。所でロド、お前は徒歩で中心を迂回しながら最北東までいくのか?」と俺は「時間かかるのやだなあ。」という雰囲気を出しながら尋ねると、

「ご安心下さいっす。先輩を呼んで遊んでた理由はちゃんとありますから。まずは空を飛んでみてください。」と指示をしてくるので、

「いいぞ、そーらフワーっと。」と言いながら俺はバッサバッサと激しく黒翼を羽ばたかせた。

舞い散る砂をロドリコは顔面に受けながら「何がフワーっすか、亜竜めっちゃ迫力ありますね、威圧感パナイッス。んじゃ包帯シュシューっと。」とそのシュシューっという発言に合わせてロドリコマミーの腕から包帯が俺のキャラの脚へ伸びてきてそれを絡め取る。

滞空中に唐突なこの拘束と加重を受けたので俺は空中で少しよろめいた。

「あぶねえな、マミーは対空ユニットかよ?それフレンドリーファイアになんねえの?」とマミーの特性に少し興味を持つ。

「いえ、マミーはちょっと特殊なタイプみたいっす、道中に説明しますね。」とロドマミーは俺の脚に包帯でぶら下がりながら空の旅を楽しみ出したが、俺は未だに墜落しない様飛ぶのが精一杯の身である。まずは大翼のレベル上げが先決かなぁとマミーをぶら下げたまま空へ舞い戻る。


大空を北東へ進み、ワールドマップの中心地の方角を横切ると確かに『覇王軍の領域に侵入しました。』という警告文が出る。

しかし、こんな高度を飛翔している俺に攻撃なんて来るのかな思っていたら、いらっしゃいました。

背中にジェットパックらしき物を背負った小柄なお姉ちゃんが宇宙人が持つような銃を構えてこちらへ単騎で近づいてきます。

「ありゃーテクチャルですね、覇王軍の飛行ユニットらしいっすよ。」とロドリコ説明乙である。

「おい、この状況でどう戦うんだ。俺は近接攻撃しかない上に今まさにお前がめっちゃ邪魔。」と左の脚が包帯に巻かれているのであまり素早く動かせない左足を上下させて抗議する。

「振るな!落ちるっすから。まぁ、任せてくださいよ。」と言いながらロドマミーは空いている方の手から包帯をその近寄ってきたテクチャルに発射、こちらを警戒していたつもりだろうテクチャルのお姉さんを投げ縄の様に包帯で絡め取った後にこちらへ包帯を巻き上げる様に引っ張り寄せた。

「先輩、いまっす。爪で引っかくとか出来ません?」お、射程内に入ってる包帯すげえな。

「あ、本当だ、殴れるわ。んじゃ爪爪爪攻撃。」と情け容赦の無い引き寄せからの近接攻撃をザッシュザッシュと拘束されたテクチャルのお姉さんを上空で切り刻むと、

「ちょっとタンマ!待って!見てただけじゃん!」とテクチャルのお姉さんが抗議の悲鳴を上げた。

「キェー!シャベッター。」「言語は通じるのかよ、悪いが経験値になってくれ。」と俺は容赦の無い爪攻撃からトドメに牙攻撃、つまり丸呑みを実行する。

戦闘不能状態からペロリと俺の口の中に飲まれ行くテクチャル、彼女の最後の一言は「竜に丸呑みにされるのもちょっとロマンあるよね。」であった。このゲームをプレイする奴にまともな人間はいないのか。


「次の勝ち星はねえぞ、迂回して合流地点を目指す。」と俺は勝ち星を上げた相棒に釘を刺しておく。

「いや、僕達は無敵のコンビっすよ。」と言うが、「そのセリフを言う奴の勝率は意外と低いぞ。」とこいつに謙虚さを植えつけようとするも「マミーの能力はご覧の通り、敵の引き寄せたり、敵への急接近です。他にも拘束や止血等といったスキルもあるっす。」と聞く耳を持たない。

忠告をスルーされた俺はそのお返しに説明を聞き流しながら念の為に覇王軍の領域と思われる場所を迂回してスワンプマンの生まれ故郷とやらに向かった。1キル取ってしまえば必ず次は3以上の増援が来るのがPvPゲームの基本だからここはもう危ない。


暗い空、雷鳴、紫と茶色の沼地、正直臭そう、HMDが臭覚対応じゃなくて良かったわ。

このリアルかつ迫力ある落雷がめっちゃ怖いので俺は超低空飛行で進むとロドマミーを地面にこすれてしまい。ヌチャヌチャァ!っとした音と共に「先輩、低い!低いっす!怖いというか当たってるっす!削れる!」という悲鳴が雷鳴と混じり合い沼地に響き渡る。

俺は「当ててんだよ。」と事故を嘘で固めようとしても抗議の悲鳴が止まらないので俺達は飛行少年少女をやめて真っ当な道を走り抜けることにした。走るんだよぉ!

