46◆◇◆場所:『萌え燃えな屋敷にて』……語り手:『若造』
◆◇◆場所:『萌え燃えな屋敷にて』……語り手:『若造』
「……なんだ、今の幕間は。まぁ、よくわからなかっただろうけど、オレもよくわかんねぇ。――ぶっちゃげ、今、オレの身に大変なことが起こったんだ。たぶん、信じてくれないだろうが、ありのままに話すぜ。……さっき、オレは『猫を庇って』、『胸を撃たれて』『死んでしまった』と思ったんだ。……なのに、なぜか『無事』で目を覚ましたんだ。――よっしゃ『助かった』って思う間もなく、いきなりよくわからん『全裸』の『猫耳少女』に抱きつかれて、わんわん『泣かれて』、とりあえず話を聞いたんだ。――するといきなり、自分は『死んだほうがいい』んだ! とか『言い出す』んで、『抱きしめて』『説得して』『説得した』。――で、気になることがあったんで、聞いてみたんだ。これは『オレの容疑』を晴らすために必要で重要なことで、オレの人間としての尊厳に関わることだったんだ。とっても大切なことだったんだ。そしたら――」
「えぇい、まだ言うかこのクソは!」
【世の中、金よ!(World is Gold !!)】
――『意味の顕現』。
突然の『衝撃』でした。
『何度』も『何度』も受けたから『突然じゃなかった』かもしれません。
すんごい衝撃を受けたと思ったら全身が焦げてます。
まるで、『落雷』でした。
――あれ?
『どさっ』、『どささ』って、何か落ちてきたぞ。
これって『魔導書』って奴か。
――そうか。
念のため、『時を止められた(不意打ちされた)』ときの『ナイフ投げ(レィザー)』対策で、服の中に『お守り(ガード)』として入れてたんだったな。――ふっ、備えあれば憂いなしで、『本が持つ【陣】』がオレを庇ってくれのか……。
もう、『即死魔法』や『自爆呪文』を食らった『お守り(命の石)』みたいに『身代わり(木っ端微塵)』になってくれたようだぜ。『砂』や『塵』になって消し飛んでるぜ。
「……つうか、わかった。わかったって! お前が『猫嬢』なんだよな!」
《そうよ!》と、目の前の『黒髪猫耳少女』が『猫嬢』だったらしい。
よくわからんが『猫嬢』らしい。今はオレの少し破けちまった上着を貸してやってるんだが、長さが足りずに出ている『太もも』が――。
【世の中、金よ!(World is Gold !!)】
――『意味の顕現』。
すっごく痛いです。
よくわからんけど、これは『強力なツッコミ』だぜ。
――もう、『身代わり地蔵』ないんで、本当に死にますから、止めてください。
『残機』も『ライフ』も『とっくに0』で死にますんで。
――『人生にコンテニューはない』んです。
「さっさと、出口に向かうわよ」
《歩ける?》と、『猫耳少女』が僕に尋ねてきます。
なに、この『素晴しいことに凶華様は全能だぞ!』って言ってきそうな『猫嬢』の『威風堂々』っぽい状況は――。
いつになったら、この『パロディ(超展開)』は終わってくれるんだ。
つうか、もう『最高潮』過ぎたよな!
――ごめん、ちょっと『オレの回路(心象描写)』が『調子悪くて叩かれすぎたテレビ』みたいになってて、色々とごめんなさい。拙者は正気であります。
「あぁ、なんとかな。思ったより、傷は深くネェ。むしろ『レィザー』より、なんかよくわからん『電撃』のほうが……」
《あぁッ?》と『猫耳少女』が『バチバチ』と殺気を放ってきてます。
――現実に、『とある科学の電磁砲(美坂美琴)』がいたら、きっとこんな感じです。
さっきまで『猫』だったクセに視線が近くなると、いろんな意味で不味いです。
なんか変に意識してしまうじゃねぇか!
