40◆◇◆場所:『どいつもこいつも勝手なことをくっちゃべる』……語り手:『猫嬢』
◆◇◆場所:『どいつもこいつも勝手なことをくっちゃべる』……語り手:『猫嬢』
「ヤルベシ、ヤルベシ、ヤルベシ」
《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》と、機械たちの行進。
私を殺そうとしながら集結。
目の前で倒れている『バカ』と同じ目に遭わせようと楽しそうに祭りを開催。
「イヤっ! こんなのイヤっ! こんなの……。こんなの…… こんなのイヤッ!」
否定する。
何度も否定する。
目の前の光景を、今ある状況を。そして、『過去』に起こった全てに対して――。
「アンタも、『メイド』も……。どうして、どいつもコイツも、私の望んでないことばっかやって……。『自分を犠牲』にして、何、助けてんのよ!」
わけがわからない。
『理解』できない。『意味不明』すぎて、『否定』する。
「……こんな私なんかのために。何で、私なんかのために……。アンタたち、『人』が助けてんのよ……! 『見返り』も無しに。何でよッ! 何でよっ! 何でよっ! 何でよっ!」
わからない。
わからない。気色が悪い。
何の『利点』がある? 何の『儲け』がある?
「死んだら終わりじゃないのよ……」
――理解できない。
「どうかしてんじゃないの……」
――一体、何なのよ。
「何なのよっ! アンタたちは――」
叫ぶ。
疑問を叫ぶ。ただただ、私はわからないと悲鳴を叫び続ける。
目の前で、『ワンパターン』に言ってる機械と同じように、『わからない』ということを叫び続ける。
「我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ」
抗議。
命令、黙れ。
「我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ」
今更だけど、『レーザー』の弾幕。
バカな『若造』を『殺した』光線。
私が『困らせてやろう』、『殺してやろう』と思った『バカ』を屠った攻撃。
今も『敵』の『機械音声(鳴き声)』がするためにずっと、放たれる『殺意』。
「我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ」
『ビシュ』、『ビシュ』、『ビシュ』と『赤』や『青』や『緑』や『黄色』などの『極彩色』が私を襲っている。
「我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ」
一本? 二本? それ以上の数なんて、『たくさん』としか分からない。
というより、数えるのが馬鹿らしい。
「――ッ」
だって、届いてないんだから。
私に届きそうなモノは、全て、『バチンッ』、『バチンッ』、『バチンッ』という音を立てて、消し飛んでるんだから。
――『見えない壁』に当たるように。
『生タマゴ』を壁にぶつけるように。『カエル』を壁にぶつけるように。
――飛び散りながらに、爆ぜて消し飛ぶだけ。
その壁に運よく弾かれる程度だった『光線』は、壁や床に穴と煙を作る。
――だけど、それが何だって言うの?
《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》と抗議。
「――うっさい」
《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》、《我ラノパゥワ~ヲ見セツケテ殺ルノダ》と追撃。
「黙れって言ってんのよ!」
レーザーの全てを『障壁(猟場)(フィールド)』で弾きながら。
『抗議』と『音』の全てを『高貴な』私の【自己主張】で吹き飛ばしながら。
今まで『大人しく』『下手』に『優しげ』に振舞っていれば、図に乗り『調子に乗りやがる』クソ野郎共が――。
「どいつも、コイツも! ピーチク、パーチク、好き勝手言って! 好きなことやって!」
そうよ。
なんで私が考え込まないといけないの?
「うざったい、うざったい、うざったい、うざったい、うざったい」
私がいつも正しいのに、何で頭を下げないといけない?
「――『人の気も知らない』で、鬱陶しい! 誰が助けろって言ったのよッ! 誰が、頼んだ! いつ! ドコで! 誰が!」
何で時代についてこれない『単細胞』に頭を合わせないといけないんだ!
「――見下してんじゃないわよ。勝手に助けて、『自己満足』で死んでんじゃないわッ!」
その私が何で『自虐』で頭を下げてないといけないの?
「私を振り回してんじゃないわよッ! 『決闘』で! 『ストーカー』で! 『破産』で! 『金』で!」
私は誰だ? ――『猫嬢』よ。
「――そして、今度は死ねですって? アンタたち、何様よ! 『ネコ様』? 『人間様』? 『ロボ様』?」
私は『搾取』する側で、『奪』う側で、『押し通す(蹂躙する)』側だ。
「――もし『神様(作者)』が居たって、この私に命令するなんておこがましい! この私を煩わせてんじゃないわよっ!」
そうだ。そうだとも。
「――不快だわ。実に不愉快!」
わけがわからないモノを理解する必要なんてない。
「――この私を誰だろうと、侮辱することは許さないッ!」
逆に理解させればいい。
「――私の『大事なモノ』を傷つけた罪、絶対許さないッ!」
いや、理解しろ。
――これは『宣戦布告(命令)』だ。
「大事な……」
――『大事なモノ』は何ですって?
「大事な――」
――そんなのは簡単なことよ。
他のことなら、まだ許してあげる。
今まで通り慈悲深く許してあげる。
今日あったことも私は寛大だから多めに見てやった。
――だけど、今起こってることは許せない。
「大事な――」
だから、『抗議』しようじゃない。
『怒り』と『憤怒』と『絶対』と『命令』と『激怒』を込めて【自己主張】を叫ぼうじゃない!
『徹底的』に主張してやろうじゃない。
『我慢できない』って叩きつけてやろうじゃない。
『思いの丈』を叫んでやろうじゃない。
――やってやる。
跪いて、床を舐めながらに聞け!
「――私の大事な『毛皮』汚してんじゃねぇぇぇぇえええええええええーーーーーーーーッ!」
そう。
これは許せることじゃない。決して許してはいけないんだ。
だから、『素直』に身を委ねようじゃない――。
――私は、すっごく『キレました』。