沼地、『雷神の工房』という地名らしいここはスワンプマンの生まれ故郷との事。

確かに道中にスワンプマンらしき人を数人見かけるが、こんなザ・魔界みたいな場所でこ綺麗な格好をした人間がウロウロしているという光景はとてもシュールである。


「お兄ちゃんだ!?でけえ!」「お兄さん、無事で良かったです。」と集合地点用にジノーが付けたマーカーに二人はいた。

周囲にはスワンプマンとジノーと同じ見た目のシルフが多い。なんでだ?というかジノーがいっぱいいる。

ジノーの外見は人間の半分くらいの大きさであろう体に若いウスバカゲロウ様な緑色の羽を持つシルフ、顔立ちは前作マギラ2のジノーを踏襲しているのか彫りの浅い顔立ち美少女で、その顔にミスマッチな金髪がまた人の心を掴む。

エリーンの外見は妹のマロンそのものだった、兄の俺が見ても美少女だと思うよ?わしが育てた。でもお前キャラメイクを顔面キャプチャで済ませたろ。まったく、身元特定だけはされるなよ、リアルPvPになったらまず負けるからな、お兄ちゃんも別にリアルPvPは強くないからな!

俺達のこの合流劇を見た周囲のスワンプマン達は「おい、亜竜だぞ。」「初めて見たが強そうだな。」「俺はあれがいいな。」と囁いた後にニヤリと笑いながらヒタヒタと大量のスワンプマン達が俺の方に歩み寄ってきた。めっちゃ怖い、走らないゾンビの映画みたいな怖さ、しかも皆めっちゃニヤケ顔。

スワンプマン達は俺を囲むと突然その姿を人型よりデロリと地面に溶けた後に地面から泥を巻き上げながら、俺の見た目そのまんまになった。一体二体と周囲が巨大な亜竜で埋め尽くされていく。

「スワンプマンはコピースキル持ちか。」と俺は呟くとジノーが「見た目と能力もコピー出来るようですが、本物よりは弱いみたいです。」と教えてくれる。

周囲にいたスワンプマン達はジノーのシルフや俺に化けれて満足している様だ。「飛行ユニット2つをすぐにコピー出来たのはありがてえ。」「サンキュードラゴン!」いいってことよー。まぁ、操作性悪いけどな。


「さて、4人すぐ揃ったのは運が良かったかもしれない。覇王軍とやらの領地が意外と邪魔だからな。」と俺は第一の難関である仲間との合流を無事に果たせて溜め息を付く。「開始地点が種族別である為に序盤で合流出来なくて相棒が即引退した。」という状況が昔あったと以前のギルマスがボヤいてたのもあるから、合流は大事である。

「ワールドの中心が覇王軍で周囲が魔王軍という初期配置の様です。拠点制圧とかあるんすかね。」

「しかし、役割ロールが分からんゲームだな。お前等はどういうスキル構成だ?」

「40種族ですからね、私のシルフは、シルフ、風魔法、妖精、飛行、武装、いたずら、信仰魔法のスキルラインがありますね。」とジノーは羽をパタパタさせて悩み顔をし、

「信仰魔法は全種族あるみたいっすね。マミーは、マミー、包帯、細工、徘徊、収集、不死者、ってラインっすけど、めっちゃ尖がった性能してるみたいです。」とロドリコはまぁ、そういう尖った職のが向いてると思う。

「えーと、スワンプマンは、スワンプマン、変装、複製、幻惑魔法、バックアタック、軟体。って書いてるよ。前作の天然や暗闘スキルに近いのかなあ。」とエリーンは恐らくスワンプマンのすごさを理解していないが、たぶん相当プレイヤースキルに左右される種族だと思う。大丈夫かよ。

「良かったな、念願の忍者にまた一歩近づいたじゃないか。しかし、スキルラインが共通してないから効果やロールが分からんな。」と一応フォローはするが、内心は不安いっぱいだ。