「そんなことより、さっさと出ようぜ、こんな『遊園地』」
「そうね。『メイド』が待ってるもんね」
《生きてるとイイけど……》と、『猫嬢』が心配げに呟いて。
「――みぎゃっッ! な、何するのよ!」
《……いきなり止めなさいって》と、『猫嬢』がウザそうに睨んでくるけど、オレは無視して、『猫嬢』の頭を『ガシガシ』ってやっとく。
「ハッ、きっと、大丈夫。アイツもどっかで生きてるさ」
あぁ、きっと生きてる。
そうに決まってる。
物語は『大団円(ハッピーエンドは揺るがない)』って決まってるもんで。
そんなウワサをしてれば、影がさすもんで。
「ががが、ぴぴ、がっ!」
って言いながら、ロボット登場。
【壁を突き破って、セキュリティロボが現れた】
ちょと、空気読んでください!
……もう終わりましょうよ。
「ちょっ、まだいたのかよ!」
もう勘弁してください。
色々疲れました。もう終わってください。
でも、戦わないといけないんですね。わかります。
「あぁ、もぅ、しつこい!」
『猫耳少女』が身構えて、『攻撃態勢』に映るんだが、コイツ『攻撃手段』あったっけ?
――そうか、さっきからオレを攻撃してるあの『電撃』を使えば、『機械族』には『有効(ダメージ二倍)』だ。
……だけど、なんか変な『違和感』を感じてしまった。
「あれ、なんかヘンじゃネェか?」
「変?」
なんというか、『殺意』とか『破壊』の【自己主張】を感じないもので。
「……バ、バケ、モ――」
それがロボの『断末魔』だった。
『ロボットが恐怖する瞬間』ってのを始めてみた気がする。
すっごく、『カワイソウ』に感じた。
「――ッ」
『ドス』、『ドス』、『ドザザザザザ』って音がした。
『音の原因』はロボットから『何かが生えた』らしいお知らせで。
それは、『銀で細かな装飾』をあしらった『ナイフ』が『三十三本』で。
――『切れ味バツグン』、『逝ってよし』、『決して血は止まらない』、『確実に死ぬのだ』って嫌な【自己主張】を放つもので。
「――誰が、バケモノですか!」
って声と共に『人影』が登場。
壁の穴から、人影が『ズザッ』って飛び出すと、『ズギャッ』って踏み込み、床に『バギギッ』って亀裂を入れて、『ふわっ』っと舞うように流れるような『必殺の動作』で――。
「四十八の『メイド』の嗜みの一つ――」
『ズガガァーンッ!』って『砲弾拳撃』のような『襲撃』と同時に、『主張』を放つ。
【的確な鉄拳制裁!】
――『意味の顕現』。
これは『魔法』じゃなくって、恐怖で悟る『魂の共鳴』ってヤツで……。
《うぼげっ!》、《ぐぎゃびび》、《むげらぼぁっ》とセキュリティロボが『北斗神拳(一撃必殺)』で壁に激突、そのまま『再起不能』になった。
「――殿方の『ボケ』に、『ツッコミ』を入れることは、メイドの責務です」
うん。
すっごく『決めポーズ(ジョジョ立ち)』です。わかります。
――絶対、この人、『悪の帝王(DIO)』で『ナイフ投げの達人(十六夜 咲夜)』で、『武装メイド(ロベルタ)』の『パロディ』だと思う。
《……さてと》と、『メイド』はこっちに気づいてない様子で次の獲物に向かうような雰囲気で。
「『メイド(サクヤ・マリア・ロベルタ)』!」
すっごい声でした。
もう、『生き別れの戦友』に偶然出会ったような声で。
――まぁ、本当にそうなんだけど。
「――『猫嬢』様!」
『メイド』も同じように驚いて。
つうか、猫が『猫耳少女』になってたら驚くよな……。
……あれ、突っ込み禁止だったか。
《『メイド』ぉー!》と、『猫嬢』が『メイド』に抱きついて。
《うわっと》と、『メイド』が『猫嬢』を優しく抱きとめて。
「……『メイド』、『メイド』、『メイド』。――心配したんだから、すっごく心配したんだから! 本当にすっごく」
《……お嬢様》と、『メイド』が『猫嬢』を抱きしめながら。
「スゴい音がしたから、まさかと思って来て見たら……。良かったです。ホントご無事で」
「だって、だって、だって……。本当に、ホントにすっごく……えぐっ、ひぐっ」
『猫嬢』が泣いた。
もう、どんくらい泣いたかわかんないけど、涙は尽きない。
――そんくらい『嬉しかった』ってことなんだろう、きっと。
《スゲェ、登場の仕方だな》と、オレは、『女同士』の『友情』ってのに『ドギマギ』しながら。
「……『若造』さん。――『無事』だったんですね」
あれ、なんか今、『変なタメ』入らなかった? ……なんか、生きてたのが残念みたいな。
オレってば、『お前との約束』守って戦ったようなフシがあるんだが……。
『猫嬢』に対して、あんなに『ブチきれてた』のに、守っちまったんだぜ……?
