プロローグ
はじめまして。
家の飼い猫を異世界で活躍させたくて書いてみました。
ぼくは人間の飼い猫だった。
ご主人様たちは、とてもやさしくて、いつもなでてくれたり、おやつをくれた。
いつだったか、ご主人に赤ちゃんができて、ぼくもお世話していた。
あぶないことが無いように、いつも近くで見守っていたんだ。
でも、赤ちゃんがハイハイするようになり、ご主人さまが一瞬目を離した時だった。
窓から入る強風にテーブルクロスが舞い上がると、裁縫ばさみが落下してくる。
咄嗟に、赤ちゃんを守らなきゃと!赤ちゃんに覆いかぶさった!
背中に激痛が走り、赤ちゃんが、泣きだした。赤ちゃんケガしてないかな・・・
意識を失い、ハッと気付くと辺りは一面真っ白だった。
雪がふったのかな~なんて思っていると、白い光が舞い降りてきた。
神「おやおや、オヌシはまた人の命を救って死んだようじゃの。」
猫「またって?」
神「現世の縛りのない今なら思い出せるはずじゃよ。ほれ・・・」
すると転生を繰り返してきた、猫の記憶がよみがえってきた。
神「おぬしは、猫なのに毎回人を助けるように生きてきた。今度はオヌシも人として生きてみんか?」
猫「え!ヒトに?じぶんが・・・いいのですか?」
神「オヌシは猫として十分に得をつんだ。天国で安らかに暮らすことも可能じゃがどうする」
猫「ヒトになりたいです」
神「人が好きじゃもんな。
オヌシが今度転生する場所は、地球と違う異世界じゃ。
魔物もいる危険な所じゃが、それでもよいかの?」
猫「はい」
神「それと、急に人間にはできんのでの、獣人としてじゃ。でわまた会おうぞ・・・」
ピカ―!まぶしい~!いしきがとぎれた・・・