公募に向けて
常「WEB執筆はそれ自体すべてプロットである」と考えていて、これまで書いた作品はすべて一つの作品に纏めるべく同じテーマをこねくり回してます。ど素人なんだから先ずは書く事が大事でその内容はわりとどうでも良いとは思うんですが、ちゃんと書き始めるにはそれなりの自信を持ちたいものです。それで「何でも良いから賞をくれ」状態が続いてるんですが、中でもいちばん欲しかったのがカクヨムでの「面白くない短編大賞」で一作目忘れましたが二作目「塵と消える」三作目「パンダちゃん」と尻上がりに調子を上げて行きました。個人的に「これには負けるかも」と思う作品もあったし、ちゃんと選考されててもどうだったかですが、「面白くなさ」を表現する為には「面白さ」を対象化せねばならず、そこで見つけた「面白さ」を「面白くなく表現する技術」はちゃんと面白く書けないと体現出来ない。特に「パンダちゃん」は全文隙が無かったと思い、垢バンによる消失が僕個人のみならず世界的な損失だと思うのでハイライトシーンをうろ覚えで再現してみます。
「杉林くん、下の名前何だっけ?」「えっ!?し、下のっ?は、はやとっ。速い人でっ、速人」「遅い人なのに、変なのー。遅人って呼んでいい?」「えっ、お、お外でっ?良いのっ?僕、早いかもしれないよっ!」「へんなのー」
少し違うかも知れませんが概ね。「目黒川鈴々」「杉林ハヤトー」と呼び合う青春、栗の花のにおい(でも栗林ではない)鈴々の実家は「ラーメン幼稚園」で鈴々はハーフと云う設定と閉店により引き裂かれる切ない展開と速人の回想ラスト。全文思い出せれば良いんですけどあれはゾーン入ってて、素晴らしく面白く無かったと思います。二度と書けない。夢中になって他の参加者さんの作品に褒め言葉として「すごい!ちゃんと面白くないです!」とかコメントして完全スルーされたのでひょっとしたら恨みを買ったかもしれませんが、そういう趣旨でしたからね。
ともあれ、公募に向けては縦書きエディタで書いてますが、書き散らしたものの表現の純度を高めて純文学に纏める作業なんで、パンダちゃんとは逆になります。どっちが難しいんだろう?