「――つうか、そんなに強ぇなら、あの時、戦ってりゃ良かったのによ。そうすりゃ、もっと簡単に物語ってのが終わってたと思うぜ」
「ふふっ。たまたまですよ。『ちょっと力持ち』の『か弱いメイド』がそんなことできるわけないじゃないですか」
うん、最初はオレもそう思ってた。
読者の大半がそう思ってた。
もしかすると、ちょっと『琥珀さん(性悪)』かなーってぐらいには思ってたかもしれないけど。
「それに、戦ったとしても『20001(あの数)』ですよ? ――『オトリ』をやったほうがいいですし」
なるほどな。
――たしかに戦えない。
オレたちみたいな『非戦闘民(戦闘力五)』は逃がしたほうが得策ってワケで。
「って、どんなか弱さだよ! ……『20001』ってそんなにいたのかよ。――つうか、オマエがぶち抜いて出てきた『壁の向こう』が、スゲェことになってんだけどよ」
なんというか『スクラップ工場』です。
いや、表現がおかしいです。――あたり一面『機械の墓場』です。
もう一声かもしれない。――全部、『バラバラの部品』の群れです。
「たまたまです。急いでたから近道しただけですよ。ただの『メイドの嗜み』です。――しょせん『量産型』なんて、『オリジナル(私)』の『深度7』に比べたら『体験版』の『深度3』止まり。――全部見つけ出して、いぶり出して『駆除』するのにちょっと時間がかかりましたけど、『本物』の『ゴキブリ』のほうが『ワンパターン』じゃない分、手ごわいもんです」
うん、今スゴいこと言った。
――『コピー元』のヤバさをさりげなく【自己主張】したよな……。
この『メイド』、素手で『騎体』とやり合えるんじゃね? 『東方不敗』っぽく。
でも、そんな『メイド』を苦戦させる『ゴキブリ』のスゴさって一体……。
とまぁ、オレの『不思議回路(ツッコミ器官)』が久しぶりに活動中。
「そんなことより、二人とも無事で良かったです。本当に。『若造』さん信じてましたよ」
「へっ、たまたまだぜ。オマエも無事で何よりだ」
《いえいえ》、《で、えっと》、《その……》と、『メイド』が満面の笑顔で、『社交辞令』しながら、何かに気づいて。
「……この『屋敷の有様』は一体?」
「――ア、アイツらが悪いんだからね、それにみんなが私を振り回すからッ!」
『猫嬢』が何かを思い出したかのように怒りながらに、なぜかちょっと恥ずかしそうに、器用な動きをする『生物』です。
「……あぁ、なるほど。お嬢様が、キレたんですね……」
「――別にキレてなんか無いわよ! ……ちょっと、ただ、ガマンの限界で」
「よくぞ、ご無事で、『若造』さん!」
『がしっ』、『がしっ』と両肩を掴まれた。
うわっ、なんか今日一番、『哀れな眼』で見られたぞ、オレ。
まるで、『保健所』で『駆除』される寸前の『野良犬』みたいに。
「……『お嬢様』の【命歌】の中、生き残るなんて奇跡です」
えっ、オレ気絶してたからよくわかんねぇんだけど。
「まぁ、『若造』さんは『違う世界の人(おかしい人)』で『常識知らず(バカ)』だから、『言葉が通じない(魔法が効きにくい)』のかもしれないですけどね」
あれ?
……今のセリフってなんか、『読み仮名』がいろいろと変じゃなかったか?
