たかが入学式…の…はず(?)
結構遅くなりました
本当にすみません…。
私は今、盛大におめかしをされている。
え?たかが、たかが入学式だよね…?
「うんっ!ソフィちゃんすてき!」
そう言ってはしゃぐのは母様だ。
まだ私4歳なのに…そういう思いが頭をよぎる
まぁいいか。と切り替えたところで、丁度制服を着終わった。
1年間の謹慎が解けたシュリーは、「お金さm…いや、お嬢!とってもすてきですよ!」とニコニコしている
いや、心の声ダダ漏れすぎるでしょ。
見事シュリーは侍女長からかかと落としをくらい、耳を引っ張られて帰っていった。
いやもうそれは綺麗にクリーンヒットしたものだ。感心感心。
私達が今から行くのは学園ではなく王宮。
今年は王子が入学するので、それはそれはもう盛大にパーティ…じゃなく入学式を開くのだと。
あの子来るのかな…金髪ドリルの子が。
めんどい。
▽▽▽
はいっ!今、王宮です!
一通りの入学式行事は終わり、本当のパーティになっている今この頃
アレン王子サマサマは他の淑女達と談笑…ではなくポツンとしていた
けっ、まさかお一人でいらっしゃるのぉ?
そんな嫌味でも言いに行こうかなと思ったのだが、私は大人。心を落ち着けねば。
あと完全にブーメランになってしまうことに今更気付いたのでやめた。
まぁとにかく挨拶は必須なので近寄らなければならないのだが。
正直言って行きたくない。
だって実はアレン王子の周りの淑女達、目ギラギラしてるもん。
絶対近付くんじゃないわ、首ちょん切るわよって顔してる。
その目のギラギラ感と必死さに笑ってしまった。
もちろん口を開けてげらげら笑ったりはしないけど、いや流石に面白すぎる。
笑うのは数秒、見つかるのは0.01秒。
金髪ドリル改め侯爵令嬢とその周りの令嬢達が一気にこちらを向き、駆け寄ってきた。
うわぁ、私、人気者!
「あら、こんにちわ。どうされましたの?」
優雅にそう聞いてみる。もうご令嬢達はカンカンだ。
怒りのままにそれぞれ不満と憤怒を表して怒鳴っている。
私結構どころじゃなく最低だな。
令嬢達がピーチクパーチク言ってる所をすり抜け、つまらなさそうにしているアレン王子サマサマに声をかける
「ご機嫌いかがでございましょうか?アレン王子殿下。」
「ああ、とっても最悪だ。」