09◆◆◆場所:『駅前のマック』……語り手:【解体死体(セミロング)】
◆◆◆場所:『駅前のマック』……語り手:【解体死体】
「いや、そうは思わないね。『思想の自由』があるんで押しつけねぇが、オレはこれっぽっちも『一ミリ秒』も思ったことないぜ。――第一、そんな『誰かのために生きてるんです』なんて、『偽善』だろ?w 『初めて会った』ヤツに、わざわざ、自分から『お前のために生きてんだ、感謝しろよ』ってのはどうよ?w 聞いてて『耳障り』だぜ。そりゃ、『好きなもの同士』で、『仲間内』でやってりゃ世話ねぇよ。――だけどな、もし、『片方が死んだ』らどうすんだ?ww 『大切な人のために』って言いながら、勝手に死なれて残されたほうはどうすりゃいんだ?w 『ありがとうございます』って言えばいいのか?w 『墓に参ればいい』のか?w アホだろ、そんなの。だから、オレは、『そうは思わない』って、答えなんだよ」
《わかったか?w》と、【Doing(オタクなDQN)】に『牙を剥いて獰猛』に笑われた。
「まぁ、人それぞれだから仕方ないょ。結果、そうなっちゃう場合もあるかもしれないけど。『ケース・バイ・ケース』で、『キミのために戦うんだ』なんて言われてみたいときもあるもんだょ」
「かっ。『乙女チック』だな、【解体死体】。テメェがソレ言うかっての。……って、おいおい! ここで『ソレ』を抜くのは勘弁な。こんな場所でやり合うのは、ゴメンだぜ。――別に『オレは』構わねぇが、周りにいる客は困るってもんよ。まだまだ『人生細く、長く生きたい』連中ばっかだぜ?w 『平和』に行こうぜ、平和に」
『クハハ』ってカンジに盛大に笑ってる。
――でも、『眼は笑ってない』じゃん。
「あぁ。出たよ、得意の【法治(報知)主義】ってヤツ? 『これ以上、攻めて来たら、容赦しない』って、『暗に意味する宣戦布告』ってヤツ?」
「カッ、テメェの『とびっきりの笑顔(殺人スマイル)』にゃ、負けるよ。全く」
あぁ、なんか褒められてるのか。貶されてるか。わからなぃ。
まぁ、せっかく、こんなところで、会ったんだし、ちょっとした『言葉遊び』をしとこぅ。
「でもさ。ちょっと、【歩く騒怨】から聞いたんだけどね。さっき、言ってたことと、『実際』って違うんじゃなぃ?」
「あっ、何が違うんだよ。オレがドコで、誰に何をやったんだよ!」
なんか凄まれた。
でも、脈あり。
このまま、カマかけたら、なんか白状しそぅかも。
「……いゃね。【知ってはいけない事件(あの都市伝説)】で、『ある夜』のこと、『ある場所』で、あんなこと言っちゃったって聞いただけだょ? しかも、かなりカッコよく、今回の話みたいなセリフをね」
「なっ、ちょっ? えっ! いや、ないないないないない。そんなことない! 『あの場所』には、他に誰もいなかった! いや、【歩く騒怨(だだ漏れヘッドホン)】なら『盗聴ぐらい』してそうだ。たしか、『コンセント』、いや、『電線』ぐらいあったか。……クソッ! オレとしたことが迂闊だったぜ。次に会ったら――」
えっ、ちょっと、なんかヤバい方向に雲行きが。
新しい『行方不明者』が、出そうな流れになったかも……。
それはちょっと、マズいんじゃなぃ?
「ちょっ、今の無し無し。『ノーカン』ってことで。べ、べつに【歩く騒怨】は何も言ってないょ! ちょっと、『それっぽいことぐらいあるんじゃない?』って『好奇心』から言ってみただけで!」
「カッ、言われなくても分かってんよ。別に、どうってことねぇ。ただ、テメェを、からかっただけだ。さっきも言ったが『やり合うのはゴメン』だぜ。それにしても、その慌てっぷり。あの【解体死体】を起こしたヤツだとは思えないぜ、全くよ」
……どうやら遊ばれてたらしぃ。
こっちが、からかってるつもりで、あっちの手の平の上だったなんて不覚過ぎ。
「そそ。『ずっと、俺のターン』ってヤツだ。まぁ、それはおいといて、一つだけ言っとくぜ」
【口で言えば、言うだけ疑わしい。だから、黙って行動で示す】
《それが『漢』ってもんだぜ》と、獰猛に、【Doing(オタクなDQN)】が笑う。
《『乙女な私』には難しいね》と、返しとく。
だけど、すぐに、《『漢』に性別は関係ないぜ?》って、ダメ押しされた。
《じゃあ、『漢』って何? イマイチわからなぃ》って、質問投げる。
《そりゃ、『男の中の男』ってことだ》って返された。
《……えっ、だって、さっき、『性別関係ない』って言わなかった?》と指摘。
《あぁ、それは『言葉のあや』だぜ》と、意味不明。
《よく分からないんで、『日本語でOK?』》と、詳細希望。
《ようは生き様のことだ。『アツい生き様』!》と、獰猛に笑われた。
《アツい『生き様』って何ょ?》と、さらに詳細希望。
《誰が見ても、『心震えて、感動するようなカッコよさ』》って曖昧表現。
《イマイチわからないんで、『具体例』希望》って、追撃しとく。
《そりゃ、簡単だぜ。『オレみたいなヤツ』のことだ》って自信満々に言われた。
《…………》と、三点リーダーを四つ繋げて、『沈黙』をアピール。
《『漢』ってのは、『萌え(燃え)』なんだよ》と、追撃された。
《……………………》と『三点リーダー』六つ繋げてで、『絶句』をアピール。
《それだ。『言葉』じゃなくって、『魂』で感じるもんだぜ》って、〆(しめ)られた。