きっと、『情報の伝達系』に不具合が生じてるんだな……。
「えっと、何だ? 【命歌】だっけな? ……何だそりゃ、ちょっとよく分からないだが」
「――えぇ、『最終兵器』です。『お嬢様』が切れたときに使う『トンデモ必殺怪光線』です」
スゴい言葉が出ました。
えっ、何その、『名前』から『既にトンデモ』なのは?
「キレてないから。私、全然キレてないからね!」
『キレキャラ』が何か言ってます。
『ツンデレ』じゃなくって、『キレデレ』か『ツンギレ』ってぐらいに『キレてる』のが『標準』な『猫耳少女』がなんか言ってくれてますよ、はい。
「はいはい、そういうことにしときましょう。――えっと、【命歌】ってのは、猫たちの『人生の暗示』のことです。つまり、生まれ持っての『宿命』ってヤツです。『血統+個人の宿命』を合わせた、『トンデモ魔法』です、普通、【命歌(結論)】をまとめた【要詩(要旨)】だけで魔法は使えるんですが、全文を詠う【完全詠唱】によって『最大パワー』を出せます。――まぁ、『デメリット』もついてきますけど」
なんか息を飲んじまった。
……あまりのスゴさにツッコむことができなかったぜ。
『言葉』の一つ一つ、『単語』の一つ一つから『中二病(幼稚)』で『邪気眼(痛い)』って【自己主張】を感じながらに、どんな『厨設定(シリ/めつ)』か気になってしまうなんて……。
「デメリット?」
思わず、答えを促してしまって。
「えぇ、色々ありますが、例えば、お嬢様の『デメリット』なんかは……」
あぁ、『猫嬢』の『トンデモ設定』を聞きたいぜ。
たぶん、コイツのことだ『反則』の塊りなんだろうな。
いったい、ぶっ飛んでるヤツはどんな隠れた秘密がががが。
「――『ターゲット無視』の『無差別大破壊(全力☆全壊)』です」
ちょっ、えっ、それどこの『魔砲少女(白い悪魔)』だよっ!
つうか、そんな『危険なもの』をオレ目がけて連発してたのかよ!
「そして、もう一つ」
えっ、まだあるのか?
まさか、今言った以上に異常でトンデモな『デメリット』ってのがあるのか。
「――『猫耳少女』になっちゃいます」
えっ、ちょっ!
「しかも、『当分の間』、あんな姿です」
いやっ!
「こっち見るなバカ!」
『猫耳少女』もとい、『猫嬢』がすっごい眼で見てきます。
『ウガぁ!』、『がぉ!』、『うにゃ!』ってニュアンス。
――なんか、すっごく『大人の事情(神の悪戯)』を感じるんですががががが。
よし、一つずつツッコンで、綺麗に整理しよう。
よくわからんモノに出会ったら、順番に『落ち着いて整理』するのが大事ってことで。
「テメェ、『猫嬢』! 何てもん使ってんだよ! オレが生きてたのって『奇跡』じゃねぇか! つうか、オレに目がけて撃ちまくってたろ! 何発撃ったんだよ! こんちくしょう! マジ生きてるのが『奇跡』だって! 『現実に起こるから陳腐って言うんだよ』とか言っちゃいそうなぐらいにオレは『自分の生存』に涙しそうで!」
《生きてたんだから、良いじゃないのよ》と、『猫耳少女』もとい『猫嬢』があっさり返して。
「良くねぇ! オマエと一緒にいたら、アブネェったらありゃしねぇ」
「何を――ッ! それは、こっちのセリフよ! 大体、アンタが――」
あっ、なんかいつもの『マンネリ展開』が始まってきたぞ……。
「何でしょう……?」
仲裁してた『メイド』が何かに気づく。
『マンネリ』を『一撃粉砕』するなんてなんと言う『空気読み』。
コイツの耳が『地獄耳』だったり、『世界の電波』を受信してても、もう驚きません。
《えま~じぇんし~》。
《えま~じぇんし~》。
《えま~じぇんし~》。
「館内ノ損傷率大」
「せきりてぃろぼノ全破壊ヲ確認」
「機能維持不可能及ビ、屋敷ノ機密保持ノタメ、後二分ニテ、屋敷ノ爆破ヲ行フ」
「主及ビ、従者ハ速ヤカニ撤収ヲ開始シテ下サイ」
「繰リ返シマス――」
「げっ、マジかよ!」
でっかい『自爆宣言』です。
《大変です!》、《逃げないと!》と、『メイド』が『あらあら』、『うふふ』と、ちょっぴり楽しそうに。
……なに、この人。トラブル楽しんでんの!
