死んで空へ
ここはどこだろう?確か俺は由実のお父さんに刺されて死んだはず
今俺は蒼い床に暗い部屋に居た
「ここは?」
「ノリくん!」
由実の声が声が聞こえた、振り向くと由実が座っている
由実!と口から出る前に遮られた
「ノリくん!ノリくん!良かったぁ」
「俺たち死んじゃったんだな、でも由実と一緒で少し嬉しい」
どうやらあの後本当に由実も殺されたようだ
最悪の人生だった、これからどこに行くんだろう?
天国か?それとももう一度生まれ変わるのかな?
「ようこそ死後の世界へ、あなた達はいま死と生の境界の部屋にいます」
俺達にいきなり喋りかけてきたのは 黒髪オールバックにメガネをかけた黒スーツの男性だった、意味がわからず聞き返す
「え?死後の世界?境界?」
俺が聞くと男性は淡々と答えた
「はいあなた達には現世で不幸な人生だったので少し情と言う配慮で選択肢を与えます」
黒スーツはそう言い幾つか選択肢をだした
「1つは無になり消えるか2つは現世でそれなりの生活をするか異世界で共に新たな人生を歩むか」
「異世界に行った場合姿記憶そのままになります、ですが死んだ時の障害で少し口調や一人称が変わるかもしれません、予めご了承を」
そういえば俺は元は僕だったこれも死んだ時の障害か
「ノリくんはどうするの?私はノリくんと一緒がいいな」
由実は笑顔で言う
「それなりの現世もいいかもしれない、その場合由実とはどうなるんだ?」
「別々になり記憶も忘れます」
「由実 俺は異世界に行きたい」
俺は由実を見つめ答える
「いいよ私はノリくんと一緒だよ」
えへへっと笑って答える
「分かりましたではどうぞ、常識から違う全く新しく奇なる異世界へ!」
俺達は光に包まれる
手を繋ぎ目を瞑る
そして異世界に旅立った




