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第二節
「ここでお別れだな」
まだ下山しきれていない場所で、彼はそう言った。
「街に戻らなくていいの?」
「もう必要ないさ。私の目的は果たされなかったけど、もう用はない」
「そう……本当に、終わったんだね」
彼女は小さく吐き捨てた。
長くもあり、ほんの少しだけの小さな旅だったはずだ。
だが、それがどうあっても、この歴史は表舞台に出てくることはないのだろう。
語り継ぐこともなければ、もう日の出を見ないあの場所は、永劫何があったか知る者は居ないのだろう。
そして、彼ら二人も、また出会えるかなどわからない。
これが今生の別れかも知れない。
「……じゃあな」
「……うん、さようなら」
だが、シャドウは忘れない。
それが、ある一つの……意味のある旅だったのだから。