《あー、もう、ホントついてないんだから!》と、『猫嬢』がオレを半目で見てくる。
《うっせぇ!》、《あんだけ、ハデに壊しゃ》、《『爆破』しなくても壊れるぜ!》と、オレはツッコんどく。
「ほらっ、二人とも! ケンカしてないで、逃げないと! お嬢様が『ぶち抜いた』方に進めば、外に出れます」
マジか! 『メイド』よく気づいたGJ。
「ふふん、どうよ! これも『計算通り!』」
いや、お前絶対そんなこと考えてなかったろ。
っていうか、その『表情』と『決めポーズ』はどこの『世界』でも『共通』なのか?
――『僕は新世界の神になる!(頭の中がぶっ飛んでる)』って連中の『脳内構造』の『相似性』に『脱帽』したって気持ちを『若造』は激しく激しく驚きながらツッコんでみる!
「で、この道、ガレキばっかで、スンゲェ走りにくいんだけどなっ!」
「うっさい!」
《後1分、後1分》。
《主及ビ、従者ハ速ヤカニ撤退シテ下サイ》。
《繰リ返シマス――》。
――屋敷の崩壊。
『保つ』、『立つ』、『保護』、『そそり立つ』、『見よ! この立派な屋敷を!』って【自己主張】が劣化し、崩れて、崩れた『主張同士』が結びついて、『鬱だ』、『君も鬱か』、『僕も鬱なんだよ』、『みんなで死ねば恐くないよね』って危険な『主張』になりながら、『崩壊』が加速する。
「いいから、走れ! とにかく外に向かって、走るんだ!」
「あぁ、ホント、ついてない! それに、もぅ限界……」
「がんばれ、クソ猫! ほら、後、ちょっとだ! 出口が見えてきたぞ」
あと、百メートルってところ。
《カウントダウン開始》。
あと、八十メートルってところ。
《――五》。
って、『十から始まる』んじゃねぇのかよ!
「――みぎゃっ」
しかも『猫嬢』こけた!
ば、ばか。
何こんなところでこけて……。
そうか、普段の『猫型』じゃないから、『猫耳少女』だと走るのが上手くいかなくって。
「――くそっ、後ちょっとだってのにッ!」
《――四》。
オレは『猫嬢』の元へと向かう。
無視って走れば、きっとオレは助かる。
だけど、なんとなく『猫嬢』がほっとけなくって。
「――『お嬢様』ッ!」
『メイド』も気づいたみたいで、オレと同じように『猫嬢』の元へ。
《――三》。
「ハッ! また好き勝手に助けて死のうってツラしてんじゃないわよ……」
『猫嬢』がこけたまま立ち上がれない。
つうか、『貞子』みたいな『低姿勢』のまま、オレたちに向かって、めっちゃ文句言ってきやがる。
《――二》。
「――逃げろですって? 『私のために死ぬ』ですって?」
《――一》。
「――誰に向かって口聞いてんのよッ!」
『猫嬢』が叫んだ。
――えぇ、アレです。
【キレました】
――『意味の顕現』。
『爆風』だったのか、【命歌(トンデモ必殺怪光線?)】だったかわかりません。
だけど、一つだけ『分かる(シンプルな)』答えがあります。
えぇ、よくある展開。
よくある終了。
よくある〆(しめ)の『常套手段』。
そう、その答えは……。
「――これって『爆発オチ』じゃねぇかよ!」
そう叫んだか。
心の中でツッコンだか。
もうよくわかりません……。
とりあえず、視界が『白のキャンバス』で覆われたました――。
――ついでに耳も聞こえませんよ。