「信仰魔法を取ってみないと分からないっすね。ゾーンで聞いてみます?」とロドリコはこういう効率が絡むとコミュ力が格段に上がる。

「あ、神々の神殿は見当たらなかったけれど、神像は見つけましたよ?」とジノーが朗報をもたらす。

「神様がバラバラに配置されているのか、今作は不便だな。」と神像の発見嬉しさ反面、バラけてるいる事に意図を感じるが。

「恐らく勢力図と関係しているんだと思うっすよ、神像が重要拠点になるんじゃないっすかね。」とロドリコの頭の回転はこういう所だけ早い、神像の数次第では陣取りもありえるのか?


コピー能力でシルフに化けたエリーンと一同は飛行部隊と化して沼地を出てから、ジノーに導かれながら南東へ進み辿り着いた場所には森林が広がり、その森の中でぽっかりと開けた広間に、確かに神殿と神像はあった、ただし。

「UFOだな。」「UFOっすね。」「天空神アダムズロフ?」4人の前には巨大な大理石の神像、リアルで言うと大昔に流行った空飛ぶ円盤がでかでかと鎮座されておりました。

「んじゃ早速信仰するわ。」と俺に躊躇いは無い、「めっちゃ怪しい神様っすけど。他に神様が近場にいないなら仕方ないっすね。」とロドリコもお祈りのポーズを取り、「UFO!」と口々に文句を付けながら天空神を信仰する事になった。この時点ではこの神が最終的に最強ランクの信仰魔法だとは誰も知る由も無い。


「まずはレベル上げしないといけないな、道中で狼を見つけたからそれを狩ろうか。」と俺はレベル上げを提案、「狼は覇王軍よりのアライメントらしいからどんどん倒すっすね。」なにそれ?

「アライメント?」と俺は素直にロドに尋ねる。

「前作で言うウォーポイントみたいな物です、敵対アライメントが高い敵を倒せば倒すほど増えるそうです。」

「知らんかったわ、そういえばテクチャルのお姉さん倒した時に数字が二種類は出たが、それかなー。」と俺は急いでキャラクターシートからアライメントポイントの項目を探し内容を確認しておく。

狼の群れは強い、周囲がガラガラ状態でソロプレイヤーが近場にいない理由がよく分かった、ゾーンチャットで天空神像の話が出ない理由は単純にこの狼達が強すぎて陸上の移動が困難だからであろう。

「行きはヨイヨイ!」「帰りはテリブル!」「包帯巻き巻きで足止め!」「スワンプマン、狼になりたいいい!」「えと、風魔法です。」「グライダースパイク!」各々は好き勝手に技名やセリフを叫びながら狼の群れと戦う。戦い方は一見ふざけている様に見えるが、これでも前作でみっちりと半年近く連携して戦った仲間である、チームワークは完璧だ。

狼は近年のMMOらしく連携スキルやダメージコントロールを管理して攻めて来るが、発動タイミングと法則をすぐに看破してしまったので既にワンサイドゲームとなっている。


「亜竜は敵を丸呑みにしないと経験値入手が他の種族に劣るという事がわかったぞ。」と俺は狼の死体をペロリペロリと機械的に飲み込み続ける。

「んじゃ亜竜だけのグループとか悲惨っすね。」と言うが、確かに亜竜の性能を考えると群れると強すぎるからだろうなあ。

「んじゃ、トドメはお兄ちゃんが担当だね。」やったぜ!と俺はガッツポーズを取る。

「ロドさんマミーのCC、私のDDDPSえんきょりこうげき、マロンちゃんの肉弾CC、お兄さんの近接DPS。」随分MMORPGを馬鹿にした構成だなあ。

「タンクとヒーラーがいないな。」俺は一応誰かやらないかなあと期待して話を振るが

「現状勝ててるからいいんじゃないっすか?」と言うロドリコ君はもっと将来を考えなさい。

「グループ枠が4人でフルじゃないみたいなのが気になるんですよ。」とジノーが言うと

「もっと仲間が増えてもいいってことだね!」前向きなエリーンは仲間探しを暗に提案したのかな?

