28◆◇◆場所:『残された和風の部屋で、私は』……語り手:『猫嬢』
◆◇◆場所:『残された和風の部屋で、私は』……語り手:『猫嬢』
「お嬢様!」
『メイド』が叫ぶ。
『どうにかする』ように、『頭を冷やす』ようにと、私に『忠言(教え)』てくれる。
――だけど、私が頭を下げろですって?
何も知らない『クソ猿野郎』に、『一緒にいてください』ってお願いしろですって?
馬鹿馬鹿しい。
――バカバカしいじゃなくって。
馬鹿馬鹿しい。
反吐が出る。吐き気がする。死ねばイイ。
――私に従わない『ゴミは死ね』ばイイ。
「ほっときなさい。フン、アイツの顔を見ないで、良いと思うと清々したわ」
本当のこと。
まぎれもなく、本当のこと。
最初に会ったときから、変わらず思ってたことを言ったまで。
――私がアイツに思う気持ちは、『死ぬ(はい)か、惨たらしく死ぬ(YES)で答えろ』、唯それだけよ。
――『命令はただ一つ(OrderはOnly One)』、『確実に死ね(自殺しろ)』だ。
「……お嬢様」
と、『メイド』がしつこい。
――なんといっても、ダメなものはダメなんだから!
「もぅ、アンタもしつこいわよッ!」
あまりに鬱陶しいんで、『メイド』を叱った。
「いや……あの、その……」
と、まごついているが、真剣な表情を返された。
「せっかくの『労働力(金ヅル)』が……」
……さすがうちの『メイド』だ。
こんな状況になっても、やっぱり、きっちり、冷静(抜け目がない)。
そうでないと、私の『メイド』はやってられない。頼もしい。
――私も『冷静と情熱の間』ってのを、上手く演じたいものだわ。
「よし、『メイド』。準備なさい。あなたならこの言葉だけでわかるでしょ?」
「はい(Yes)、『お嬢様(My God)』。それだけで十分です」
さぁ、この喜劇に、幕を。
いえ、会場ごと壊しに行こう。
「聴かせてやろう。『神すら跪く(主役)』の『命歌(運命)(ディスティニー)』を」