悲劇は一瞬
気がつけば俺達は異世界に居た、身体はボロボロで俺は倒れていた。
何が起こったのかと言うと、この世界はアニメやラノベでみる素敵なファンタジーと言うよりは核戦争で荒廃した街を復興中という感じの場所だった。
俺達が混乱していると男が声をかけてきた、そして由実を貰うと言い出した何が何だか分からずにいると俺はとんでもない力で蹴り飛ばされた。
そして由実は連れて行かれてしまった、全く意味がわからない、あまりに突然過ぎた
「どうなってるんだよ、こんな異世界転生なんて聞いた事ねぇよ」
周りを見ると心配そうにこちらを見る男性が居た
「大丈夫ですか?酷いですよね、良ければ手当をしますこちらへどうぞ」
歩けますか?と声をかけられ俺は男性に礼を言いついて行く、案内されたのはどうやらこの男性の家だそうでボロボロになって所々壁が削れてる家だった、扉は一度壊れて自分で直したのか木の簡易的なドアだった
家に入り椅子に座るようにと言われたので言われた通り座り男性は救急箱を取りに行った、この世界に来て殆どの家はコンクリートが欠けた家だったり全体的に家はボロいイメージだった、
俺がイメージしていた異世界とは随分と違う世界だった、出来る事ならもっとファンタジーな感じの明るい世界が良かったのだが、まさか来てそうそう由実が攫われるなんてこの世界は俺達に厳しいらしい、
そんな事を考えていると男性が戻ってきた、手当をしてもらいながら俺は現状を理解するべく男性に質問する。
「すいませんこれはどういう事なんでしょうか?急に襲われて何がなんだか」
俺が質問すると男性は不思議そうにこちらの顔を見る
「あなた何も知らないわけではないでしょう?ここはRの国の碧薔薇の街ですよ?」
「Rの国?あおばら?すいませんこの場所に来たのは今日が初めてでなにもわからないんです」
男性は本当に不思議だと言いながら話してくれた
整理するとここはR教と言う宗教がありそこの一番偉いRと言う人が支配してる国らしくほぼ独裁国家のようになっているらしい、そして元居た世界と違いやはりと言うべきかこの世界には魔法なる物があるらしい。
そしてその魔法はR教が最も強く1番祝福されてる人がより強い魔法を使えるらしくRと言う人物はそれを1番受けれるらしく魔法の威力は桁違いに強いらしい。
こんな横暴がまかに通るわけだ、そこで俺はふと疑問に思った
「あの、その魔法ってのは俺にも使えるのですか?」
すると男性はまたしても不思議そうな顔をして
「本当になにも知らないんですね、もちろんあなたも使えますよ何か素質があるはずですからね」
やった!これならもし強い戦闘に使える能力なら由実を助けれるかもしれない、俺は嬉々としながら話をきく
「まず頭のなかで体の核に意識を集中させます」
俺は言われた通りにしてみる、するとなにか今まで感じた事のないなにかを感じる
「意識を集中させたら頭に浮かんだ言葉を叫んでみてください」
頭に浮かんだ言葉?随分と抽象的というか、うーんとこれかな?
「FIREBIRD!!!」
俺が叫んだ途端身体は灼熱の炎に包まれ背中からは炎の翼が生えた
「すごい!すごい力だ!これなら……」
ふと周りを見ると俺が居た家は燃えていた
「火事じゃん、やべーじゃん、やっちゃった、」
その後男性の魔法で火を一瞬で消した、男性は水の魔法を得意にしているらしかった
俺はと言うと全力で土下座していた
「マジでガチで本当にすいませんでした」
男性は咎める訳でもなく最初はどんな能力か分からないので仕方ないことですよと許してくれた、神かよ
これから大丈夫かなぁ、俺はそんな事を思いながらその日は野宿をした




