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作者さま向けの解説やら資料やら

ウィンウィン(・∀・)うぃーん

 

 ――ハッ!( 'Д')

 言語学者かよっていう。



●win-winしちゃう幻想譚


 要は言い換えを考えましょうという話なのですが。

 現代地球が舞台ならいざ知らず、言語や文化が異なる異境が舞台である場合、それは便宜上、作中世界観における言葉が日本語に置き換えられたもの(自動的に翻訳されているもの)という暗黙の了解下で、読み手には読み進められています。


 ここで唐突に「ウィンウィンですね」なんていう英語ベースの文化理解がないとありえない言葉遣いが出てきてしまうと、いろいろブチ壊しになります。

 雰囲気もへったくれもありゃしない。


 そこは、ちょっと言い換えを考えれば、


 二者両得、とか、

 相互利益化を図る、とか、

 すべての者に利得あり、とか、


 言葉の遣い方がありますでしょう?

 あとは発言者の地位・立場・状況にあわせて口調語調を加工すればよいわけです。


 ほかにも似たようなケースはあるかと存じます。

 が、なかでもウィンウィンだけは、こりゃねーよ勘弁してくれってなります。


 ウィンウィン(・∀・)うぃーん?



●間違いやすいカタカナ用語


 あとはついでのようなものなのですが。

 顕著な例で、アンデッドとアンデット、これね。


 ほかにも、ベッドとベットとか。

 バッグとバックとか。こういうの。


 別に「通報元はここか! アンデッド警察だ!」デデーン! みたいにやりたいわけじゃないんですけど、シリアスなシーンで繰り返し書かれやすい用語が間違っていると、作品の見え方が間抜けになっちゃうんですよ。

 もったいないですよね?


 これには予防法があって、

 アンデッドなら、un-Dead で死に損ないの意、なのですから、この英単語のほうを見てみれば一目瞭然ですよね?


 というわけで、外来語やカタカナ用語は、元となっている言語における単語表記を一旦確認するようにすれば、間違いを防ぎやすいです。


 昔と違って分厚く重たい紙束の辞書を引く必要などなく、ネットで検索一発なのですから、よい時代になったものです。



●まぎらわしい漢字の開き


 最近気になった一例として、「もと/元/下/許」がありまして。


 これは例文にすると、


 元いた場所に戻る。

 あの旗の下に集おう。

 彼の許でなら働きたい。


 となりますね。

 この内のまぎらわしいのが「許」で、口語ではよく使われるわりに文語としては日常的には見かけません。

 おそらく、ふりがな無しで使っても、読んでもらえない可能性が高いでしょう。


 しかも、「下」の用法とまぎらわしい。

 あまつさえ、「下」には「もと」でなく「した」の用法で使われている場合もあるため、いちいち読み仮名を振り続ける形にでもしないと、読んでいて困惑のもととなります。


 はい、いま、気づかれましたか?

 「困惑のもと」の「もと」、ひらがなで困るところ、ありましたか?


 特にはないですよね?

 というわけで、結論としては「もと」はひらがな表記で運用してしまったほうが、書き手にとっても読み手にとっても、二者両得であろう、と存じます。(さっそくのウィンウィン置き換えアタックっっ!!)


 ※細かい国語的なことを言い出すと、どれも語源は「本(もと)」に同じ、のようでして、下と許を区別しすぎるのもナンセンスではあるのです。

 しかし現代の言葉遣いとしては用法が派生してしまっており、区別して用いないとかえって意味合いが分かりづらい、ということも多いのです。このせいで困る。

 本来は、大きくは二つにわかれて、「本/元」系の用法と、「下/許」系の用法、となるようです。

 しかし、これまた現代の言葉遣いの派生(変形)のせいで、本来の「本」のほうが「もと」としては使われる場面が少なくなっているという逆転現象的なものも見受けられ、語源に忠実的に則そうとするとかえって意味合いが読み手へ伝わらない、という罠仕様というかなんというか……。


 で、そういった上述のもろもろのもろちゃんを含めまして、漢字の当て込み方に惑うような言葉は、ひらがなに開いて用いたら無難じゃろっていうお話です。

 なにが正しいとかではなくてね。提案に近いです。

 低年齢層の読者さんにもストレスなく読みこなしていただきやすいでしょうし。


 いかがでっしょう?


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