50◆◇◆場所:『瓦礫(星屑)の中で、野望(夢)を語る』……語り手: 『若造(神名和馬)(カミナ・カズマ)』
◆◇◆場所:『瓦礫(星屑)の中で、野望(夢)を語る』……語り手: 『若造(神名和馬)(カミナ・カズマ)』
「もぅ、何よ! 二人とも笑うことないでしょ!」
『猫耳少女』が、涙も拭かずに、『うにゃっ!』ってカンジに怒ってます。
もう、なんか、なりふり構ってない気がする……。
「わりぃ、わりぃ。一気に気が緩んじまってな」
そう。これで解決。
今日起こった『超展開』もたぶん解決だぜ。
『独りのお嬢様』を取り巻く『トンデモ喜劇』はコレでお終いだ。
――区切りをつけよう。
「せっかく『仲間(共犯)』になったんだし、誓おうぜ?」
二人のバカが『また何を言い出すんだか』って具合に、オレを見てくる。
「――それぞれの野望を果たすために」
オレは手近にあった、幅広く長い『カタナ(日本刀)』のような木片を地面に突き刺す。
そして、盛大に告げる。
「――オレは【元の世界に戻るため】に」
《名案ね》と、『猫耳少女』もとい『猫嬢』が、いつもの『威風堂々(雰囲気)』を取り戻し、ガラス細工のように繊細で美麗な腕で、『レイピア(剣)』のような木片を地面に突き刺す。
そして、『断定』、『断言』、『確約』という【自己主張】を放つ。
「――【世界に名を知らしめるため】に」
《誓いましょう》と、『メイド(サクヤ・マリア・ロベルタ)』が、いつもの満面の笑顔と凛とした雰囲気で、『ハルバード(斧槍)』のような巨大な鉄コンクリの塊を地面に突き立てて。
そして、『忠誠』、『信頼』、『成就』の【自己主張】を放ちながら告げる。
「――【喜劇を最前列で見届けるため】に」
《よっしゃ、張り切っていこうぜ!》と、オレが『気合』を込めて。
《ホント、『体力馬鹿』なんだから》と、『猫嬢』が猫のように八重歯を覗かせて、鼻で笑って。
《ホント、『いじりがい』があります》と、『メイド』が相変わらずヒドいことを言う。
――そんな一日。
深円の月の元、『六本』の影が『くっきり』と伸びていて。
そのうちの『三本』は、小刻みに『くすくす』笑うように揺れながら。
――『全ての幕開け(波乱万丈の超展開)』の一日が終わった。
それが、『世界の存亡(超展開)』の『出会い(伏線)』だったとは、誰も気づかずに――。