第4話・欠陥住宅
オオカミオが歩いていると、藁の家を見つけた。オオカミオは沈黙した。そして、その家を訪ねた。すると、長男豚がいた。
長男豚
「げえっ!オオカミ!!もうだめや、喰われるわ・・・」
オオカミオ
「こんな家に住んでいたら、火事のときに大変なことになりますよ!?」
オオカミオはそういうと、藁の家を破壊した。
長男豚
「わけわからんオオカミオやな〜」
長男豚は次男豚のいる木の家に逃げ込んだ。
次男豚
「兄さん、オオカミのいう通りです。兄さんの家が火事になったら、それこそ兄さんは焼豚です」
すると、またオオカミオがやってきた。
長男豚
「また来おったわ〜。お前の家、大丈夫?」
次男豚
「木の家でも、防火対策はバッチリです」
すると、オオカミオはこう言った。
オオカミオ
「防火対策していても、白蟻にやられては意味ありませんよ」
オオカミオは木の家を壊しはじめた。
長男豚
「バンパイアと対抗できる種族って、ナルシなんか?」
次男豚
「こうなったら、弟の家に逃げるしかありませんね」
二匹は、大急ぎで三男豚の家へ逃げた。
三男豚
「あれ、どうしたの兄ちゃん達?なんか、オオカミを見たような顔になってるよ?」
長男豚
「ホンマにオオカミに遭遇したんねん」
次男豚
「弟のレンガの家なら大丈夫でしょう」
すると、やっぱりまた現れたオオカミオ。
オオカミオ
「一応オオカミですので、匂いをたどって来たんですよ」
三匹の子豚はいそいで窓やドアの鍵を閉めた。
オオカミオ
「あれ、なんで鍵を閉めてるんです?」
長男豚
「お前、わいらを喰おう思っとるやろ」
オオカミオ
「食う・・・なんて、私はそんなえげつない行為はいたしませんよ?」
三男豚
「釜戸で湯でも沸かしておこう」
次男豚
「さすがにこの家は何とも無いですよね?」
オオカミオ
「私は家に美を見出だそうとしているのです」
オオカミオはレンガの家を叩き始めた。
長男豚
「な、何しとるんや、あいつ」
すると、オオカミオの形相が険しくなった。そして、ドアを蹴り飛ばした!!
三男豚
「普通、煙突から入るものだろ!?」
オオカミオ
「早くこの家から出なさい!もうじき崩れます!!」
長男豚
「なに言うとんねん。まさか、アンタが叩きすぎたからとちゃうか?」
オオカミオ
「私が本気で叩けば、高層ビルくらいは簡単に・・・」
三男豚
「こわっ!!」
次男豚
「確かにこの家、妙な音がしてる」
三匹はいそいで家から飛び出した。すると、レンガの家は突然崩れて崩壊した・・・。
長男豚
「危なかったの〜」
次男豚
「なぜ、レンガの家が崩壊すると分かったのですか?」
オオカミオ
「壁を叩いていたら、明らかに鉄骨の入っていない音がしたからです」
三男豚
「どうりで、安く造ってくれたと思ったよ」
長男豚
「自分で造ったんとちゃうんか!」
みんなは大笑いした。しかし、三男豚の笑顔が消えた。
三男豚
「そういえば、八木さんの所も同じ建設の人が建てた家なんだ。早くこのことを知らせないと」
四匹は、7匹の子供がいる八木さんの家へ走っていった・・・。