30◆◆◆場所:『書類とCDがあふれる情報部』……語り手:【歩く騒怨(ヘッドホン)】
◆◆◆場所:『書類とCDがあふれる情報部』……語り手:【歩く騒怨】
「おいおい、【常識知らず(天災ハッカー)】が動いてるって! いや、そんなことはないよね……」
だけど、『被害者情報(世界の電波)』と、【殺人容認主義者(白眼鏡)】の『被害調査書』が示すのは、『彼の失踪』以外に考えられない。
あの『非常識』の【常識知らず】が、暴れだしたら止められないって。
――【天災】って呼ばれる連中は、自分が天才って自覚なしに、あらゆるモノをぶっ壊すって『封印指定(忌み名)』だってのに。
「フツーは、誰もが『他人の領域(専門分野)』に入らないように、棲み分けている」
――そう。【殺人容認主義者(白眼鏡)】の言うように、私たちのように、『不可侵(暗黙の了解)』でやっている。
「第一、他人のやり方も、生き方も、考えも興味ない」
――だけど、あの【常識知らず(天災ハッカー)】だけは例外だ。
『神名和馬』は、『キレる(火がつく)』と何をするか分からない。
『戦場(戦う理由)』を与えてはいけないんだ。
――普段は、いつも『バカ丸出し』で、『ツッコミ』に命をかけて面白おかしく、パソコンいじってる、『プログラミング』に偏った『IT技術者』だ。
『ツッコミ』まくってるけど、それはツッコめるだけ、口を挟みたくなるだけの『容量』を持っているってことだ。
「――『応用力』のケタが狂ってる」
『常識知らずってのは、限界知らず』、持ちうるスキルで『絶対可能に(実現)』させる【異常者(×××イ)】だ。
『対象に進入』・『改変』・『再構築』。
――下手をすれば、『領域を破壊』させてしまうほどの、『爆発的な破壊力の破壊者』だ。
【都市伝説好き(ショートヘア)】がハマってる、『戯言シリーズ(自殺したくなる話)』の『チーム(サイバー・テロリスト)』並にたちが悪い。
【削除人】たちが、消してまわってる、【アレ】って呼ばれている異常者たちだ。
――昔は、【天才と馬鹿(異常者)は紙一重】って言われてた、【禁止用語(×××イ)】の存在たち。
「それがどこで、誰にあって、何をどんな風に、どのように、どんなカンジで、どう接してるかわからない。わからないけど……」
――フツーには終わらない。
どっかの誰かが、どんなとばっちりを受けて、どんな領域に被害を与えるかわかったもんじゃない。
――電話する。
片耳の一つの音源を電話に回しながら、もう片方のイヤホンマイクと首のヘッドホンで世界を聴きながら、パソコンで『音声変換ソフト(ドラゴン・スピーチ)』で音声化した『白眼鏡の事件資料』を聴きながらに、相手を待つ。
「あっ、もしもし。『ヘッドホン(そっち)』から電話なんて珍しいね? えっ? こっちは、今、【転載する天災(猫耳白衣)】といるんだけど」
――おいおい。
【転載する天災】も一緒にいるって……?
【常識知らず(天災ハッカー)】と合わせて、『異常者(天災)』が二人。
今回の災害(事件)には、誰が何人関わってるんだい?
「――ねぇ。【都市伝説好き(ショートヘア)】。ちょっと聴きたいんだけど、いいかな? 今回の『都市伝説』って誰にどこまで話したの? 聴かせてくれない?」
「……『都市伝説』? えっと、今話してる、『猫世界に飛ばされた人の話』なら……。あー。何人だったかな。とりあえず、私の友だちには、大体話したかな」
順々に名前が言われる。
【殺人視考(やさ男)】、【殺人容認主義者(白眼鏡)】、【電波な削除人】、【解体死体】、【法治(放置)主義者(オタクなDQN)】、【死ねない少女】、そして、【転載する天災(猫耳白衣)】に現在、話し中。
――おいおい、【アレ】なヤツばかりじゃないか。
【敗線の暴君】が出てきてないけど、時間の問題か……。
「で、どこまで話したんだっけ、【都市伝説好き(ショートヘア)】?」
「えっっと。『転(天)が転がって、終わりという終わり』を始めようってカンジだね」
おいおい、ラストじゃん――。
――わかった。この話はもう終わりだ。
『私の電波(情報)』よりも『都市伝説』だけには、『誰よりも詳しい』彼女を『災害認定』してやってくれ。
だれか、この【都市伝説好き(ショートヘア)】を『天災』って呼んでやってくれ。
――いや、私は呼ばせてもらうね。
【なぜか話す『都市伝説』が『現実』になる】
――それは、もう、『それ自体が都市伝説』でしょ?
つまり、どっかで、誰かが、『ぶっ壊される』ってことは決定事項。
――ご愁傷様って言わせてもらうよ。――いや、幸運なことかもしれない。
だって、納得の行かない『矛盾(常識)』を破壊するのが【常識知らず】だし――。




