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誕生~祝福を受けよう~

にゃぶー!にゃぶー!僕は猫の獣人として生まれることができた。


生まれた家は猫人族の村長の家。

その家の次男として生まれた僕はジンと名付けられた。

優しいお母さんと強いお父さん、仲良しのお兄ちゃん、

なんでもわがままを許してくれるお婆ちゃんと暮らしている。

でも僕には秘密がある、前世の記憶が全部残っていること。

地球で何万回も転生して見てきた、人間の文化や知識がいっぱいある。


僕の見た目は、簡単に言えば二足歩行している猫だ。

もっと人間らしく生まれたかった・・・。

毛色は白。目の色は青。全身毛むくじゃら。顔は猫。

ただ掌は人間の掌みたいに指が長いし、猫の時より器用に使える。

なんといっても、お話ができるんだよ!!これだけでもとっても嬉しい。

神様ありがとうございます・・・。


母「ジンー!早く起きて準備しなさい!」

僕「う~ん。ねぬい・・・zz」

母「遅れても知らないわよ~」

僕「ハッ!そうだ今日は教会に行く日だった!」

ばたばたばた・・・・

父「おはよう。遅刻するぞ、早く食べてしまいなさい」

僕「おはよう父さん。」

婆「ジンも今日で10歳なんだね~早いね~」

母「本当にあっというまに大きくなって」

父「今日は教会行ったあと、楽しみにしておけよ!」

僕「なになに~?」

母「誕生会よ!父さんがなにかプレゼント用意してるらしいわ」

僕「やったー!なんだろう楽しみ」

兄「それより、ジンは教会でどんな祝福もらえるんだろうな」

僕「うん。それも楽しみ」

婆「神が授けてくれるものじゃ、よ~く感謝を捧げてくるんじゃよ」

僕「うん」神様か・・・

母「ほら、早く食べてしまいなさい!」


この世界では10歳を迎えると、教会に行く。

神の祝福としてスキルを授けてもらえるのだ。


僕「では、行ってきま~す」

全「気を付けてね」


丘の上には真っ白な石造の教会がたたずんでいる。


父「お前と同じ真っ白白だな」

僕「そうだね。あははは・・・」


重厚な扉を開けると、正面の祭壇には、

柔らかな光に讃えられたかのように、数体の神像がキラキラと耀いていた。


神父「お待ちしておりました村長」

父「うむ。今日は宜しく頼む」

神父「はい。では、ジン君こちらへきて片膝をつき一緒に祈りなさい」

僕「はい」緊張する。

神父「全知全能なる大いなる神々よ、

ここに10歳を迎える新たなる光の子があなたの祝福を受け入れるため訪れました。

このものに神の祝福をお与えください。」

僕(神様、人としてこの世に生を授けてくれたことに感謝いたします。

僕はとても幸せです。)


!!!白い光が輝きだし次第に黄金の光が辺りを包んだ!!!


神父「なんと!!」

父「まぶし・・・!目がみえん!」


僕「うわ~!まっ白~」

神「久しいの猫よ。」

僕「わ!!神様?また、お会いできるなんて・・死んじゃったのかな?」

神「死んでおらんぞ!教会の祈りの場をかりて、オヌシの意識だけ召喚したんじゃ。

これからオヌシには数々の試練があるとおもうが、負けないように頑張りなさい。

ワシからは加護を与えるぞ。神聖魔法があればそうそう死ぬこともあるまいよ。

鑑定はサービスじゃ。いつもオヌシを見ておるぞ。自由に生きるがよい。ではの」


僕「あ!かみさまーー!?」

ハッ!!神父と父さんがビックリした顔で見ている。

神父「・・・じ、ジン君。まさか神と・・・」

父「ジン大丈夫か!!どこも痛くないか?」

僕「大丈夫だよ父さん」

神父「ジン君チョットいいかい?」

僕「はい」

神父「これに手をおいて」水晶でできたような透明な板だった。

手を置くと、ピカ―!白く発光し光が消えると、板には文字が浮かんでいた。


----------------------------------------------

名前 : ジン

年齢 : 10歳

種族 : 獣人

職業 : 村人

レベル:  3

体力 : 20

力  : 18

素早さ: 23

魔力 : 10

運  : 50 


スキル:神聖魔法(神聖なる光の魔法)、鑑定C(あらゆる物の詳細を見ることができる)、夜目

※創造神の加護(神聖魔法を使えるようになる。ステータス補正)

----------------------------------------------


神父「なんと祝福ではなく、神の加護が授かっている!!」

父「なに?加護など初めて聞いたぞ」

神父「ええ、獣人で加護を授かるなど聞いたことがありません。

本来、人間にしか神々の加護は授からないと言われています。

しかも神々の頂点といわれる、創造神様の加護を授かったものは、

今まで居ないとされています。

これが教会本部に知れてしまうのは危険です。」

父「なぜだ」

神父「教会本部は人間至上主義なのです。

加護もちが獣人にあらわれたとなれば、最悪排除対象になるでしょう。」

父「なに?しかし、教会は獣人にも開かれているし、そのようなことを感じたことは無いぞ」

神父「そうですね各教会には人間至上主義を表沙汰にしている所は少ないでしょう。

しかし各教会の使命はあらゆる者へのスキル授与のほか世界の監視という役目があるのです。

そこで本部の意にそぐわない情報、不穏分子は排除対象として秘密裏に対処されるのです」

父「加護持ちの獣人の存在は、人間至上主義の本部の意に反すると言う事か」

神父「・・ええ。ですので、この情報はここだけの秘密にしなければ」

父「ありがとう神父。すまないな。しかし、どうしたものか・・・」

神父「・・・」

僕「父さん、神父!僕は、この村を出ることにします。僕がいれば、きっとこの村に迷惑がかかるでしょう。

そして何より、僕はこの広い世界を自由に見て歩きたいんです」

神父「ジン君・・・」

父「ジン・・・」


どうせ、独り立ちを考えていたから、良い機会だったと思ったんだ・・・この時は。

・・・教会の陰がゆらいだ。

神父め、このような情報を秘密にするなど。すぐに本部へ知らせなければ・・・

シュタッ・・・・



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