「前作の知り合いを呼ぶか、新しく仲間を探すか、だな。」と俺はその意図を汲んでやる。仲間かあ、永久凍土の皆どうしてるかなあ。


そんな時にゾーンチャットで、

「ベータ1ですけど、ギルド『天魔』はギルドメンバーを募集しています。興味がおありの方は『愛微笑』まで囁きチャット下さい。」とメッセージログが流れた。

「愛ちゃんだ!」「あいつもこっちに来たのか。」と前作では敵にも味方にもなった悪魔の少女の顔が浮かんだ。

「参加しましょう、お兄さん。愛ちゃんマスターなら悪いギルドにはなりませんよ。」とジノーは愛微笑と仲が良かったので参加する気満々である、「あの子ちょっと甘い所があるっすけどね。」とロドリコは一々一言多いのはデフォルト設定です。お使いのソフトウェアは正常です。

「んじゃ、ジノー。4人分のギルド加入注文送ってくれ。」と俺はとりあえず、あのちょっと頼りない悪魔の少女のギルドへ参加する事を決定した。

「はい、お兄さん。」と言いながらジノーは回線を囁きモードにしたのか、ピタリと数秒止まる。


「わ、皆さん今回もよろしくお願いします。」「初めましてもお久しぶりもよろしくお願いします。」「よろー。」「よろしくねー。」ギルド加入を果たした俺達は挨拶をしながらギルド表示画面で他のメンバー名を素早くチェックする。ナイトウィンド、愛微笑といつも組んでいた奴は案の定いた、今回こいつはサブギルドマスターか、愛微笑のギルマス修行に付き合ってるといった所だろうな。

その他はレオレオレーオ、バッシー、知らない名前だな。他は、あれ?

「おや、コラーダちゃんじゃねえか?!」「あ、マリッドさんおひさです。」「久しぶりって言っても二日しか会ってないだけだろ。」とこの豪快な喋り方のお姉さんは前作でも有名だった西方王国の戦士だ。

俺も何度かこの人とは前作で剣を交えたことがある、生粋のパワー型だ。

「マリッドさんは種族を何にしました?私はマミーですけど。」「相変わらず奇策が得意そうな構成を選ぶな、アタイはオーガだよ!パワーこそパワー!」「マリッドさんらしいですね。」と二人はお互い今作の情報交換を始める。

「皆さん、取りあえずギルドの拠点はワールドマップ中央から東にある魔都ハイロンを拠点とします。皆様に時間と余裕があればそこへ一度集合お願いします。今後はギルドハウスも用意していこうと思います。」「最初から気張りすぎると後が持たないぞ愛微笑…。初ギルマスとはいえ、まずは気楽に行け。」「アッハイ。」とナイトウィンドはやっぱり愛微笑のサポート役に徹するらしい。

「あい分かった、オイラ達もそっちに向かうよ、近いしね。」

「アカウントのお友達招待2枠余ってるっすから、大臣辺りでも誘いますか。」

「そうですね、私も2枠余ってますけど、レルモンさんには振られちゃいましたから。ちょっと誘う範囲を広げてもいいかもしれませんねー。」とギルドチャットは最初は挨拶からの様子見であったが、段々と騒がしくなって行く。


魔都ハイロンへ到着した俺達飛行部隊はこのゲームでの愛微笑と再会をする、金色の瞳、青い肌、やや大きくなった悪魔の羽、悪魔を象徴する二本角と揺れる尻尾、装備はまだ貧弱そうな皮装備を身にまとっている。その横には薄い布を羽織ったネレイドの黒髪美人さんナイトウィンド、下半身お魚だけどスタイルも抜群だ!ってあんた女キャラかよ。

お互いに再会してみると一瞬言葉に詰まる、だって愛微笑以外に前作の名残がほぼゼロだもん。

ジノーの顔が以前と同じかなーってくらいか?

気まずい沈黙の中で愛微笑が縦長の瞳孔で俺をチラチラと見た後で唐突に爆弾発言を投下した。

「ビータさん、亜竜ですよね。」とまるで牽制射撃をする様な口調だ。

「どうだ、でかくて強そうだろ?」と俺は自慢げにマッスルポーズを取る。

「…なんで女性キャラなんですか?」と愛微笑は俯き気味かつ低い声で呟いた。

「「え!?」」とその発言に周囲が驚きの声を上げるも、俺も知らなかったよそんな事。

やっぱり人外がNo1

でも40種族のスキルリスト考えないといけないんだぜ。

9/7 改定とスキルリスト作成中

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