第31話・漫画家プラン
モスマンが無謀な挑戦に挑んでしまったようです。
デストロイアがいなくなり、皆が寝静まった頃、ビコーズのケータイが鳴った。
見ると、送ってきたのはモスマンだった。
ビコーズ
「なに・・・?『漫画家になりたい。しかし、唐突にやってもあれなので、プランを送った』だと?」
隣で寝ていたディスティニーが起き出した。
ディスティニー
「おっ、誰から送られて来たんだ?」
ビコーズ
「なんか、モスマンが漫画家になりたいから、自分の考えを聞いてほしいみたいだ」
ディスティニー
「あいつ、印税とか入りまくって超大金持ちなんだろ?まあいいや。何が書いてあるんだ?」
ビコーズ
「主人公の名前は焼鳥の名前だな〜」
ディスティニー
「俺、焼鳥の名前のキャラを二人くらい知っているが・・・」
ビコーズ
「主人公の名前は・・・かわ(笑」
ディスティニー
「え?かわ?水系の川じゃなくて皮串の皮?」
ビコーズ
「・・・はい。理由は皮串が好きだかららしい」
ディスティニー
「そんな人間味ない名前をつけられるなんて、“かわ”いそう・・・」
ビコーズ
「で、ヒロインは・・・人間じゃないな」
ディスティニー
「あいつは、エロいから金髪で巨乳な悪魔とかだろうな。俺の姉さんみたいに」
ビコーズ
「で、名前は・・・おとろし?」
ディスティニー
「はいいいいい!?おとろしって、子供がトラウマになる妖怪のベスト5に入るようなやつじゃん!!」
ビコーズ
「そんなにひどいの?かわの顔はどうだ?」
ディスティニー
「顔写真あるんだ。どれどれ?・・・なんか可愛いし。かわっていうより、スミレって顔だぞ?」
ビコーズ
「うーん、でもデスくんの顔のほうが魅力あるよな」
ディスティニー
「ならば寝てるところを撮影しよう。夜中で暗いからフラッシュを忘れずにな」
ディスティニーはデスのいる部屋に入った。なんと、デスはダークラの抱きまくらにされていた!!
ディスティニー
「ダークラ、うらやま・・・。いや、今は撮影せねば」
ディスティニーはダークラをどかそうと頑張った。しかし、めんどくさくなったので、仕方なくくっついたまま撮影することに。
ディスティニー
「本当に可愛い寝顔だなw」
ディスティニーは自分の部屋に戻って、ビコーズに見せた。
ビコーズ
「たしかに可愛いな。でも、アゴのラインがおかしくないか?髪も白っぽく見えるし。男っぽい肌だし」
ディスティニー
「肌は・・・一応デスも♂だからな。髪も光の反射のせいだろ。夜中に撮ったんだから、画質悪くても仕方ないだろ・・・」
ビコーズ
「あ、そうそう。モスマンは腕がないよね?」
ディスティニー
「そういやそうだな。あいつ、どうやって描くつもりだ?」
ビコーズ
「口でくわえて描くらしい。“人間が出来るなら、俺も出来る”だってさ」
ディスティニー
「そうか。じゃあ、デスの寝顔と一緒にアドバイスを送るぞ」
ディスティニーはモスマンにメールを送信した。
モスマンはそれをみた。
モスマン
「なに、アドバイスは二言?名前の本で、名前を調べて、何とかしろ・・・?わかった。顔写真もなんか、可愛い寝顔・・・いや、美形だけど、おっさんじゃんかこいつ!!」
その頃ダークラは・・・。冷や汗をかいていた。
ダークラ
「あぶねーーー。トイレで起きるときに気づいてよかったー。もしも、このまま朝になってたら、俺は・・・。しかし、何で脱げたんだろう、俺の覆面・・・」
また、宿は静寂に還った・・・。
娘は父に似て、息子は母にに似るものなんだなぁ。