第3話・まさかの善行
ダークラはいろいろやらかした。王女を白鳥にしたり、アリスを不思議の国へいざなったりと、酷いケースもあれば、川に肉を落とすくらいで済んだというケースもあった。
ダークラ
「夢なんぞ、破壊してくれる」
しかし、あるときダークラはとんでもない失態をやらかした。
ある日、ダークラが泉を訪れると、一人の男が立っていた。欲針奪男というやつだった。
ダークラ
「どうしたんだ、君?」
欲針
「ここに斧を落としたら、変な金の斧持って出てきて、それが欲しいといったら、キレてどっか行ってしまってな」
ダークラ
「そりゃ酷いやつだ。それは新手のぼったくりかもしれんぞ」
欲針
「あなた様は第9天魔王とやらなのですから、変な女から斧を取り返してくださいよ」
ダークラ
「いいや、自分で潜って取り戻せ」
そういうと、ダークラは欲針を泉へ突き落とした。
欲針
「あ゛あ゛あ゛ーーー!!!」
するとその直後に泉から女が現れた。手には何だか優しそうな男を抱えている。
ダークラ
「貴様、欲針に何をした!?」
女神
「あなたが落としたのは、この正義丸ですか?」
ダークラ
「いや・・・。欲針っていう、がめつい奴ですけど?」
女神
「あなたは正直者なので、この正義丸を差し上げましょう」
そういって正義丸を於いていくと、女神は泉の中へ消えていった。
ダークラ
「まさかお前、欲針・・・だよな?」
正義丸
「それはもう、過去の話。私はこれから正義のために尽くします!」
そういうと、正義丸は去っていった。
ダークラ
「まさか、俺・・・善いことしたのか!?いや、一人の人生を狂わせたと思えば、何とも無いな。うんうん」
ダークラはそういって、またどこかへ行ってしまった・・・。
その頃、オオカミオは美についてつぶやいていた。
オオカミオ
「何だか、今日は家に対して美を見出だしたいですねぇ」
後にこの考えが幼い命を救う!?