幸せな日々は始まらない
そろそろ時間だな、いつも僕の家も由美の家も父親しかいなくて朝は父親の方が早く出る、だから由実の家は鍵を開けてくれてる、なので家に着くと入って来るように言われているのだ
「入るよー?」
ガチャっ、ん?なんか怒鳴り声が聞こえる、もしかしてまだお父さんがいるのだろうか?由実のお父さんが怒っているって事は由実がなにかしたのか?、そう思いいちようお邪魔しますと部屋に入る
「もういいよ由実、もうお前はしね、山にでも埋めてやるよ」
は?なんだよこれどうゆう事だよ、部屋に入ってすぐ衝撃的な状況だった、由実のお父さんが包丁を持って由実に立ち塞がっている、由実は泣きながら座り込んでしまっている
「ちょっちょっと!何してるんですか!!」
僕は思わず止めに入る
由実のお父さんは呆れたように僕の方を見て
「お前かぁお前が由実の生きる希望かぁ」
「どういう意味ですか!?」
「なかなか死なねぇなと思ったんだよ、面白みが無くなったわ」
は?コイツは何を言っているんだ?
「ノリくん……逃げて……」
由実が泣きながらそんな事を言う、逃げれるわけがない、僕は由実がいないとダメなんだ
「落ち着いてください!いったい由実がなにを……」
「だまれぇ!お前のせいで全部めちゃくちゃだぁ!」
「え?ちょ!」
由実のお父さんは包丁を僕の腹へと突き刺した
「このゴミクズがっ!」
「やめて!ノリくんは何も悪くない!お願い!やめて!」
「お前のせいで由実をいたぶっても死なねぇじゃねぇか!」
そう叫びながら何度も何度も包丁が僕のお腹に刺さる
なんだよこれ、なんなんだよ!何にもまだ何にもしてねぇじゃねーか!
血が止まらない意識が遠のいていく
「ゆみ……」
「ノリくん!」
「あーあぁ大丈夫大丈夫、由実もそっち行くから」
くそっもうダメだくそ短ぇ人生になっちゃった
「来世は由実と一緒にいたいな」
言葉になったかもわからない、僕の意識はそこで途切れた




